【アンケート調査】賃貸不動産オーナーが管理会社を変更した理由は〇〇(オーナーによるコメント有り)
解約を申し出るオーナーに理由を聞いても、本音は話してくれない場合もあります。任せていただけるオーナーを増やすために、策を打ちたいけど具体的な良策が分からない…と感じる管理会社の経営者、従業員も多いのではないでしょうか。そこで、管理会社を変更した経験がある不動産オーナー100人に、理由をWeb調査しました。
賃貸不動産オーナーが管理会社を変更した理由
出典:GMO賃貸DX WEBメディア編集部独自調べ(N=100)
管理会社を変更した理由を、アンケート調査した結果は、以下のようになりました。
- 第1位:入居者への対応が遅い・悪い(19%)
- 第1位:空室がうまらない(19%)
- 第3位:物件の管理に不満がある(18%)
- 第4位:担当者との関係がうまくいかなかった(16%)
- 第5位:管理費が高い(15%)
1〜5位まで大きな差は出ませんでしたが、「入居者への対応」「空室」が回答率19%で同率1位でした。共感できましたか?
他には物件の管理方法や管理費といった項目が続き、アンケート結果から不動産オーナーは、「資産価値の低下」と「投資回収率」に重きを置いていることが想定できます。
以降では、アンケート結果と選んだ理由を紹介しながら、不動産オーナーから物件管理の解約を申し込まれないために、具体的にどうすればいいのか紹介していきます。
第1位:入居者への対応が遅い・悪い
入居者への対応の遅さ・悪さを重要視している不動産オーナーが、管理会社の変更を決断したタイミングで最も多いのが「入居者の退去」でした。
オーナーは、問題のない入居者には、長く住んでもらいたいと考えているはずなので、退去につながる入居者への対応の遅さは、不動産オーナーから最も敬遠されているようです。
しかし、すべてのクレームに迅速に対応することは物理的に不可能な場面もあることでしょう。そういった場合は、入居者の退去につながりそうなクレームから優先的に対応するなど、対応の優先順位をつけることが重要なるはずです。
<実際のアンケート回答>
男性 57歳 愛知県
こちらで管理を任せていた物件で入居者からの苦情が入った時にすぐに対応をしてくれなかった。その結果大事に至り事態が収まるのが遅くなったりした上に、だんだんとその苦情の担当者の対応があまりよくないとの声が入居者から聞こえてくるようになった。そうなると納得がいかない入居者が契約更新の時に退室してしまったりする事が少し増えたりしたので、担当者と色々と検討したが上手くいかなかったので管理会社を変えることになった。
第1位:空室がうまらない
空室を理由に管理会社を変更した不動産オーナーは、空室率よりも管理会社(担当者)の姿勢を問題視している傾向がありました。
空室が目立つ状況でも、「広告をうたない」「オーナーから働きかけをしても動きが鈍い」といった管理会社(担当者)に嫌気がさし、管理会社の変更に踏み切っているようです。
もちろん繁忙期に対応するのは難しい場合もありますが、オーナーは重要だと思っているようです。管理会社(担当者)としては、管理物件の空室が目立ち始めた段階でオーナーに空室率改善の提案をするといった姿勢を見せることが契約継続のポイントになると言えます。
<実際のアンケート回答>
男性 49歳 埼玉県
20室備えたアパートを運営しておりますが、常時10室以上もの空きがある状態でした。管理会社に依頼をして空室を埋める努力をして欲しいと何度も懇願しましたが、半年以上経過をしても叶えられなかったので契約を解除しました。新しく利用を開始した管理会社では積極的に宣伝広告を掲載してくださり、現在は満室の状態を維持できています。利用する管理会社によって対応を大きく異なることを痛感しており、オーナーとしても会社選びが重要だと思いました。
第3位:物件の管理に不満がある
物件の管理に不満を持つオーナーは、特に「物件の清掃」に不満を持っている傾向がありました。
具体的には、「共用部の清掃」「ゴミ捨て場の管理」「放置された粗大ごみの対応」といった内容が並びました。
不動産オーナーは、入居者からのクレームをきっかけに、物件の管理状況を把握するパターンが多かったようです。物件の清潔度に関して、入居者からのクレームが出ないようにしっかり管理することを心がけましょう。
<実際のアンケート回答>
男性 37歳 京都府
とある管理会社に物件の管理を全て任せてもらっても大丈夫とのことで信頼してお願いしていました。初めは掃除や入居者への関わりも丁寧で満足していたが、年月を追う毎に徐々に賃貸マンションの前にゴミが目立ち始め、気付いた時には明らかに不法投棄されている場面も出てきました。カラスや野良猫によるゴミの被害も出てきて、管理会社として対応して欲しいといくら改善や注意を促しても改善出来ない事からお手上げの状態になりました。以上の事から仕方なく管理会社の変更を決めざるをえなくなりました。
第4位:担当者との関係がうまくいかなかった
担当者との相性は人間だからどうしようもない…と考えがちですが、アンケート回答を精査するとそうではないことが分かりました。
不動産オーナーが管理会社の担当者に対して不信感を抱くきっかけは「連絡がとれない」「期日を守らない」「横柄な態度をとられる」といった社会人として当たり前の事だったのです。
多くの担当者はしっかり対応されていると思いますが、こうしたキッカケから不信感が積り、解約へとつながっているケースが多くありました。
忙しさに追われて、一つひとつの対応が疎かになってしまわないように、たやすくはありませんが”当たり前”を見直すことで解約のリスクを減らせるかもしれません。
<実際のアンケート回答>
女性 51歳 大阪府
管理会社の担当者の方と先ずなかなか連絡がとることが出来ないことが不満点でした。急ぎの用事や入居者の方への対応など、早急に連絡をとりたい時もなかなか電話もつながらず、メールの返信なども遅いので困ったことも度々あり、それが入居者の方に迷惑を掛けることにもなることも少なくないことから、管理会社を変更することにしたのです。こうしたことが何度もあり、連絡が付いた時に改善のお願いもしたのですが、一向に改善されることもなかったことも変更した大きな理由のひとつです。
第5位:管理費が高い
管理会社の物件管理・入居者対応に不満がなくとも、管理費が相場よりも割高の場合、不動産オーナーは管理会社の変更を検討するようです。
管理会社としては収益率を上げるためにサービスを充実させますが、収益率を気にするのは不動産オーナーも一緒。
ただし、自主管理に切り替えたオーナーの中には、入居者からのクレームや家賃滞納の対応に苦労している声も少なくありませんでした。
管理会社は今後、単にサービスを充実させるだけでなく、重要なニーズを選別して他社と差別化を図りつつ付加価値を提供する時代にきているのでしょう。
<実際のアンケート回答>
女性 53歳 神奈川県
管理費が高いわりに清掃などサービスが行き届かない。クレーム対応も行わず、オーナーの自分がすることになったので自主管理に切り替えた。自分で掃除したり、クレーム対応することで年間数百万円が浮いてくる。むしろそのお金でマンションの内装を変えたり、リフォームするほうが入居率が上がり利益も伸びた。ただ家賃滞納者への催促の時は自身で行うことが難しく、滞納のまま逃げられてしまうことも多々あり、その問題をどう解決するかが今後の課題である。
参考記事:【アンケート調査】大家さんが不動産管理会社を選ぶポイントとは|ランキング形式で紹介
オーナーの不満を解消するプラットホーム「GMO賃貸DX」
GMO賃貸DXの不動産会社向けオーナーアプリを使えば、アプリ内でオーナーと連絡が取れるのはもちろん、月次収支報告が自動で作成できるほか、賃貸借契約、更新契約など幅広い契約書面や実務書面の電子契約に対応しています。
今まで紙ベースで行っていた業務を電子化することで、郵送、押印といった煩雑な業務がなくなり、業務の効率化がおこなえます。
不動産オーナーが最も気にする「入居者への対応の遅さ」を改善するためにもDX化による業務効率の向上を検討してみてはいかがでしょうか。
まとめ
アンケート結果を見ると、当たり前と感じる項目が並んでいませんか?
しかし、こういった項目が並ぶという事は「当たり前」と感じる業務をオーナーの満足する水準で提供できていない証拠ともいえます。
日々の業務を見直すきっかけに、今回のアンケート結果を参考にしていただければ幸いです。