2023.05.15 RELEASE

ドクターの不動産管理を支援。アプリ導入で業務と知見の属人化を防ぎ、入居率99.6%を実現

  • オーナーアプリ

東京都渋谷区で医師のための投資用不動産を開発・販売する株式会社東京ミライズ。その系列である株式会社ミライズプロパティは、購入物件の賃貸管理を担い、扱う戸数が増える中で「GMO賃貸DX オーナーアプリ」を導入しました。業務の属人化を防げた上に、顧客の約8割がアプリを活用して満足度が向上し、入居率も高水準で推移しています。このたびは導入にいたった背景、またその成果などを株式会社ミライズプロパティの代表取締役 志村謙太氏、同じく管理事業部部長 本田大倫氏、マネージャーの面川収氏に伺いました。

管理戸数が毎月20件、30件と増える中、従来のやり方では追い付かなくなった

まずは貴社の賃貸管理の特長や運営体制について教えてください。

志村様/このたびGMO ReTechとのお付き合いが始まったのは「株式会社東京ミライズ」を母体とするグループ企業の一つ「株式会社ミライズプロパティ」です。前者が主に収益用不動産の開発や販売を手掛ける会社で、後者がその賃貸管理を担っています。オーナー様が購入した物件を賃貸に出し、家賃収入を将来に向けた資金などに充てていただくためのモデルを提供するために設立された会社ですね。

不動産管理を担う会社はいくつもありますが、私たちは医療に携わるドクターに特化しているのが特長です。歯科医、内科医、婦人科医、美容外科医……といった方々の副業をサポートし、ワンストップで業務を代行できる点が何よりの強みです。

どのような「課題」や「悩み」を解消するために「GMO賃貸DX オーナーアプリ」を導入されたのでしょうか?

インタビュイー:株式会社 東京ミライズ 代表取締役 志村 謙太氏

志村様/他社も同様だと思いますが、私たちにとっては業務の属人化が課題になっていました。一方で、おかげさまで管理戸数は毎月20件、30件と増加を続け、効率的に対応しなければ間に合わなくなっていきました。

例えばメインの担当者が他部署に異動したり、産休・育休に入ったりすると、個人の経験に基づく仕事のやり方がリセットされ、物事がスムーズに進まなくなっていました。特に賃貸管理は細かい作業も多く、時に修繕工事が発生したり、空室を埋める必要があったりして、業務負担から人材が定着しにくい点も課題に挙がっていました。
こうして属人的になっていた業務をフォローしてくれるパートナーを探す中、不動産テックEXPOでGMO ReTechに出合いました。

 

アプリ導入にあたり、懸念点や不安材料はございましたか?

志村様/今までは、明細書などはコミュニケーションアプリや郵便を使ってオーナー様に届けていました。つまり、弊社がアクションを起こすことで“変化”に気付いていただく形でしたが、導入後はアプリ内のポップアップがその役割を担い、チャットを通じたやり取りに変わります。そのため「オーナー様はポップアップに気付いてくれるだろうか」「能動的に動いてくれるのだろうか」という不安はありましたね。

 

やはりGMOのブランド力は有利。手元のスマホで物件への期待感が湧くのも魅力

他にも同様の製品がある中「GMO賃貸DX オーナーアプリ」を選ばれた理由をお聞かせください。

▲オーナーアプリの収支確認画面

本田様/私としては、特に収支明細のビジュアルUIの分かりやすさが第一印象として強く残りました。

はっきりと色分けされていることに加え、月ごとの管理費や賃料を表示できるなど、自分好みにカスタマイズできるのは魅力ですね。他社のアプリは、ほとんどがPDF化された明細を閲覧するのみですが「GMO賃貸DXオーナーアプリ」はオリジナルで開発されたグラフで表現されているので一目瞭然です。さらに、すでに導入している賃貸管理の基幹ソフトと連動できる点も選んだ理由の一つです。

 

GMO ReTechのCS担当者のコミュニケーション能力や説明力はいかがですか?

面川様/私たちが疑問に思うことを、何でも気兼ねなく質問できる関係を築いてくれましたね。そのため、社内のさまざまな部署のメンバーから何度も連絡してしまい、負担を掛けてしまったと思います。それでも嫌な顔一つせず、迅速かつスムーズに課題を解決してくれるので、かなり好感触です。

※「CS」とは、カスタマーサクセスのこと。「お客様の成功を達成する」という考え方や、活用支援と契約継続を担う部門。

 

GMO ReTechに対する印象はいかがでしょうか?

志村様/私自身は営業担当でもあるため、実際に「GMO賃貸DX オーナーアプリ」を使っているオーナー様と話す機会も多いです。その入り口に目を向けると、GMOという企業としてのネームバリューがあることから、皆さんに安心して話を聞いていただけます。当然ながら、いずれのドクターもGMOの名前をご存じです。

もちろん私たちも、不動産業界内でしか知られていない会社と手を組むよりも、ブランド力のある企業を選んだほうがメリットになるという発想でした。

加えて、やはりUIは重要です。「GMO賃貸DXオーナーアプリ」は立ち上げると瞬時に「不動産を所有している」と実感できますよね。オーナー様が自ら住む物件ではありませんが、手元のスマホで「入居中」と表示されるとリアルな期待感が湧いてくるでしょう。不動産を所有していることさえ忘れてしまう投資家がいる一方、自分の物件の状況がアプリを通じて一目で分かるのは面白く感じられるはずです。「お金が増えていく」と実感できるのは楽しいですよね。

 

顧客の約8割がアプリを利用。あらゆる連絡がチャットで済み、履歴の閲覧も容易に

「GMO賃貸DX オーナーアプリ」の導入を検討されている読者の方々に、メリットや魅力をお伝えいただけますか?

志村様/オーナー様への年間収支報告が容易になったことをはじめ、確実に業務を効率化できています。以前はわざわざメールやコミュニケーションアプリで明細などを送っていましたが、現在は毎月の送金明細や修繕の連絡も含め、全てのやり取りをアプリ内に一元化できています。しかも履歴を一覧で見られるから便利ですね。

本田様/弊社では、オーナー様のおよそ8割がアプリをダウンロードしてログイン済みです。スマホによるスムーズな管理が始まっていますね。

 

導入にあたり苦労されたことはございましたか?

面川様/初めて使うアプリのため、最初は数回にわたってGMO ReTechのCS担当者に説明会を開いてもらいました。並行してメンバーの割り振りも進めましたが、なかなか理解が進まず、何度も問い合わせてしまいましたね。まずは物件の管理に携わる人間が使い方を覚え、次に営業メンバーが覚えるという手間が生じました。

それでも時間と共に解決していきましたね。GMO ReTechに同席してもらい、振り返りのための勉強会を開いて浸透させ、従業員の疑問を解消していきました。

本田様/アプリについて社内で配布するための資料もGMO ReTechでひな形を用意してくれましたね。少し手を加えるだけで周知できたので助かりました。

アプリを導入し、どのような感想をお持ちでしょうか?

▲オーナーアプリのホーム画面

志村様/機能にも操作性にも満足しています。

本田様/アプリの機能に関して、毎日のように細かい修正やカスタマイズの依頼に耳を傾け、対応してくれるので助かっています。

面川様/私が便利に思うのは、やはりチャット機能ですね。原状回復や修繕の費用に関する連絡や、空室の募集状況を確認する際などによく利用しています。

志村様/今までは営業担当者がメールやコミュニケーションでオーナー様に直接連絡していました。従来とフローが変わり「アプリを立ち上げる習慣が生まれるだろうか」「アプリのアイコンをスマホのホーム画面に置いていない場合、素通りされるのでは」などと不安に思うこともありましたが、オーナー様からの不満は耳にしていませんね。

アプリとコミュニケーションツールを併用するドクターがいる一方、最近はアプリでの連絡に一本化する方も増えています。

募集内容の確定が1週間から1.5日に短縮。スピーディな対応で機会損失を防ぐ

改善や効果の具体例があればお聞かせください。

志村様/弊社における2023年3月の入居率は99.6%です。約1000部屋を管理する中、わずか5部屋しか空室が無いのは素晴らしいことです。まさに「GMO賃貸DXオーナーアプリ」の導入により、オーナー様の満足度が向上した結果といえるでしょう。

本田様/入居率はそもそも95%以上と高く推移していましたが、アプリ導入の効果も手伝ってオーナー様との関係性が深まり、99%以上に達したと考えています。

例えばオーナー様が空室の募集内容を決めるにあたり、今までは営業担当者を介して諸条件を伺っていました。空室期間に応じて賃料を下げたり、レーティングを変更したりというアレンジをするためですが、その際に生じるタイムラグがネックになっていました。

しかし現在は、オーナー様、東京ミライズの営業担当者、ミライズプロパティの管理担当者といった3者や4者でグループチャットをしているので、各自の反応がタイムリーに分かり、すぐに諸条件を変更できるようになりました。

また、コミュニケーションの柔軟性も増しましたね。従来は募集内容について会話のキャッチボールが始まった後、約1週間かけて諸条件を決めていました。しかし現在は1.5日ほどで確定できています。つまり5.5日分も短縮している計算になり、オーナー様は迅速な募集を、私たちは業務時間の短縮を実現できています。

志村様/賃貸はとにかくタイミングが重要です機会損失を防ぐため、いかに早く募集を開始できるかというスピードが上がったことがうれしいですね。

面川様/ちなみにオーナー様からは「他の管理会社に任せている物件もミライプロパティにまとめて任せたい」といった依頼も頂くようになっています。

社内の皆さまからはどのような声が届いているのでしょうか?

面川様/アプリでオーナー様、営業担当者、管理担当者の3者が直接つながるようになったので「いろいろな業務が楽になった」と聞いています。

志村様/今までは、オーナー様との連絡は全て東京ミライズの営業担当者に任せてきました。アプリを通じて3者がつながった今、特に営業担当者は負担が軽くなったと思います。彼らにとって一番の目標である「販売に注力して売上を高める」にフォーカスできているのではないでしょうか。

また、ミライズプロパティの管理担当者にしても、今まで以上にオーナー様の“顔”が見えるようになったことでしょう。アプリ導入は、グループ各社がさらに一つになるためのきっかけになっていますね。

業務の属人化が防げていることに関して、具体的にどのような例がございますか?

志村様/オーナー様から急遽「年間収支について知りたい」と連絡を受けた場合、従来は「社内のサーバーに飛ぶ」「年間収支のフォルダを探す」「該当月のフォルダを開く」「お客さまの個人ファイルを見つける」という工程が必要でした。

ところがアプリがあれば、年間の送金明細なども瞬時に分かります。しかも営業担当者だけでなく、上司もチャットの履歴を閲覧できるので、オーナー様へのフォローがより手厚くなりました。

本田様/加えて私たちは、管理外れの件数を減らすためにもCSの向上に注力しています。アプリはその際に必要なオーナー様向けのPRや周知でも役に立ちますね。

一括送信の機能が便利で、実際に弊社の事務所移転のお知らせもアプリを通じてご案内しました。今後、セミナーなどの催しを開く際にも、メンバーに任せるよりも確実に漏れを防げる気がします。

志村様/オーナー様が弊社から離れてしまうケースもゼロではありませんでした。「営業担当者とのコミュニケーション量が減った」「営業担当者が異動してしまった」といった原因も考えられるので、一人のメンバーを気に入っていただくよりも会社そのもののファンになってもらえるよう努めていきたいです。その意味でもアプリは属人化を防いでくれますね。

アプリ内で追加や改善を望む機能はございますか?

本田様/営業の立場からすると、オーナー様のIDとパスワードが分からないと収支の情報を把握できない点を改善してほしいです。例えば各自が担当しているオーナー様をリスト化し、プルダウンで選べるようになると便利ですね。

志村様/私自身がマンションのオーナーであることから「営業担当者もオーナー様向けアプリと同じ画面を閲覧できたらいいのに」と思う時があります。オーナー様がどのような機能を使っているのか、どんな情報を見ているのか理解することで、確定申告時などに「税理士に渡す資料はどう用意すればいい?」と聞かれても即答できますよね。

面川様/勉強会を除き、オーナー様向けアプリに触れたことがない営業担当者も多い気がするので、デモアプリなどを活用して改善できればと考えています。

志村様/あとは数種類で構わないのでチャットにスタンプ機能が欲しいです。オーナー様も私たちもリアクションしやすくなり、コミュニケーションの活性化が期待できそうです。

面川様/テキスト内に記載できる、星やハートなどのマークがあっても良さそうですね。

人間よりもアプリのほうが分析も速く、あらゆる知見が属人化せず会社の財産になる

アプリのお知らせ機能を利用し、オーナー様に訴求したいことはございますか?

志村様/私たちはドクターに特化したマーケットでトップシェアを誇りますが、さらに確固たる立場を築きたいと考えています。

現在も学会でのブース出展などを通じて集客に努めていますが、実際には約7割が既存のお客さまからの紹介です。新規顧客の獲得については、以前から「ご紹介キャンペーン」「アンケート経由のご意見に対して感謝の連絡を入れる」「不動産以外の課題や悩みもヒアリングして解決を助ける」といった取り組みで強化してきました。これらを継続させつつも、属人的にならないよう会社として企画・実施することが重要だと感じています。

面川様/およそ8割のオーナー様がアプリを利用されている一方、残る2割への訴求が不可欠だと考えています。担当者からの連絡回数を増やしたり、手段を変えたりして、今後もアプローチを続けていきたいですね。

「GMO賃貸DX」のような不動産プラットフォームやアプリ導入を考えている皆さまにアドバイスやメッセージをお願いします。

本田様/導入前後の違いは明らかで、かなりの工数削減や業務改善を実現できます。新たに生まれた余力や時間を活用し、例えば各担当者が以前よりも各物件に足を運べるようになっています。管理する部屋の状態を自分の目で確認できるようになりましたね。

面川様/これまで時間を割いていた業務をアプリに託せるようになったため、各自のフットワークが相当に軽くなりました。この点も実感していただけると思います。

志村様/私たちは十分に満足し、オーナー様の理解もあってインストールや利用が進んでいます。そもそも以前から不動産管理業務のアプリ化は必至であり「いずれ導入しなければ」と感じてきました。だから弊社では早期に採用し、昔ながらの方法から脱却している次第です。

しかも、担当者が一人で何かを熟考するよりも、アプリに頼ったほうがあらゆる分析も速いですよね。さらに、従来の属人的な知見は人にしか蓄積されませんでしたが、アプリに落とし込めば会社としての知見になります。こうした方向性を目指す方々は、一度導入を検討されてはいかがでしょうか。

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