月500通超の送金明細を電子化し年間180万の削減|オクストが『GMO賃貸DX』で賃貸管理を効率化
茨城県古河市を拠点に、売買仲介・賃貸仲介・賃貸管理・建築まで幅広く手がける総合不動産会社、株式会社オクスト。
月500通を超える送金明細の郵送業務や、電話対応の属人化といった課題を抱えていました。
『GMO賃貸DX オーナーアプリ/Web』と『GMO賃貸DX 入居者アプリ/Web』の導入で、郵送コストの削減とオーナー・入居者とのコミュニケーション改善をどのように実現したのか、管理部 管理課の山田佳英氏、PM事業部 管理課の冨田萌香氏にお話を伺いました。
この事例のポイント
- ■ 企業:株式会社オクスト(茨城県古河市/1970年設立の総合不動産会社)
- ■ 導入サービス:『GMO賃貸DX オーナーアプリ/Web』『GMO賃貸DX 入居者アプリ/Web』
- ■ 導入前の課題:月500通を超える送金明細の郵送業務/電話対応の属人化/修繕相談で状況を把握しづらい
- ■ 導入後の効果:送金明細の郵送を年間約6,000通から約800通へ削減。郵送作業にかけていた年間約200時間の工数を圧縮し、写真付きチャットで修繕相談・見積承認までオンラインで完結
地域密着の総合不動産会社として売買・管理・建築まで一貫対応
貴社の事業概要について教えてください。

▲株式会社オクスト 管理部 管理課 山田 佳英氏
山田様:当社は、売買仲介・賃貸仲介・賃貸管理・建築までを手掛ける総合不動産会社です。もともとは売買が中心でしたが、大手不動産仲介チェーンのFC加盟をきっかけに、賃貸管理にも力を入れるようになりました。現在は賃貸管理に加えて、注文住宅やリフォームなどの建築事業も展開しています。
特徴的なのは、現場感覚を持ったスタッフが多いことですね。たとえば、水栓交換や洗面台交換など、簡単な工事対応ができる社員もいます。工事のことを理解しているからこそ、オーナー様に対して「どこにコストをかけるべきか」「どこは抑えられるか」といった提案ができます。現場を理解した上で管理できることは、当社の強みだと思っています。
オーナー様との関係づくりで大切にされていることを教えてください。
山田様:当社は「地域社会への貢献」を非常に重視しています。その中でも最近特に力を入れているのが、“ファンをつくる”という考え方です。単にサービスを提供するだけではなく、「オクストだから任せたい」「この担当だからお願いしたい」と思っていただける関係づくりを大切にしています。
実際、当社では仲介担当もオーナー様への訪問を行っています。一般的には珍しいかもしれませんが、管理物件を決める責任を全社員が持つという考え方が根付いています。現場の声を管理側にフィードバックしながら、「どうすれば入居者が決まりやすい物件になるか」を全社で考えていく。その積み重ねが、長年お付き合いいただいているオーナー様との信頼関係につながっているのだと思います。
現在、特に力を入れている取り組みはありますか?
山田様:今期は「足元を固める」ことをテーマに、情報整理と訪問を強化しています。以前は、駐車場情報や設備情報などが十分に整理されておらず、属人的な対応になってしまっていた部分もありました。そこを改めて整備して、トラブルを未然に防ぐ体制をつくってます。
一方で、DXに寄り過ぎないことも大事だと思っています。当社の常務もよく言うのですが、「効率化しすぎると逆に不便になる」こともある。アプリやAIを活用するのはもちろん大切ですが、それでオーナー様と会わなくなってしまうのは違うと思っています。だからこそ、空室のあるオーナー様には月1回、満室でも2か月に1回は訪問するという取り組みを続けています。
導入前の課題|
月500通以上の郵送業務が大きな負担になっていた
アプリ導入前はどのような課題を抱えていましたか?

▲株式会社オクスト PM事業部 管理課 管理事務チーム 冨田 萌香氏(左)
山田様:一番大きかったのは、送金明細などの郵送業務ですね。以前は月500通程度、年間で約6000通を郵送していました。印刷・封入・発送作業に加えて、チェック業務も必要になるので、毎月かなりの工数がかかっていました。
特に送金明細は月2回締めがあるので、スタッフ3名が丸一日かかりきりになることもありました。年間で見ると200時間近く使っていたと思います。郵送費だけではなく、人件費や封筒代、紙代などを含めると、かなり大きなコストになっていました。
冨田様:実際に郵送作業を担当している立場からすると、送金明細の月2回の締めは本当に大変でした。印刷して、封入して、宛名を一件ずつ確認して……という作業を3名で分担しても、丸一日では終わらないことがありました。1通でも宛先を間違えるわけにはいかないので、チェックにも神経を使います。ほかの締め業務と重なる時期は、どうしても残業で対応せざるを得ない場面もありました。
また、定期清掃報告書や法定書類なども紙で送付していたため、「そろそろ限界だな」という感覚はありましたね。
業務面ではどのような課題がありましたか?
山田様:情報共有の面ですね。たとえば、オーナー様とのやり取りが担当者個人の中だけで止まってしまうことが結構ありました。本来は基幹システムに残すべき情報でも、口頭や電話だけで終わってしまっていたケースも多かったです。
その結果、「以前聞いた内容をまた確認してしまう」「担当者が休みで引き継ぎ漏れが起きる」といったことがありました。特に電話対応は属人化しやすくて、「山田さんいますか?」という電話が来ても、私が休みだと対応が止まってしまう。折り返し漏れなども発生していました。
賃貸管理は業務範囲が広いので、どうしても担当分散は必要です。ただ、その中でも情報共有をもっとスムーズにしないといけないという課題感は強くありました。
入居者対応についてはいかがでしたか?
山田様:入居者対応では、連絡手段が電話とメールだけで、対応に限界を感じていました。特に修繕相談は、電話だけでは状況が正確に把握しづらく、写真をやり取りするにもメールでは手間がかかります。もっと気軽にコミュニケーションできる仕組みが必要だと感じていました。
また、若い世代は電話そのものに抵抗感を持っている方も多いので、チャットのような形でやり取りできる環境は必要になっていくと感じていました。
「GMO賃貸DX」を選んだ理由|
電子契約・送金明細・チャットなど、
必要機能が一つにまとまっていた
数あるサービスの中から「GMO賃貸DX」を選んだ理由は何でしょうか?
山田様:導入を検討し始めたきっかけは、「電子申込を実現したい」という課題でした。以前から業者間流通や申込手続きの電子化を進めたいと考えていたものの、さまざまな理由で実現には至らず、何度か計画が頓挫していました。
そうした中、不動産業界向けのシステムを調査する中で「GMO賃貸DX」を知りました。調べてみると、電子契約だけでなく、送金明細の電子化、チャット機能、掲示板機能、アンケート機能など、賃貸管理業務の効率化に役立つ機能がかなりまとまっていました。
賃貸管理業務では、課題ごとに個別のツールを導入するケースもありますが、「GMO賃貸DX」は必要な機能をまとめて活用できる点に魅力を感じました。複数のシステムを管理する手間もなく、導入・運用の負担を抑えながら業務のデジタル化を進められると考え、導入を決定しました。
他社サービスとの比較はされましたか?
山田様:他社サービスの提案も受けましたが、全体で見ると「どこか一つ足りない」という印象がありました。たとえば、電子契約は強いけれどチャット機能が弱かったり、逆にコミュニケーション機能はあるけれど送金明細対応が弱かったり。
その点、「GMO賃貸DX」は全体のバランスが良かったです。必要な機能が一通り揃っていて、「これをベースに運用を広げていけそうだな」という感覚がありました。
特にチャット機能やマニュアル掲載機能は、まだ十分活用しきれていない部分もありますが、今後さらに使い込める余地が大きいと感じています。

導入プロセス|DXへの強い経営判断が後押しになった。
山田様:社長を中心に「DXを積極的に進めていく」という方針がありました。導入についても大きな反対はなく、「詳細は任せるので進めてほしい」と後押ししてもらえたことを覚えています。
一方で、現場では、「また新しい施策が来たな」という空気感はありました(笑)。新しいシステムや業務フローの導入には少なからず不安が伴うものですが、実際に運用を開始すると、送金明細の電子化によってこれまで手間のかかっていた作業が大幅に削減され、業務効率化の効果を早い段階で実感することができました。
まだ十分に活用しきれていない機能もありますが、今後さらに利用範囲を広げることで、より高い費用対効果が期待できると考えています。
入居者アプリの活用|
写真付きチャットで、修繕相談のやり取りがスムーズに
入居者アプリの導入は、どのような考えから始まったのでしょうか?
山田様:入居者対応の品質向上と業務効率化を進めたいと考えたことが、入居者アプリ導入のきっかけです。
特に課題として感じていたのが、修繕相談への対応でした。電話だけでは状況を正確に把握することが難しく、設備に詳しくない入居者様の場合、「取っ手が取れた」「水が漏れている」といった説明を受けても、実際に現場を確認すると想定していた内容と異なるケースも少なくありませんでした。
その点、チャット機能を活用すれば写真を添付して状況を共有していただけるため、入居者様からの問い合わせ内容をより正確に把握できるようになります。初期対応の精度向上にもつながると考え、導入を進めました。
また、掲示板機能にも期待していました。これまでは騒音に関する注意喚起や建物設備に関するお知らせを紙で印刷し、各戸へ投函することもありましたが、アプリを活用することで入居者様へ一斉に情報を配信できます。情報伝達のスピード向上に加え、印刷や投函にかかる手間の削減にもつながると考えました。
実際の入居者対応で、便利だと感じる場面を教えてください。
山田様:やはり、チャットで写真を送ってもらえるのは便利ですね。以前はメールで写真を送ってもらっていたのですが、メールアドレスを伝えたり入力してもらったりする手間がありました。アプリならそのやり取りが不要で、入居者側も気軽に送れます。
また、社内で誰が対応しているのかを共有しながら進められるのも良い点だと感じています。チャットのトピックごとに対応状況を管理できるようになったり、入居者には見えない社内メモを残せるようになったりと、機能面も少しずつ充実してきているので、社内での連携にも活かしていきたいですね。

▲『GMO賃貸DX 入居者アプリ/Web』画面
入居者の方へは、どのようにアプリをご案内していますか?
山田様:基本的には、新たにご入居いただくタイミングでご案内しています。仲介店舗のサービスカウンターにアプリのチラシを置いておき、お申し込みやご契約の際に、仲介担当からご案内するという流れです。
ご入居後にアプリの案内が届くので、そのまま登録していただけます。あわせてSMSでもご案内しており、入居者の方が迷わずインストールできるよう、ご案内の仕方は引き続き工夫しているところです。
若い世代とのコミュニケーションという観点では、いかがですか?
山田様:若い世代の方は、ふだんからLINEやSNSでメッセージのやり取りをしている方が多く、電話そのものにあまり馴染みがないように感じます。見ず知らずの相手に電話をかけるよりも、チャットで一報を入れられる方が、心理的な負担は軽いのではないかと思います。
こうしたチャットでやり取りできる環境は、これからの入居者対応にますます合っていくと感じています。電話に頼らないコミュニケーションの選択肢があること自体が、入居者にとっても、また私たちにとっても安心材料になっていると思いますね。
導入効果と今後の展望|
年間数百万円規模のコスト削減効果を実感
導入後、どのような効果を感じていますか?
山田様:まず大きかったのは、送金明細の電子化によるコスト削減ですね。以前は年間6000通ほど郵送していたものが、現在は年間800通程度まで減っています。
郵送費や封筒代、人件費を含めると、少なくとも年間100万円以上は削減できていますし、紙発行を希望されるオーナー様からは発行手数料もいただいているので、その部分も含めると相当程度のコスト削減効果があります。
さらに、定期報告書など他の郵送物も含めると、体感としては300万円近い経済効果が出ていると思っています。単純なコスト削減だけでなく、スタッフの作業時間が大きく減ったことも非常に大きいですね。
冨田様:電子化してからは、毎月当たり前のようにかかっていた郵送作業の時間がぐっと減りました。以前は送金明細の時期になると「今日はこの作業で一日が終わる」という感覚でしたが、今はその時間をオーナー様へのご連絡や物件情報の整備など、別の業務に充てられるようになっています。紙や封筒の在庫を気にしなくてよくなったのも、地味ですが助かっている点です。

コミュニケーション面での変化はいかがですか?
山田様:オーナー様とのコミュニケーションは、以前と比べてかなりスムーズになったと感じています。特にチャット機能の活用によって、これまで連絡が取りづらかったオーナー様ともやり取りしやすくなりました。
以前は電話をかけてもつながらなかったり、折り返しのタイミングが合わなかったりすることが少なくありませんでした。日中お忙しいオーナー様も多いため、電話だけでは連絡手段に限界がありました。
その点、チャットであれば相手の都合に合わせて確認していただけるため、こちらから先に要件を送ることができます。結果として、連絡にかかる時間が短縮され、対応スピードの向上にもつながっています。
また、修繕工事などの見積書をデータで送付し、そのままチャット上で承認をいただけるケースも増えました。以前は説明や承認のためにアポイントを取り、訪問していたことを考えると、業務効率は大きく改善されたと感じています。
今後、力を入れていきたい取り組みについて教えてください。
山田様:今後は、入居者アプリの活用をさらに進めていきたいです。特に、チャット機能や各種マニュアル機能はまだ伸びしろが大きいと思っています。
たとえば、ゴミ捨て場や駐車場の案内、設備の使い方など、「電話するほどではないけれど確認したい」という情報をアプリ側で見られるようにすれば、入居者の負担が減り、問い合わせ削減にもつながります。解約申請機能で案内漏れや一元管理も進めていきたいです。

アプリ導入を検討している同業の皆さまへアドバイスをお願いします。
山田様:DXや生成AIのような新しいテクノロジーは、早めに取り入れた方がいいと思っています。特に地方都市の不動産管理会社ほど、その必要性は高いと感じています。
いまは建築費も人件費もガソリン代も、あらゆるコストが上がっています。それでも不動産管理会社が受け取る管理報酬は、家賃が上がらない限り、5%なら5%のまま、10年経っても変わりません。むしろ「家賃を下げてでも客付けしてほしい」と言われることも多く、家賃が下がれば管理報酬も減っていきます。
収益を確保しようとすると、オーナー様に管理料率の引き上げをお願いするか、自社のコストを下げるか、このどちらかしかありません。前者はオーナー様との関係に負担をかけてしまいますが、後者は自社の努力、つまりDXによる効率化で実現できます。
「まだ人が足りているから」「オーナー様や入居者様が高齢だから」と先延ばしにしていると、いずれ人手不足やコスト高に対応しきれなくなります。自社を守り、ひいてはオーナー様の大切な資産を長く守り続けるためにも、足元をデジタルで固めておくことは、有効な経営戦略になると考えています。
よくある質問
Q. 送金明細を電子化すると、郵送業務はどのくらい削減できますか?
A. 株式会社オクスト様の場合、導入前は月約500通・年間約6,000通の送金明細を郵送していましたが、『GMO賃貸DX オーナーアプリ/Web』の導入後は年間約800通程度まで減少しました。月2回の締めでスタッフ3名が丸一日かかっていた印刷・封入・宛名確認の作業も大きく圧縮されています。
Q. 数ある賃貸管理システムの中から「GMO賃貸DX」を選んだ決め手は何ですか?
A. 電子契約だけでなく、送金明細の電子化・チャット機能・掲示板機能・アンケート機能など、賃貸管理業務の効率化に必要な機能が一つにまとまっている点です。課題ごとに個別のツールを導入する必要がなく、複数のシステムを管理する手間を抑えながらデジタル化を進められることが評価されました。
Q. 入居者アプリはどのような場面で使われていますか?
A. 主に修繕相談です。電話だけでは状況を正確に把握しづらい場面でも、『GMO賃貸DX 入居者アプリ/Web』のチャットなら入居者様から写真を送っていただけるため、状況をその場で共有できます。電話に抵抗のある若い世代の入居者様とのコミュニケーション手段としても活用されています。
Q. 導入にあたって、社内の反発はありませんでしたか?
A. 経営層が「DXを積極的に進めていく」という方針を示していたため、導入自体に大きな反対はありませんでした。現場では新しい仕組みへの不安の声もありましたが、送金明細の電子化によって作業負担が早い段階で目に見えて減ったことで、効果を実感できたといいます。
Q. 地方の不動産管理会社でもDXを進める必要はありますか?
A. 山田様は「地方都市の不動産管理会社ほど必要性は高い」と話します。建築費や人件費などのコストが上昇する一方、管理報酬は家賃が上がらない限り変わりません。オーナー様に管理料率の引き上げをお願いするのではなく、自社のコストを下げる手段として、デジタル化による効率化が有効な経営戦略になると考えられています。
会社案内

株式会社オクストは、1970年の設立以来、茨城県古河市を拠点に、賃貸仲介・売買仲介・賃貸管理・リフォーム・リノベーション・資産コンサルティングなど、幅広い不動産サービスを展開する総合不動産会社です。古河市を中心に、栃木県・埼玉県・群馬県の近隣エリアまで事業を広げ、居住用・事業用・投資用物件など多様なニーズに対応しています。「暮らしに○をもっと」を理念に掲げ、お客様・地域・ともに働く仲間など、“誰かのため”を考え抜く姿勢を大切にしています。地域密着ならではのきめ細やかな対応力を強みに、住まいを通じて地域社会への貢献を目指しています。
■会社名
株式会社オクスト
■所在地
〒306-0235 茨城県古河市下辺見2704
■設立
1970年
■事業内容
賃貸仲介・売買仲介・賃貸管理・リフォーム・リノベーション・資産コンサルティング
■URL
https://oxto.co.jp/






