【アンケート調査】スマートホーム化のためにそろえたい次世代型デバイスTOP5
不動産賃貸を経営するうえで、より魅力的な物件にするため手段の一つが、スマートホーム化です。スマートホームとは、家電や住宅設備をスマートフォンやタブレットで操作、管理し、利便性や安全性の高い生活を実現することを指します。
スマートホーム化の最新デバイスは次々と登場しており、入居者の満足度を高められるでしょう。
今回は、スマートホーム化にそろえたい次世代型デバイス、またスマートホーム化によるメリットについて全国100名の不動産オーナーにWebアンケートを実施しました。どうすればスマートホーム化できるのか、一緒に確認していきましょう。
スマートホーム化にそろえたい次世代型デバイス
スマートホーム化にそろえたい次世代型デバイスについてアンケート調査した結果は、以下の通りです。
第1位:スマートカメラ(18.0%)
第2位:スマートロック(16.1%)
第3位:スマートリモコン(15.8%)
第4位:スマートスピーカー(9.3%)
第5位:スマートライト(8.7%)
上位3位が同程度の割合で、特に人気を集めていることが分かります。ただし、ランキング外の回答も含めると、ほとんどの工夫は入居者の満足度を高めるデバイスといえるでしょう。
以下では、アンケート結果の理由について具体例を交えて解説していきますので、スマートホーム化の参考にしてください。
第1位:スマートカメラ
最も注目されているデバイスは、スマートカメラでした。
スマートカメラの基本的な機能は、高解像度の映像撮影、リアルタイムでの映像配信、動き検知、夜間撮影などが挙げられます。インターネット接続で、スマートフォンやタブレットからリモートで操作することが可能です。
スマートカメラは、セキュリティ対策として活用できます。例えば、外出中でも自宅の様子を確認できますし、家族が留守の間に子どもやペットの様子を見守ったり、遠方に住む高齢者の安否を確認したりすることも可能です。
スマートカメラ使用時の注意点として、家族や来訪者の同意なく映像を撮影・配信することは、個人のプライバシーを侵害する恐れがあります。
また、セキュリティ面でも注意が必要で、カメラがハッキングされるとプライバシーが漏えいするかもしれません。定期的なソフトウェアの更新や、セキュリティ対策の徹底が求められるでしょう。
第2位:スマートロック
続いて第2位に選ばれたのがスマートロックです。
スマートロックとは、物理的な鍵ではなく、スマートフォンや専用デバイスを使ってドアの解錠・施錠ができるデバイスです。鍵の紛失や盗難のリスクが軽減されます。
外出先からでもドアの施錠状態を確認、操作できるため、入居者の安心感が増すでしょう。また、家族以外に解錠してもらう場合にも、臨時キーを一時的に発行することも可能です。
スマートロック導入時の注意点は、スマートロックが取り付け可能な形状のドアを選ぶ必要がある点です。サムターン周りにスペースがないと設置できない製品もあります。
また、スマートフォンの電池が切れた際に、解錠できる仕様になっているか確認する必要があります。加えて、Bluetoothなどデバイスの不具合で解錠・施錠できないケースもあるので、通常の鍵で代用できると便利でしょう。
第3位:スマートリモコン
第3位にランクインしたのはスマートリモコンです。
スマートリモコンとは、スマートフォンやタブレットからの操作で、複数の家電製品を制御できるデバイスのこと。例えば、テレビやエアコン、照明など、さまざまな機器をスマートリモコンで操作可能です。また、スマートスピーカーと併用して声で操作する製品もあります。
スマートリモコンによってリモコンの数を減らして、リモコンの紛失や管理の煩わしさから解放されます。
また、帰宅前にエアコンのスイッチを入れたり、照明のオンオフで防犯対策をしたり、身体の不自由な方が手元で操作できたりするなど、生活の利便性・安全性を向上させます。
ただし、スマートリモコン対応の家電を用意する必要がある点に注意してください。また、Wi-Fiの不安定さが操作の障害となることがあるため、安定したインターネット環境も必要です。
第4位:スマートスピーカー
第4位には、スマートスピーカー(AIスピーカー)が続きます。
スマートスピーカーは、音声認識や音声操作できるAIアシスタント付きのデバイスです。話しかけるだけで音楽の再生、天気予報の確認、アラームの設定などを行えます。スマートホームとの連携で、家電の操作も可能です。
スマートスピーカーは手がふさがっている時、部屋を移動している時でも、声で操作できるため利便性が高いです。また、スマートフォンの難しい操作が苦手な方でも、簡単に使えるでしょう。
ただし、スマートスピーカーを使用する際には、セキュリティに関する注意が必要です。パスワード管理が不十分だった場合には、不正アクセスで盗聴や情報漏えいする恐れがあります。
第5位:スマートライト
第5位にランクインしたのはスマートライトです。
スマートライトとは、スマートフォンやタブレットで照明のオンオフ、明るさの調整、色温度の変更、色の選択などを操作できるデバイスです。スケジュール設定機能を備えている製品もあり、時間を指定して自動的に点灯・消灯することもできます。
スマートライトのメリットは、例えば、明るさや色の調整で、読書や食事中、目に優しい環境を作り出すことが可能です。
また、外出時のセキュリティ強化にも一役買います。不在時にランダムなタイミングで照明を点灯させることで、家に人がいるかのような印象を与え、不審者の侵入を防ぐ効果を期待できるでしょう。
一方で、スマートライトを設置する際には、「口金やソケットのサイズと合っているか」「(吊り下げ式の場合)落下しない重量か」といった点を事前に確認しておく必要があります。
スマートホーム化のメリット
ここからは、スマートホームを使用するメリットについて解説します。
- 遠隔操作や一括操作による利便性向上
- セキュリティの向上
- 省エネ性能アップ
遠隔操作や一括操作による利便性向上
スマートホーム化により、スマートフォンやタブレットを使用して、家庭内のさまざまなデバイスをどこからでも制御できます。
例えば、外出先から自宅のエアコンの温度を調整したり、照明のオンオフを行ったりすることが可能です。また、一括操作機能により、家電用のリモコンをいくつも管理する煩わしさからも解放されます。
よりスマートなライフスタイルを実現可能できるため、次世代型デバイスに興味のある入居者の満足度を高められるでしょう。
セキュリティの向上
スマートホーム化は、住宅のセキュリティを向上させます。
例えば、スマートカメラを活用して、不審な動きや侵入をリアルタイムで検知し、スマートフォンに通知を送ることができます。スマートリモコンで照明のスイッチをランダムにオン・オフにすれば、在宅しているように見せることも可能です。
スマートカメラは子どもやペット、遠方にいる高齢者の様子を確認して、事故やトラブルが起こった場合にすぐさま対応できるでしょう。
また、スマートロックでは鍵の紛失リスクが減少し、遠隔からの施錠・解錠が可能です。
セキュリティ対策に関心の強い女性や子どものいる家庭などが入居する場合にも、満足度を高められます。
省エネ性能アップ
スマートホーム化は省エネルギーにも貢献します。
スマートデバイスは、使用状況に応じて最適なエネルギー使用を自動で調節するため、無駄な電力消費を抑えられます。例えば、「スマートサーモスタット」は天候や入居者のスケジュールに応じて自動で温度設定できるので、快適な室温を維持できるでしょう。
また、スマートライトは使用していない時は自動で消灯する機能を備えており、照明の消し忘れによる電力の無駄遣いも防げます。
スマートホームデバイスの活用により、エネルギー効率の良い生活を実現でき、環境保護にも貢献できるでしょう。
まとめ
入居率を高めるために、スマートホーム化は魅力的なアプローチの一つです。スマートカメラやスマートロック、スマートライトの導入で、生活の快適性や安全性を高めてくれるでしょう。
ただし、デバイスの導入時には、正しく設置できるかどうか環境・条件面を確認しておく必要があります。
また、スマートデバイス自体が不正アクセスを受けると個人情報の漏えいリスクも高まるため、パスワード管理や最新バージョンへのアップデートを徹底する必要があります。この点についても、入居者の理解をあらかじめ得ておくと良いでしょう。