コラム記事Column

退去時の原状回復費用は貸主・借主どっちが払う?相場や起きやすいトラブルと対策も紹介

退去時の原状回復費用は貸主・借主どっちが払う?相場や起きやすいトラブルと対策も紹介
借りていた部屋を退去するときに、借りたときと同じ状態で返さなければいけないことを「原状回復義務」といいます。この原状回復にまつわるトラブルは年々増加しています。なぜ原状回復のトラブルは減少しないのか?それは、原状回復における借主と貸主の相互理解の欠如が挙げられます。 この記事では、借主と貸主の原状回復の負担範囲や費用相場、トラブル事例と対策を紹介しつつ、相互理解するために必要なことは何かを考えます。
目次

    原状回復とは

     

    原状回復とは

    原状回復とは、賃貸借物件を退去する際に借主(入居者)が入居時の状態に戻すことをいいます。そして借主は退去時に部屋を原状回復する義務が発生します。

    一般的には借りたものは借りたときの状態で返却するのが基本ですが、居住する建物は入居時と全く同じ状態に戻すことは不可能と言えるでしょう。なぜなら、建物や設備は時間の経過とともに劣化・損耗するため、入居前と同じ状態で返却するのは物理的に難しいからです。

     

    したがって、賃貸物件の場合、常識の範囲内で普通に使っていても損耗するもの(通常損耗)や時間とともに劣化するもの(経年劣化)については借主に原状回復義務はないとされています。

     

    なお、入居前の状態に戻すための費用(原状回復費用)は借主が入居前に支払った敷金から差し引かれる仕組みです。退去時の部屋の設備が通常消耗や経年劣化の損耗だけであれば、敷金は返還される場合が多いです。

    原状回復ガイドラインとは

    原状回復ガイドラインとは

    原状回復ガイドライン」とは、正式には「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」といいます。賃貸住宅の退去時における原状回復に関するトラブルを未然に防ぐことを目的として、1998年に国土交通省(国交省)から公表されました。このガイドラインは原状回復に関する裁判事例などを集約し、原状回復の費用負担のルールなどを取りまとめています。

     

    ガイドラインが公表される以前は、原状回復費用の捉え方をめぐり多数のトラブルがありました。借主と貸主との間で、どこからどこまでが借主の原状回復費用にあたるのか、その範囲には双方において見解の相違がありました。これらの動向を受け、国交省は「原状回復ガイドライン」を策定したのです。

     

    ガイドラインでは以下の点について明確にされています。

    • 原状回復の定義
    • 通常の使用の定義
    • 経過年数の考慮
    • 施行単位の範囲

    これまであいまいにされていた原状回復の定義について整理し、双方でトラブルのもととなる原状回復費用の扱いについてポイントや注意点をまとめられています。ただし、ガイドラインは、あくまでも原状回復の負担割合などについての一般的な基準を示すものであり、法的拘束力はありません。とはいえ、原状回復のトラブルを解決するために役立つのではないでしょうか。

    参考:国土交通省|「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン

    借主が負担すべき原状回復の範囲

    原状回復ガイドラインとは

    そもそも国交省のガイドラインでは、原状回復について以下のように定義しています。

     

    「原状回復とは、借主の居住、使用方法により発生した建物価値の減少のうち、善管注意義務違反、その他通常の使用を超えるような使用による損耗・毀損を復旧すること」

     

    つまり、借主が負担すべき原状回復は以下の通りにまとめられます。

    • 故意
    • 過失
    • 善管注意義務違反 (善管注意義務:借りたものを適切に管理・保存して貸主に返す義務)
    • 通常の使用方法に反する使用

    借主は、通常使用して生じた損耗は原状回復の範囲にあたらず、不注意により生じた損耗のみ負担することになります。

    借主が負担すべき原状回復の具体例

    借主が負担すべき原状回復の具体例

    借主が負担すべき原状回復の具体例は以下の通りです。

    • タバコのヤニ汚れや臭い、焦げ跡
    • ボードの張り替えが必要なほどの釘やネジ穴
    • 借主の不注意による雨の吹込みなどによる色落ち
    • クロスの傷や落書き
    • 借主の清掃が行き届かず派生した水回りの水垢、カビなど
    • ドア、障子、網戸の傷や破損
    • フローリング、畳、カーペットの傷や汚れ

    やはり原状回復費用を抑えるポイントは日頃の掃除です。特に掃除が苦手な人は上記の具体例を意識しておくことをおすすめします。掃除をこまめに行うと部屋を清潔に保てるため、退去の時点で貸主から感謝されるケースも。また、借主が負担する原状回復費用を抑えることができます。

     

    借主の原状回復範囲は、基本的に故意や過失等による損耗です。どんなに些細なことであっても故意や過失であれば、原状回復義務とされてしまいます。貸主とのトラブルを招かず、無駄な出費を出さないためにも入居中から退去日のことを考えて意識的に部屋のメンテナンスをしておきましょう。

     

    参考:国土交通省|「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」(P5〜)

    タバコのヤニ汚れや臭い、焦げ跡

    部屋の中でタバコを吸うと、ヤニによる汚れや臭いが壁に移ります。また、誤ってタバコの灰を床に落としてしまい、焦げ跡をつけてしまうことも。この場合は、当然ながら借主が原状回復を行います。

    タバコによって損耗したカーペットやクロス、設備機器などはクリーニングする必要があります。しかし、クリーニングでは対処できないほどの酷い損耗であれば、全面的に新しいものに取り換えることも考えなければいけません。そうなると、費用が高額になる可能性があります。

    【ガイドラインの記載】
    喫煙等によりクロス等がヤニで変色したり臭いが付着している場合は、通常の使用による汚損を超えるものと判断される場合が多いと考えられる。 なお、賃貸物件での喫煙等が禁じられている場合は、用法違反にあたるものと考えられる。
    引用:原状回復をめぐるトラブルとガイドライン(P22)

    ボードの張り替えが必要なほどのくぎやネジ穴

    壁にくぎやネジサイズの穴を空けてしまった場合は通常の使用範囲を超えた使い方であるとみなされるため、原状回復は借主の負担です。

    くぎやネジは壁の表面に貼付しているクロスを突き破り、下地にあたる石膏ボードという部材まで貫通することが考えられるため、通常の使い方を越えた使用方法と捉えられます。

    【ガイドラインの記載】
    重量物の掲示等のためのくぎ、ネジ穴は、画鋲等のものに比べて深く、 範囲も広いため、通常の使用による損耗を超えると判断されることが多いと考えられる。なお、地震等に対する家具転倒防止の措置については、予め、賃貸人の承諾、または、くぎやネジを使用しない方法等の検討が考えられる。
    引用:原状回復をめぐるトラブルとガイドライン(P22)

    結露を放置したことによるカビやシミ

    結露を放置するとカビやシミの原因になります。カビやシミは日頃から掃除や手入れをしていれば防げるものです。しかし、その掃除を怠ったのであれば、借主による原状回復義務と判断されてしまいます。

    結露の発生は建物の構造的な問題も考えられますが、部屋の使い方による部分も大きいので、しっかり対策しておくことが望まれます。また、カビやシミが壁や床の下地まで腐食する事態にもなりかねません。この場合、原状回復費用も割高となるため注意が必要です。

    【ガイドラインの記載】
    結露は建物の構造上の問題であることが多いが、賃借人が結露が発生しているにもかかわらず、賃貸人に通知もせず、かつ、拭き取るなどの手入れを怠り、壁等を腐食させた場合には、通常の使用による損耗を超えると判断されることが多いと考えられる。
    引用:原状回復をめぐるトラブルとガイドライン(P22)

    借主の不注意による雨の吹き込みなどによる色落ち

    雨が屋内に入るとフローリングや畳の色落ち、変色につながります。雨による建物や設備の劣化は自然現象と考えられます。しかし、戸締りを注意すれば防げたはずの損耗であれば、借主の責任です。

    ガイドラインにおいてこのような事例の場合は、借主の「善管注意義務」の違反としています。善管注意義務の「善管」とは「善良な管理者」を短くした言葉で、借主を指します。つまり、常識的に要求される程度の注意を払って生活しなければいけないという意味です。

    【ガイドラインの記載】
    賃借人の善管注意義務違反に該当する場合が多いと考えられる。
    引用:原状回復をめぐるトラブルとガイドライン(P21)

    クロスの傷や落書き

    クロスの傷や落書きは、特に子どもやペットのいる家庭に多い事例です。

     

    ペットによるクロスのひっかき傷は通常に起きる損耗とは認められません。ペットのしつけに関しては借主の問題であり、注意をすれば防げることです。よって、通常の使い方によって生じるものではないため、借主が原状回復義務を負うことになります。

     

    なお、ペット飼育が認められない賃貸物件で飼育した場合は、定められた目的の使い方に違反する「用法違反義務」とみなされ、借主へのさらなる負担が発生する可能性があるため注意が必要です。

     

    また、クロスへの落書きに関しても、故意であれば通常の使い方によって生じたものとは判断されません。たとえ落書きの主が子どもであっても、親は子どもの行為を制止し、部屋を管理する義務があります。よって、落書きは通常消耗としては判断されません。

    【ガイドラインの記載】
    特に、共同住宅におけるペット飼育は未だ一般的ではなく、ペットの躾や尿の後始末などの問題でもあることから、ペットに柱、クロス等にキズが付いたり臭いが付着している場合は借主負担と判断される場合が多いと考えられる。なお、賃物件でのペットの飼育が禁じられている場合は、用法違反にあたるものと考えられる。
    引用:原状回復をめぐるトラブルとガイドライン(P24)

    借主の清掃が行き届かず派生した水回りの水垢、カビなど

    清掃が行き届かずに水回りの水垢やカビなどが発生した場合も、善管注意義務として借主に責任があるとみなされます。

    水垢やカビはその都度掃除していれば防げます。忙しさで掃除に手が回らなかったとしても、借主には部屋を清潔に保つことが求められるので、「仕方なかった」「出来なかった」では済まされません。本来すべきことを怠ったことになるので、日頃からきちんと掃除することが大切です。

    【ガイドラインの記載】
    使用期間中に、その清掃・手入れを怠った結果汚損が生じた場合は、賃借人の善管注意義務違反に該当すると判断されることが多いと考えられる。
    引用:原状回復をめぐるトラブルとガイドライン(P25)

    ドア、障子、網戸の傷や破損

    ドアや障子、網戸といった建具の傷や破損も故意や過失、善管注意義務の違反であれば、借主が原状回復義務を負うことになります。

    ただし、賃貸借契約によっては、障子や網戸は故意でなく、経年劣化や自然損耗であっても借主の原状回復義務になるケースもあります。障子や網戸は電球と同様に賃貸借契約書において損耗品の扱いとなっていることが多いからです。このようなケースを「特約」として賃貸借契約の内容に盛り込む貸主もいます。

    【ガイドラインの記載】
    (襖紙、障子紙)
    ・消耗品であり、減価償却資産とならないので、経過年数は考慮しない。
    (襖、障子等の建具部分、柱)
    ・経過年数は考慮しない。(考慮する場合は当該建物の耐用年数で残存価値1円となるような直線を想定し、負担割合を算定する)
    引用:原状回復をめぐるトラブルとガイドライン(P27)

    フローリング、畳、カーペットの傷や汚れ

    フローリングや畳、カーペットなどの床の傷や汚れも借主の故意や過失、善管注意義務違反であれば、借主の原状回復義務が生じます。

     

    フローリングや畳、カーペットの傷や汚れは主に以下のようなケースです。

    • 飲み物をこぼしてできたシミやカビ
    • 家具の移動による傷や凹み
    【ガイドラインの記載】
    (引越作業で生じたひっかきキズ)賃借人の善管注意義務違反または過失に該当する場合が多いと考えられる。
    引用:原状回復をめぐるトラブルとガイドライン(P21)
    【ガイドラインの記載】
    飲み物等をこぼすこと自体は通常の生活の範囲と考えられるが、その後の手入れ不足等で生じたシミ・カビの除去は賃借人の負担により実施するのが妥当と考えられる。
    引用:原状回復をめぐるトラブルとガイドライン(P21)

    貸主が負担すべき原状回復の範囲

    貸主が負担すべき原状回復の範囲

    貸主が負担すべき原状回復の範囲は、以下の通りです。

    • 通常の住まい方で発生するもの
    • 建物の構造により発生するもの
    • 自然災害により発生するもの
    • 次の入居者確保のために行うもの

    貸主が負担すべき原状回復の具体例

    貸主が負担すべき原状回復の具体例

    貸主が負担すべき原状回復の具体例は以下の通りです。

    • 壁に空いた画鋲の穴
    • 家電の裏の壁に付いた黒いシミ・電気ヤケ
    • 日照など自然現象によるフローリング・畳・壁紙の日焼け
    • 家具の設置による床、カーペットのへこみ、設置跡
    • 下地ボードの張り替えが必要ない程度の画鋲やピンの穴
    • ハウスクリーニング

    貸主の原状回復範囲は、経年劣化と通常消耗した設備について負担すべきとされています。借主にとっては故意や過失ではなく、常識的な範囲で使用していれば借主が原状回復義務を負うため、設備の使い方は十分に注意しておきたいところです。

     

    参考:国土交通省|「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」(P5〜)

    壁に空いた画鋲の穴

    棚やエアコンといった重さのあるものを壁に取り付ける際、画鋲やビスによって穴が発生していまいます。このような場合の穴は下地ボードを貫通していたとしても、日常生活で一般的に必要なものとなるので、貸主の原状回復義務となります。

    【ガイドラインの記載】
    「エアコンについても、テレビ等と同様一般的な生活をしていくうえで必需品になってきており、その設置によって生じたビス穴等は通常の損耗と考えられる。」
    引用:原状回復をめぐるトラブルとガイドライン(P23)

    家電の裏の壁に付いた黒いシミ・電気ヤケ

    【ガイドラインの記載】
    「テレビ、冷蔵庫は通常一般的な生活をしていくうえで必需品であり、その使用による電気ヤケは通常の使用ととらえるのが妥当と考えられる」
    引用:原状回復をめぐるトラブルとガイドライン(P22)

    家電や家具などを配置すると背後の壁が黒ズミや電気ヤケが発生します。黒ズミや電気ヤケも通常の暮らしの中で発生することなので、貸主の原状回復義務と考えられます。

    日照など自然現象によるフローリング・畳・壁紙の日焼け

    【ガイドラインの記載】
    ・畳等の変色と同様、日照は通常の生活で避けられないものであると考えられる。
    ・壁にポスター等を貼ること によって生じるクロス等の変色は、主に日照などの自然現象によるもので、 通常の生活による損耗の範囲であると考えられる。
    引用:原状回復をめぐるトラブルとガイドライン(P22)

    フローリングや畳、壁紙は外からの日差しに当たると変色します。日差しによる変色は自然現象によるものなので、貸主の原状回復義務となります。また、建物の構造上で日差しを避けることができずに日焼けしてしまうケースも同様です。

    家具の設置による床、カーペットのへこみ、設置跡

    【ガイドラインの記載】
    家具保有数が多いという我が国の実状に鑑みその設置は必然的なものであり、設置したことだけによるへこみ、跡は通常の使用による損耗ととらえるのが妥当と考えられる。
    引用:原状回復をめぐるトラブルとガイドライン(P21)

    家具の設置により床やカーペットに設置跡がつくことは通常の生活に必要なことであるため、貸主の原状回復義務となります。

    下地ボードの張り替えが必要ない程度の画鋲やピンの穴

    下地のボードの張り替えが不要な程度の画鋲の穴は、通常の暮らしの中で行われることなので、貸主の原状回復義務となります。

    【ガイドラインの記載】
    「ポスターやカレンダー等の掲示は、通常の生活において行われる範疇のものであり、そのために使用した画鋲、ピン等の穴は、通常の損耗と考えられる。」
    引用:原状回復をめぐるトラブルとガイドライン(P23)

    ハウスクリーニング

    【ガイドラインの記載】
    賃借人が通常の清掃(具体的には、ゴミの撤去、掃き掃除、拭き掃除、水回り、換気扇、レンジ回りの油汚れの除去等)を実施している場合は次の入居者確保のためのものであり、賃貸人負担とすることが妥当と考えられる。
    引用:原状回復をめぐるトラブルとガイドライン(P25)

    ハウスクリーニングは、次の入居者を受け入れるために必要となるので、建物の所有者である貸主の原状回復義務となります。

    原状回復の部位別費用の相場

    原状回復の部位別費用の相場

    主な原状回復の部位は以下の通りです。

    • 壁のクロス張り替え
    • 床・クッションフロア張り替え
    • 水垢のカビのクリーニング
    • キッチンの汚れのクリーニング
    • 畳の表替え
    • ドア鍵の交換
    • 網戸張り替え
    • ハウスクリーニング

    上記のような原状回復費用の他に職人の主張費や作業料金が別途かかることもあるため、事前の確認が必要です。また、部分的な補修をする際に同じ部材がない場合や補修箇所とその他の箇所の色味や傷み方ではっきりと違いが出てしまう場合は、見栄えに統一感を出すために全面張り替えすることもあるので注意しましょう。

     

    張り替えやその費用については借主が全額支払う必要はありません。賃貸借期間が長いほど経年劣化や通常消耗の影響が大きいため、金額を抑えられる可能性があります。長期で居住する物件であれば、まずは貸主に相談してみましょう。

    壁のクロス張り替え

    クロスの張り替えは全面交換となるため、壁の面積で費用変動します。

     

    1㎡あたり
    壁クロス 1,000~1,500円
    ※グレードが低いクロス:750~800円
    ※廃材処理代(別途):500~2,000円

    床・クッションフロア張り替え

    床材の張り替えは損傷の大きさや材質によって金額が異なります。

    1畳あたり
    フローリング 2万~6万円
    カーペット・タイルカーペット 8,000円~1万5千円
    クッションフロア 1,000~6,000円

    水垢やカビのクリーニング

    水垢・カビのクリーニングも汚れの程度により金額が異なります。水周りはカビの繁殖が早いため、放置するとすぐに広がってしまうのでカビが拡大する前に日頃からこまめに掃除しておきましょう。

    1回あたり
    トイレ 7,000円~1万5千円
    洗面所 7,000円~1万円
    浴室 1万円~2万円
    キッチン 1万円~2万5千円

    キッチンの汚れのクリーニング

    キッチン周りの汚れは油分が冷えてべっとりと張り付いてしまうと取れにくくなります。キッチン周りも汚れの程度によって金額が変わってきます。そのため、頑固な汚れになる前に日頃から掃除するように心がけましょう。

    1回あたり
    レンジフード 1万5千~2万円
    シンク回り 1万5千~2万円
    排水管薬剤洗浄 5,000円~1万5千円
    キッチン全体 3万円~5万円

    畳の表替え

    畳は3つの交換方法があります。1つ目は畳の反対側に裏返して使う「裏返し」、2つ目は畳本体を新しくする「新調」、3つ目は畳の表面を張り替える「表替え」があります。畳やふすまなど和の内装材は高価なものから安価なものまで様々なグレードがあります。

    1畳あたり
    裏返し 4,000円
    表替え 5,000円
    新調 1万~3万5千円

    ドア鍵の交換

    ドア鍵の交換費用は、鍵本体と工賃で構成されます。工賃は大手業者と個人業者とで価格が異なりますが、平均すると8,000円前後です。工賃を差し引いた金額が鍵本体の金額になります。

    1鍵あたり
    通常のドアの鍵※工賃込 1万5千円
    オートロック機能付ドアの鍵※工賃込 2万円~3万5千円

    網戸張り替え

    網戸の張り替えは業者によって料金体系に幅があります。また、素材や網の細かさによって金額が変わってきます。

    1枚あたり
    網戸 2,000~5,000円

    ハウスクリーニング

    ハウスクリーニングは部位ごとに金額が様々です。また、部屋の広さでも費用が変わります。

    1回あたり
    換気扇・レンジフード 1万5千円~
    ガスコンロ、グリル 1万円~
    エアコンクリーニング 1万円~
    浴室クリーニング 1万5千円~
    フローリングワックス 1,000円/㎡
    ベランダ清掃 1万5千円~

    物件の広さ・間取り別原状回復の費用相場

    物件の広さ・間取り別原状回復の費用相場

    ハウスクリーニング費用の相場は、部屋の間取りや広さにより変わります。部屋が広いほど金額が高くなるのは周知の事実ですね。ただし、費用は依頼する業者や汚れ具合によって異なりますので、詳しいことは業者に問い合わせをしましょう。

    間取り ハウスクリーニング費用
    1R・1K 1万5,000~3万円
    1DK・1LDK 2万~4万円
    2DK・2LDK 3万~5万円
    3DK・3LDK 5万~8万円
    4DK・4LDK 7万円~

    原状回復費用に関する借主と起こりえるトラブル

    原状回復費用に関する借主と起こりえるトラブル

    原状回復費用をめぐる借主と貸主のトラブルは主に以下のようなものがあります。

    • 通常損耗や経年劣化など原状回復への認識違い
    • 借主の故意や過失の立証が難しい
    • 特約に関するトラブル

    借主と貸主の間で原状回復について話し合いや情報共有されていないと様々なトラブルを引き起こします。裁判にも発展しかねないので、双方がしっかり自分事と捉えて原状回復について考えることが重要です。

    通常損耗や経年劣化など原状回復への認識違い

    借主と貸主の通常損耗や経年劣化の認識違いは、借主は「通常損耗」と認識していても、貸主は「故意・過失」と認識し、双方の見解が一致しないになることがしばしばあります。

     

    通常消耗や経年劣化についてはガイドラインに記載されていますが、ガイドラインはあくまでも法的拘束力がないため、どの部分をどのくらい請求するといった判断は貸主の考え方次第です。

     

    したがって、借主と貸主とで共通の認識を共有できないため、平和的な解決に至らずにトラブルに発展することが多いようです。

    借主の故意や過失の立証が難しい

    貸主が借主に対し、故意や過失でできた損耗であると立証するには、証拠の提示が必要です。しかし、証拠となるもの(写真など)がなければ立証することができません。

     

    特約に関するトラブル

    特約とは契約内容とは別の「特別な契約」のことです。賃貸借契約の特約とは、通常であれば貸主の原状回復範囲(経年劣化・通常消耗)を借主に負担させるケースを指します。

     

    例えば、以下のようなものがあります。

    • 退去後のクリーニング費用の負担
    • 障子やふすまの張り替え費用の負担
    • エアコンクリーニング費用の負担

    上記以外にもさまざまなケースがありますが、この「特約」によって高額な原状回復費用を請求する貸主もいます。借主としては予想外の高額請求に納得がいかないため、トラブルに発展することがあるようです。

    原状回復費用でトラブルを起こさない対策

    原状回復費用でトラブルを起こさない対策

    原状回復ガイドラインへの理解を深める

    原状回復ガイドラインは、原状回復費用の負担範囲における具体的ルールが決められています。借主と貸主の双方が理解を深めておけばトラブルを防ぐことにつながるでしょう。しかし、ガイドラインは法的拘束力がないためきちんと読んでいない貸主もいます。そのため、原状回復費用を求めたり、契約時の説明不足が原因でトラブルになってしまうといったケースもあります。

     

    原状回復の費用負担のトラブルは絶えず頻繁に起こっています。トラブルは双方にとって決して良いものではありません。そのため、ガイドラインの理解が何よりも真っ先に行うべきですね。

    特約の取り決めは明文化し相互理解が必要

    賃貸借契約における特約の内容は、借主が経年劣化や通常消耗分も全負担する項目を入れることが認められています。しかし、借主によっては受け入れられないことかもしれません。

     

    したがって、退去時のトライブルを回避するためにも、特約にする内容については十分に相互理解しておくことが必要です。

    入居時と退去時の立会いチェックシートを作成

    原状回復をめぐるトラブルは、入居時と退去時の損耗部分の確認が不十分であることが多いです。そのため、入居時にきちんと損耗箇所や発生時期を記録しておかないと、退去時にトラブルのもとになります。

     

    そこで、トラブルを未然に防ぐために、立ち合いチェックシートを作成します。チェックシートには部屋の損耗箇所について詳細に記しておきます。このチェックシートを作成する際は借主と貸主双方が立会いの上で十分に確認する必要があります。なお、損耗箇所については、よりわかりやすくするために写真撮影しておくとよいです。

    原状回復費用を抑えるには借主への注意喚起やコミュニケーションが必要

    原状回復費用を抑えるには借主への注意喚起やコミュニケーションが必要

    借主と貸主の密なコミュニケーションが大切です。貸主は常日頃から注意喚起を行うことで、部屋の保全につながります。また、注意喚起をすることで貸主の人となりがわかり、良好な人間関係を築くことができます。

     

    対して、借主は部屋に何らかの問題がある場合は、早急に貸主に相談することでスムーズな問題解決が図れます。常に連絡する習慣が出来上がれば、貸主から信頼を得ることもできます。

     

    トラブルが発生してしまうのは、借主と貸主のお互いの理解が不足いていることが原因です。まずは、日頃からコミュニケーションをとることで気軽に話せる距離間をつくることが大切です。

    借主との良好な関係をキープする不動産テック

    借主との良好な関係をキープする不動産テック

    借主と貸主の間では様々なトラブルが生じます。それらを解決する手段として不動産テックの活用があります。不動産テックとは、テクノロジーの力を借りて不動産業界の課題や商習慣を変えようとする取り組みのことです。

     

    借主と貸主が不動産テックを通じてつながることで、スムーズな連携が図れます。例えば夜間に借主が部屋の設備に不具合が起きても、アプリなどを使えば時間帯を気にせず、すぐに連絡を入れることができるでしょう。

     

    不動産テックは借主と貸主とのコミュニケーションを築き、トラブルを未然に防ぐことができる可能性を秘めています。

    まとめ

    まとめ

    原状回復に関して理解が浅いと退去の時点でトラブルに見舞われることが考えられます。トラブルの原因は借主と貸主の相互理解の欠如です。互いに密なコミュニケーションが行えれば、トラブルを未然に防ぐことが可能です。

     

    その一助となるのが不動産テックの利活用です。不動産テックによって、時間や場所を選ばずに借主と貸主とを結びます。

     

    GMO賃貸DXの「メッセージ機能」「アンケート機能」「お知らせ掲示板」などの機能は、借主との関係をより良好なものにすることに寄与します。

    普段の暮らしで住居を大切に扱っていただくことが借主と貸主双方にとって得につながります。そのためにも、不動産テックは欠かすことのできないサービスなのです。

    • このエントリーをはてなブックマークに追加
    • このエントリーをはてなブックマークに追加
    CONTACT

    GMO ReTechでは、賃貸運営を楽にする
    をミッションにしております。
    賃貸業務でのDX(デジタルトランスフォーメーション)に関して
    お気軽にご相談下さい。

    キーワードKeywords

    ReTechSummit2021