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マンションの管理組合の業務内容とは|組合に入らない方法は存在するのか?

早速の回答ではありますが、分譲マンションを購入して入居したら必ず入らなくてはならないのが『管理組合』です。分譲マンションである以上、共有スペースの管理担当やマンション全体の設備に関する修繕などは、組合員全員で決める必要があります。

とはいえ、業務内容がよく分からなかったり、時間を確保するのが大変という理由から、できれば役員になりたくないと考える人も多いかと思います。そういった方々に向け、『管理組合の業務内容』と『組合員もしくは役員にならない方法があるのか?』という点について解説していきますので、これから分譲マンションの購入を検討している人は参考にしてみてください。

目次

    分譲マンションにおける管理組合とは

    マンションの外観

    マンションにおける管理組合とは、分譲マンションの購入者、すなわち区分所有者で組織される団体のことを指します。管理組合は、区分所有法にて設立が義務付けられ、区分所有者全員が必ず加入しなくてはなりません。そのため、『めんどくさいから』『忙しいから』といった理由で組合への加入を拒否することはできません。

    管理組合の活動内容はマンションの維持・管理をすることで、エントランスやエレベーターのような共用スペースの清掃・修理を行って、快適な生活を送れるマンションづくりを目的としています。

    ただし、実際のところ組合の方針を決めたりするのは組合員の中から選出して結成された『理事会』の人たちです。そのため、他の組合員の人たちは理事会の役員に選出されない限り、常に何かの会に参加を義務付けられるわけではありません。

    理事会の役員の役割

    理事会の構成人数は特別な制約はないものの、基本的に戸数が50戸未満であれば3~4人、そこから50戸増えるごとに1人追加されるとされています(マンションによっては大きく異なる場合もある)。そして、その中から人数に合わせて以下の役職に就く人を決めて、運営を行っていきます。

    【理事会の各役員名と役割】

    • 理事長

    理事会の代表・トップ。理事会の調整役。短期業務・長期業務問わず整理・立案・実行をしていく責務がある。

    • 副理事長

    理事長の補佐。理事長が病気や転居により不在となった時、次の理事長が決まるまでの代理人として業務を行う。

    • 理事

    理事長たちのような運営を左右する決定の判断は行わないが、業務内容が定まったときに中心となって活動を先導していく役割がある。

    • 監事

    管理組合の業務の執行及び財産の状況を監査する。そのため、理事長やその他の役職を兼務することはできない。

    役員の選出方法は組合ごとに異なりますが、『輪番制』『抽選』『立候補』『推薦』で行うケースがあります。このような選出業務も理事会で行います。

    また、理事会の活動内容は、月1~2回、もしくは数か月に1回の会議を行い、緊急案件があれば臨時総会を開きます。他にも1年に1回活動報告を組合員全体へ報告するための事業報告や、次年度に予定する活動の説明を行う通常総会を開きます。

    基本的に理事会が活動方針を決めていきますが、緊急の案件(配管の腐食、共有スペースの劣化)の場合は各組合員に多数決をとり、賛成多数で同意のもと行う必要があるので、独裁体制になるような心配はありません。

    理事会以外の住人の役割

    理事会以外の住人、すなわち一般組合員の日常業務は基本的にありません。正式な業務として挙げるとすれば、1年に1回理事会が開催する『通常総会』において、理事会が提出する議案に対して賛否の意見を表明し、マンションの管理方針の決定に携わることです。

    例外として、他に参加するケースがあるとすれば以下のようなことが考えられます。

    • 理事会が開催するマンション全体の大掃除に参加
    • 理事会が住人の意見を聞くために実施するアンケートの回答
    • マンションの大規模修繕を行う際に、組合員の中に専門家がいれば相談役として参加

    組合員の参加は決して多くはありませんが、マンション自体が区分所有者全員の財産になるので、理事会に直接的な関わりがなくとも、管理組合に関心を持っておくことが大事です。

    管理組合と管理会社の関係性

    作業着を着た男性が腕組みして立っている写真

    マンションの管理会社は基本的に、管理組合に意見をすることはありません。修繕や管理に関する内容などはすべて管理組合が決定して実施します。

    しかし、そうはいっても役員の人たちも役員を本業の仕事にしているわけではないので、常に住民の相談窓口になったり、定期点検時に業者と交渉したりする時間を簡単に確保するのは難しいです。さらに、業者との点検においては、時間が取れたとしても素人の場合は、交渉においてどうやって話を進めればいいのかもわからない人も多いでしょう。

    そこで、普段の業務のほとんどは管理組合側から管理会社に委託して、組合の相談窓口や、業者との相談・会計管理等の業務を任せることができます。そして、理事会自体は方針の設定や、最終決定を行う組織として活動します。

    つまり、分譲マンションにおいて基本的な実務は管理会社に委託して、方向性・案件の決定は管理組合が行うことで、お互いの関係性を維持している場合がほとんどです。

    管理組合の業務内容とルール

    ほうきで掃除している写真

    冒頭でも説明しましたが、区分所有者は必ず管理組合に加入しなくてはなりません。そして、組合員の中から役員を選出して理事会を結成し、役員が定期的に集まり会議をして方針を決めていきます。

    上記の内容は、組合員の中で決まったオリジナルのルールではなく、『区分所有法』という法律に沿って決められた業務内容とルールです。そこで、以下では区分所有法を基に、管理組合が行うべき業務として定められているものが何かを詳しく解説しています。組合が行う業務やルールについて理解を深め、組合員もしくは役員になった時に役立ててください。

    管理業務は管理会社ではなく管理組合が行う

    マンションを管理するメインの組織は管理組合であり、管理組合は長期的な見通しを持って、マンションを維持・保全するために適切な運営を行わなくてはなりません。そのため、基本的に管理組合が管理業務のすべてを担います。

    しかし、管理組合に属する組合員は、管理業務の内容に関して熟知しているわけではないので、管理組合自らが行うことが難しい業務も出てきてしまいます。そんな時に、一つの方法として『管理会社への業務委託の検討』という案があります。つまり、管理会社への業務委託も、管理組合が行う業務のひとつなのです。

    管理組合の業務についてはは、国土交通省が作成した『マンション管理規約』によって以下のように定められています。

    • 管理組合が管理する敷地および共用部分等(以下本条および第48条において「組合管理部分」という)の保安、保全、清掃、消毒およびごみ処理
    • 組合管理部分の修繕
    • 長期修繕計画の作成又は変更に関する業務及び長期修繕計画書の管理
    • 建替え等に係る合意形成に必要となる事項の調査に関する業務
    • 適正化法第103条第1項に定める、宅地建物取引業者から交付を受けた設計図書の管理
    • 修繕等の履歴情報の整理及び管理等
    • 共用部分等に係る火災保険、地震保険その他の損害保険に関する業務
    • 区分所有者が管理する専用使用部分について管理組合が行うことが適当であると認められる管理行為
    • 敷地及び共用部分等の変更及び運営
    • 修繕積立金の運用
    • 官公署、町内会等との渉外業務
    • マンション及び周辺の風紀、秩序及び安全の維持、防災並びに居住環境の維持及び向上に関する業務
    • 広報及び連絡業務
    • 管理組合の消滅時における残余財産の清算
    • その他建物並びにその敷地及び附属施設の管理に関する業務

    参照:国土交通省「マンション管理規約」

    以上が、管理組合が行わなくてはならない管理業務に関する規約です。これらを管理組合の業務として円滑に実施するために、中心となる組織が必要なので、役員から選出されることで構成される『理事会』が結成されます。

    総会を年1回以上開催しなくてはならない

    総会は区分所有法で年1回以上の開催が義務付けられており、原則として区分所有者である組合員全員が参加しなくてはなりません。そのため、万が一参加が難しい組合員がいた場合は、その方の家族に代理で出席してもらうか、白紙委任状を提出して理事に任せる必要があります。

    全員の意思決定を必要とする総会では、どんな内容を話し合うのでしょうか? 詳細は以下の通りです。

    • 組合で集めた修繕積立金の使い方
    • 管理組合規則の改定
    • 役員の選任・解任
    • 管理会社の変更
    • 共有スペースの管理について

    マンション管理に関すること全般を総会で話し合います。

    また、総会を開催するためには開催の2週間前までに、『場所・日時・開催の目的を明記した招集通知』を組合員全員に配布しなくてはなりません。これは『マンション標準管理規約』に記載されています。

    管理組合が存在しないことはあるのか

    結論から言うと、分譲マンションにおいては管理組合が存在しない場合というのはありません。

    もし、管理組合が存在しないパターンがあるとすれば、それはマンションを一人のオーナーが所有している、もしくは会社が所有している場合が考えられます。この場合はマンション1棟を丸々所有している場合なので、入居している人は全員が賃貸ということになり、そもそも分譲マンションとして売り出してはいないでしょう。

    また、管理組合はあるが全く機能していないという場合もあります。機能していないというのは、管理組合としては存在するが、役員も組合員も誰もやる気がなく、活動が行われていない状況が考えられます。

    管理組合が機能しないことで『業務に参加しなくて良い』というメリットがあるように思えます。しかし、それは間違いで、組合が機能していないと管理業務が何も行われないということなので、マンションの老朽化が急速に進んだり、住民のマナーが悪くなったりする可能性が高くなります。

    管理組合に入らない方法はあるのか?

    女性が悩んでいる写真
    管理組合に加入しない方法は存在しません。そして、管理組合から自由に脱退することも認められていません。

    まず、管理組合への加入というのは法的に義務付けられており、分譲マンションを購入して区分所有者になった時点で組合員として自動で加入させられます。「加入書類にサインしなければ問題ないのでは?」と考える方もいるかもしれませんが、実は『管理組合に加入する同意書』のようなものは存在せず、マンションを購入した時点で組合員として加入したことになるのです。

    とはいえ、組合員になったからといって実際に業務を行うの役員がほとんどなので、組合に加入した時点ですぐに業務を任される心配ありません。

    したがって、役員になるのを断れば頻繁に管理業務を行わなくて済みます。しかし、そうはいっても現実問題、役員を拒み続けていたら他の組合員からの評価は落ちてしまう可能性が高いので、正当な理由がない限りは断らない方が得策です。

    次の章からは、『役員を断る』ことに関して詳細をまとめていますので、役員にどうしてもなりたくないと考えている方は、本当に断るべきか一度検討してみてください。

    役員を断った際に発生する問題点

    役員というのは、組合によって異なりますが、基本的に「立候補」「輪番制」「抽選」「推薦」といった方法で選出されます。「輪番制」の場合、いままで順当に役員に選出されて任期を全うしてきた人たちからしたら、役員を断る人に対して良い気分を抱くのは難しいでしょう。

    そのため、仕事で忙しいなど真っ当な理由で役員を断るとしても、一定数の人たちからの評判が悪くなるのは覚悟しなくてはなりません。そのほかにも、役員を断ることで以下のような問題が発生する可能性があります。

    • 次回以降の役員選出時に、面倒な役回りを任される可能性がある
    • 自身の物件にも関わる重要な決議の際に意見が通らなくなる可能性がある

    理不尽に感じるかもしれませんが、集団で生活する以上は避けては通れない問題点なので、この点を踏まえて本当に役員を断るべきなのか検討してください。

    他の組合員からの評判が悪くなる

    役員を断ると、どんな理由であろうと一定数の組合員からは反感を買う場合もあります。なぜなら、順番で回ってくる以上、過去に仕方なく役員を引き受けた人もいるからです。

    しかも、役員の業務はマンション全体の維持・保全を目的とした活動なので、断った人の区分も含まれることから、不公平と考える人は少なからず発生します。

    なので、誰もが納得する理由ではない場合以外は極力断らないことをおすすめします。ちなみに以下の理由であれば、他の組合員からある程度理解をしていただくことはできるかもしれないので参考にしてください。

    • 海外赴任のためしばらく不在
    • 出産予定日が近い
    • 健康上の理由

    「仕事が忙しい」といった理由もありますが、ほかの組合員も仕事をしている場合が多いので理解は得にくいです。

    後々めんどうな役回りの時に任命されてしまう

    安易な理由で役員を一度断ってしまうと、人によっては大変と感じる業務を行う際に任命される可能性が高くなります。

    では、『面倒な役回り』とはいったいどんなものがあるのでしょうか? 以下は面倒な役回りの例になります。

    • 数年に一度の大規模修繕のタイミングの役員
    • 評判の良くない住人が役員になる時期の役員
    • 役員業務を詳しい人が一人もいないタイミングの役員

    また、ただ役員になるだけではなく、理事長などの責務ある役員に選出されるケースもあるので、後で後悔しないためにも他の組合員が納得できないような理由で断らないように注意しましょう。

    本当に重要な決めごとの際に意見が通らなくなる

    正当ではない理由で役員を断って他の組合員からの評価が落ちると、大規模修繕などの際に自分の意見が通らなくなってしまいます。こればかりは、「都合よくこんな時だけ意見して…」と他の組合員から思われても仕方ないので諦めるしかありません。

    『意見が通らない』といった事態を避けるには、誠実な対応を続けて普段から組合員の評価を上げる意識を持って生活するしかありません。人付き合いが苦手な人には大変なことですが、マンションに住む以上は長い目で見て、本当に役員を断っても良いものか真剣に検討してから決断するようにしましょう。

    役員を本当に断りたい時に評判を落とさないための方法

    基本的に役員に選ばれた時は断らない方が評判を落とさずに済みます。しかし、そうはいっても本当にやむを得ない事情がある時は断るしかありません。

    そんな時には、少しでも他の組合員の評価を落とさないために以下の方法を実践してみてください。

    • 代わりに役員をやってもらえる人を探す
    • いつなら引き受けることができるか伝える

    断るにしても誠実な対応を心がけて周囲の評価を下げにくくすることで、後から面倒な役回りに任命されたり、重要な決め事の際に意見が通らない事態を防げます。

    代わりに役員をやってもらえる人を探す

    次期役員を依頼する理事会は、役員候補者に辞退・拒否された場合、別の人に役員を再度頼まなくてはなりません。そうなると、好んで役員になりたい人はそう多くいないため、代わりの人を探すのに大変な苦労を強いられてしまいます。

    一筋縄ではいかないと思いますが、代わりにお願いできる人が見つけられるようであれば、引き受けてもらえないか相談・依頼してみましょう。代わりの人を自分で見つけた上で、役員を辞退する理由も伝えれば理事会も納得してくれるはずです。

    ただ断るのではなく、何か別の代替案さえあれば受け入れてもらいやすく、『役員はできませんが手伝える業務はちゃんと参加する』『次回の理事会入れ替え時は必ずやります』などのように、管理業務に対して積極的である姿勢を見せることが大事です。

    いつなら引き受けることができるか伝える

    代わりの役員を探す時と同様に、代替案としていつなら引き受けられるかを提示しておけば、理事会側も「役員をやろうとする意思はあるんだな」と思って納得してくれる可能性が高いです。

    また、いつできるのかだけを伝えるのではなく、以下のように具体的な内容を添えて断ると、より相手の評価を落とさず進むかもしれません。

    • 「2年間海外へ転勤なので、帰国予定の2年後に引き受けさせてください」
    • 「まだ下の子から手が離せないので今は難しいですが、保育園に来年から入園させる予定なので、それ以降で引き受けさせてください」

    時期を明確にして断ることで誠意を伝えることができますし、理事会としてもその時期の役員の目処が立つので安心できます。

    まとめ

    マンションの管理組合は、マンションの状態を維持・保全していくために必要な組織です。マンション自体が区分所有者、すなわち組合員全員の財産なので、全マンションの価値を落とさないように組合員から選出された理事会が中心となって活動していきます。

    また、管理組合への加入は法律で義務付けられており、『加入しない』『脱退する』といったことは如何なる理由があろうともできません。そのため、区分所有者になり組合員になった際は、マンションの業務に直接携わることがなくても、積極的に興味・関心を持っておくことが大事です。

    同じ管理でも「賃貸管理」について、どのような業務を行っているのか知りたい方は、ぜひ下記からチェックしてみてください。

    参考:賃貸管理とは|業務内容と不動産管理会社を利用するメリット・デメリット

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