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【リーダーインタビュー】藤原 茂様|成長の源泉は「オーナー様の信頼を絶対に裏切らない」という想い。「みんなの笑顔をつくる」という企業理念を軸に全方位への価値提供に取り組む。

不動産業界はどう変わり、どこへ進んでいくのか?高い視座から業界全体を見渡し、明確なビジョンで業界をけん引しているリーダーに今後の不動産業界が進むべき道を示してもらう企画「リーダーインタビュー」。

今回インタビューを行ったのは、スカイコート株式会社の代表取締役社長兼CEOである藤原 茂様です。今年で創業55周年を迎え、次のステージを目指す同社。100年企業に向けた取り組みや企業理念「みんなの笑顔をつくる」に込められた想い、企業理念を体現するCSR活動など、幅広いテーマについてお話しいただきました。

目次

    小学6年生で一級建築士になることを決める。大学生時代の起業、アルバイト経験が大きな転機に。

    はじめに藤原様の歩まれてきたキャリアについてお聞かせください。

    私は小さいときから「ものづくり」が好きで、小学生の時に建築の模型製作で埼玉県から表彰されたことをきっかけに、小学6年生のときに建物を設計する一級建築士という職業があると聞き「将来は一級建築士になる」ということを公言し、卒業アルバムに記しました。高校生の時には「建築設計事務所を自ら経営し家やビルを設計し自分の思いを形にしたい、それを職業にしたい」と改めて決意し、大学は建築学科へ進学しました。

    建築学科でしたので、先輩や同期の仲間はアトリエ系設計事務所や大手ゼネコンの設計部や技術研究所を目指すケースが多かったですね。私自身も設計に係わる仕事を目指してはいたのですが、学生時代の様々な人との出会いで、不動産と経営にも興味を持つようになり、設計事務所でのアルバイトや家庭教師・進学塾講師をやった後に大学2年のときに友人と進学塾を立ち上げました

    大学時代には既に起業されていたのですね。

    周りに起業家精神にあふれる友人がおり、その影響もあり、学生でしたが起業もしました。起業した進学塾の生徒数は40名程にまで成長し、 大学院生までその運営と経営に携わりました。一方で建築設計事務所でその社長直々に社員のように多岐に渡る経験をさせてもらいました。その時の、建築設計事務所の社長は大手ゼネコンの設計部出身の方でしたが、その方から「設計だけでは面白い仕事は出来ない。絶対に不動産を絡めた設計の仕事をしなさい」というアドバイスを受け、学生時代に宅建資格も取得し不動産開発デベロッパーにも興味を持ちました。またその設計事務所の仕事の他に営業力を鍛えるために外壁塗装工事の飛び込み営業や販売の仕事など数々の仕事経験を積みましたね。

    このような経験を経て、自分の思いを形にする建築設計を追求するには、より上流のデベロッパーとして仕事をすることがそれを実現出来る方法だとその時思いました。また、自ら事業を立ち上げるための方法についても深く考えるようになり、そこで選んだ就職先は、不動産会社でありながら一級建築士事務所も社内に併設する秀和株式会社でした。経営者(小林茂社長(当時))の身近で働くことができる環境も、私にとって大きな魅力の一つでした。当時の秀和はアメリカの不動産取得や開発を積極的に行っていることも大きな魅力でした。
    その後、いわゆる当時の一部上場の大手企業の経験も積んでおこうと思い積水ハウス株式会社に転職し、東京特建事業部で戸建住宅事業以外のオフィスビルやマンションの開発や土地有効活用の事業に携わりました。

    そして、いよいよどのような不動産、建設の分野で独立すべきか模索する中で、アトリエ系設計事務所が設計したような建物を設計施工し自社で分譲する吉岡環境開発株式会社という会社を知り「これだ!」と思い吉岡で戸建分譲の開発・設計・施工のイロハを経験させて頂き、実績も残すことができたのでその後にアイテック都市設計株式会社という会社を起業し独立しました。

    その後、独立を選ばれたのですね。

    アイテックでは土地の購入から設計、施工、そして販売まで、一気通貫して自社で手掛けています。「自分の想いを形にする」というのを何よりも大事にしており、設立から25年経ちますが、おかげさまでこれまで累計400棟以上を分譲させていただいてきました。

    アイテック都市設計株式会社では、現在、新規での戸建分譲事業は積極的に行っていない一方で、自社所有物件(オフィスビル・マンション)の購入・開発・賃貸事業に主軸を移しており、自社所有物件の管理、リーシング、リノベーションも自社にて行っております。今後も自社所有物件の購入・開発・賃貸事業は積極的に行っていく計画です。

    「オーナー様の信頼を絶対に裏切らない」という先代の想い。その想いを引き継ぎ、オーナー様との繋がりを強化。

    スカイコート株式会社の経営に参画されるに至った経緯をお伺いできますか。

    スカイコート株式会社の創業者は、私の妻、西田美和のお父様である西田鐵男さんです。西田鐵男さんが今から約11年前に亡くなられ、現在は奥様の西田和子さんが創業者の意志を継ぎ、会長を務めています。2019年にはスカイコートが創業50周年を迎え、この大きな節目に西田美和が社長に就任しました。私は2015年からスカイコートの監査役として経営に参画はしていたのですが、西田美和が社長に就任したタイミングで、副社長として支える役割を担うことになり、経営に深く関わるようになりました

    スカイコート株式会社がこれほどまでに成長した背景には、どのような要因があるとお考えですか?

    「オーナー様の信頼を絶対に裏切らない」という先代の想いが大きいと思います。最盛期には年間1,200戸以上の分譲実績があり、さらには海外事業にも積極的に手を広げていました。しかし、リーマンショックが発生した際には、多くの事業を手放す決断をしました。

    同業他社が次々と事業からの撤退を余儀なくされる中で、スカイコートが生き残れたのは、どんなに苦しいときでも、我々を信頼しマンションを購入してくださったオーナー様への「家賃支払いだけは絶対に遅らせない」「オーナー様の信頼を絶対に裏切らない」という姿勢を貫いたからではないかと思っております。

    この基本的ながらも重要なビジネスの原則を守り続けたことが、オーナー様との長期にわたる信頼関係の構築につながりました。そういった姿勢があったからこそスカイコートは生き残ることが出来たのだと思います。

    オーナーサポート部の設置、オーナー様感謝祭の実施など、オーナー様との繋がりを大事にされています。

    私たちはオーナー様との接点を増やす為の取り組みを行っています。その一環として、5年前にオーナーサポート部を立ち上げました。この部署では、オーナー様がいつでも安心してサポートを受けられるように、各々のオーナー様の専任の担当者が不在であっても社内で迅速に対応できる体制を整えています。これは、オーナー様が自身の物件を長期にわたって安心して保有し続けられるよう、「オーナー様ファースト」の姿勢を具体化したものです。オーナー様への情報提供にも力を入れており、オーナー倶楽部通信を年3回、SKY NEWSを年1回、税務セミナーのご案内を年1回お送りし、年間で合計5回の情報発信を行っています。

    また、オーナー様感謝祭も定期的に開催しており、昨年は(福岡、大阪、今年も福岡で)感謝祭を行いました。今後も東京のみだけでなく全国にいらっしゃるオーナー様の利便性を考慮させて頂き、各主要都市での感謝祭を計画しております。このようなイベントを通じて、オーナー様と直接コミュニケーションを取り、新たな情報の共有や、将来的な投資機会について話し合う機会を設けています。実際、こうした場を設けることで、オーナー様同士のネットワークも生まれ、情報共有や相互支援の場となっているのではないかと思っております。

    独自のサービスとして設備保証制度も提供されています。また、リノベーション専門部署を設立したと伺いました。

    ▲「スカイクラフトラボ」リノベーション前(左)、リノベーション後(右)

    原状回復の費用を心配しているオーナー様は多くいらっしゃいます。そういった心配をしなくても良くなるサービスとして、「そなエール」を提供しています。これは、入居者が退去する際の原状回復工事費用から入居中の突発的な設備機器の修理交換までを、専有面積40㎡未満 月額3,300円(税込)、40㎡以上50㎡未満 月額4,400円(税込)、50㎡以上60㎡未満 月額5,500円(税込)でもれなくカバーする設備保証制度です。毎月定額でお支払いいただくことにより、急な出費を抑えることができます。

    また、オーナー様の大切な資産であるマンションの資産価値を高めるために2019年にリノベーション専門部署「スカイクラフトラボ」を設立しました。この部署は、スカイコートが長年にわたって賃貸マンションの管理を通じて蓄積してきたノウハウを生かし、リノベーションによって住環境に新たな価値をもたらすことを目指しています。マンションをリノベーションする際、私たちは費用便益分析を重視しています。この分析では、リノベーションにかかる費用と、それによって生じる家賃収入の増加の他、空室期間の変化や原状回復コストなどの経済的利益を比較し、投資が経済的に合理的かどうかを長期的な視点で判断します。

    特に重要なのは、リノベーションによる家賃の上昇とそれがもたらす利回り効果です。場合によっては、リノベーション後に家賃収入を得ながら物件を売却するなどのご提案もさせていただいています。実際に、リノベーション効果により家賃を月2.8万円程度上げることに成功した事例もあり、費用便益分析を適用することで、リノベーションの経済的価値を明確にし、より賢明な投資判断を下すことが可能になります。

    幅広いプロモーションを実施。投資マンション、スカイコートをより身近な存在へ。

    高橋大輔氏とのコラボレーション企画が大変好評だそうですね。どのような背景で始まったのでしょうか?

    私の妻であり、社長でもある西田美和は、プロのフィギュアスケーターです。プロとして約27年間アイスショーに打ち込み、出身大学の明治大学スケート部コーチや安藤美姫選手のサポートコーチを務めた経験もあります。こういった西田美和のバックグラウンドが高橋大輔氏とのコラボレーション企画を実現させるきっかけとなりました。ある時、高橋大輔氏が参加したアイスショーのトークセッションで「もしフィギュアスケーターになっていなかったら、建築家になりたかった」とお話されたのです。これを聞いて、高橋大輔氏とのコラボレーションを提案し、それが「D-colorプロジェクト」へと発展しました。

    このプロジェクトにおいて、高橋大輔氏はマンションのデザインプロセスに深く関わってくれています。外観やエントランスのデザイン、色合い、素材選び、各部屋の仕様に至るまで、細部にわたるこだわりを持ち、デザインしてくれました。このコラボレーションの発表時には、販売説明会に約4,000人もの応募があり、テレビなどのメディアでも大きく取り上げられました。高橋大輔氏と私たちの共通の想いが、多くの人に響いたのだと感じています。

    高橋大輔氏は様々なアイスショーもプロデュースされていますが、スカイコートはそれらを協賛しています。最近では今年2月10日~12日に福岡でのアイスショー(滑走屋)も開催されました。そのアイスショーには抽選で15組30名のオーナー様を招待させていただき、その後にはホテルでの感謝祭も行い、参加されたオーナー様には大変喜んでいただきました。

    企業理念である「みんなの笑顔をつくる」を体現し、オーナー様、入居者様、社会に価値を提供し続ける。

    企業理念である「みんなの笑顔をつくる」に込められた想いについて詳しくお聞かせください。

    私たちの理念「みんなの笑顔をつくる」は、スカイコートが長年にわたって大切にしてきた企業理念です。私たちは常に、オーナー様が家賃収入を得て、将来にわたって安心できる生活を送ることができるよう、安定した収益を得られる物件開発に努めてきました。この取り組みが、オーナー様の笑顔を生み出す第一歩です。

    そして、その原資となるのが家賃です。私たちは、入居者様が快適に生活できるように、立地や設備にもこだわり、長期にわたって住んでいただける環境を整えています。入居者様の笑顔が、オーナー様の安定収入につながり、それがまた新たな笑顔を生み出しています

    さらに、建築やメンテナンス、清掃に従事する社員まで、スカイコートの社員全員が誇りを持って働ける環境を整えることも、「みんなの笑顔をつくる」の理念には含まれています。社員が誇りを持って働くことが出来れば、サービスの質の向上につながり、結果としてオーナー様、入居者様の笑顔に繋がります

    このようにして、スカイコートはオーナー様、入居者様、そして社員全員の笑顔を生み出すために、日々取り組んでいます。この相互に支え合う関係こそが、私たちが目指す理念の根底にあるものです。

    100年企業を目指すにあたり、スカイコート株式会社として重視している点は何になりますでしょうか?

    スカイコートは今年で創業55周年を迎え、投資向けマンション事業においても40年以上の歴史を持ちます。この長い間、オーナー様からの信頼を得て、借り上げ賃料を通じてオーナー様の安定した家賃収入を提供し続けてきました。実際、我々のオーナー様は60歳以上の方も多く、その中には100戸を超える物件を所有する方もいらっしゃいます。

    このような状況を踏まえ、スカイコートとして最も重要視しているのは「責任」です。オーナー様が我々の物件を信頼して購入し、それが資産となり、後継者へと受け継がれる可能性も含め、長期にわたるサポートを提供することが我々の使命です。それは単に現世代だけでなく、次の世代、さらにはその次の世代にもわたる資産としての価値を提供し続けることを意味しています。

    100年企業を目指すにあたって、オーナー様一人ひとりの期待に応え、「スカイコートを選んで良かった」と実感できるような事業運営を社員一人ひとりが心掛けており、実際にそういったお声も多くいただいています。私たちの社会的責任は、将来にわたって価値ある資産を提供し継続して維持・管理し続けることだと考えています

    「スペシャルオリンピックス日本」へのサポートやスカイコート学生プランニングコンペなど企業理念を体現する取り組みを行っています。こういった取り組みを積極的に行う背景をお聞かせください。

    ▲スペシャルオリンピックス日本

    先にもご紹介しましたが社長である西田美和はプロのフィギュアスケーターやコーチとして長く経験があり、スカイコート主催のスケート教室を定期的に開催しています。オーナー様のご家族にも大変好評で、特に昨年は高橋大輔氏や村元哉中氏をコーチとして迎え、参加した子供たちにも大変に喜んでもらえました。

    これらの教室では、知的障がいのある子どもたちや養護施設の子どもたちも招待させていただいており、スポーツを通じて明るい笑顔を見せてくれています。スペシャルオリンピックス日本へのサポートも、この流れの一環です。知的障がい者のアスリートが参加するスペシャルオリンピックスの理念に共感し、私たちは彼らの活動をバックアップしています。

    ▲第4回スカイコート学生プランニングコンペティション(左)と第3回(右)

    また、建築家・建築士やインテリアデザイナーを目指す若手の育成と活躍の場を創出することを目的に、スカイコート学生プランニングコンペを2020年より開催しています。グッドデザイン賞を15回受賞されている建築家河野有悟先生にも審査委員長を務めていただいたりし、昨年は200作品を超える応募がありました。このコンペを通じて、私たちの企業理念や建築に対する想いを学生に伝えると共に、スカイコートが「売れればよい」という姿勢ではなく、建築的な面も重視している会社であることを理解してほしいと願っています。コンペに応募してくれた学生が、当社へ興味を持っていただき、入社していただければ尚嬉しいです。ですが、他社に就職した場合でも、スカイコートのことを覚えてくださり、将来的には一緒に仕事ができる機会が生まれることを期待しています。

    需給バランスに応じた、家賃調整を出来る仕組みの構築が必要。

    現在の不動産マーケットをどのように捉えていらっしゃいますか?

    ▲インタビュアー:GMO ReTech株式会社 代表取締役社長 鈴木明人

    現在の不動産マーケットはご存知の通り、土地の価格が高止まりし、仕入れが非常に困難な状況です。それに加え、建築材料費や人件費の上昇、さらにはコロナ禍やウクライナ情勢による資源高騰が、事業のコストを押し上げています。その結果、直近では開発費用が2割から3割はあたりまえ、場合によっては1.5倍に跳ね上がる事態も見受けられます。

    これらのコスト上昇は、特に投資向け不動産において、家賃収入がそれに見合った形で上がらない限り、収支利回りという面からは非常に厳しい状況を生み出しています。そのため、新規物件のマーケットへの供給が難しくなり、我々を含む同業の投資マンション分譲会社にとって新規供給という視点においては、今後も引き続き厳しい環境が続くと予測されます。

    しかしながら、世界的な視点で見ると、日本の不動産マーケットの価格水準は国際的に見ても必ずしも高くはなく、むしろ安く、今後も資産価値は上昇する可能性を秘めています。

    DXを進めるため、世代を問わずに利用できる仕組みを模索。

    不動産業界のDX化について、藤原様はどのような視点をお持ちですか?

    不動産業界におけるDX化は、今後の発展に不可欠な要素です。この流れに対応し売買契約においてもIT重説は当然にして導入しておりますし、賃貸物件の仲介を行っているスカイコート賃貸センターでは、現在電子契約を導入しています。これまでの紙ベースの契約や更新契約をデジタル化することで、大幅なコスト削減と作業効率の向上を実現することができました。今後もこういったDX化はより積極的に進めていく方針です。

    オーナー様向けのDX化の方針についてお伺いできますか。

    オーナー様向けに、年間の明細書や日々の管理状況などが確認出来る仕組みのPC版を既に提供しております。今後はこれらの情報をさらにスムーズに確認出来るよう、スマホ版の導入も検討しています。また、オーナー様との契約更新などの手続きも簡単に行えるように改善する計画もしております。このような取り組みにより、オーナー様の利便性を大幅に高めることができます。

    しかし、オーナー様の中にはDX化に対応するのが難しい方もいます。特にスマホを持たない方や、新しい技術に不慣れな方にとって、DX化への移行は大きなハードルとなっています。私たちは、そういった方でも簡単に取り組めるようなシステムの開発が必要だと考えており、世代を問わずすべてのオーナー様が利用できるような仕組みを模索しています。

    社員の資格取得、スキルアップを支援し、より社会に貢献できる企業を目指す。

    他社とは異なる教育方法はございますか。また、社員と共に働く上で何を重視されていますでしょうか?

    私たちスカイコートでは、社員一人ひとりが仕事の意義と社会への貢献を理解することを非常に重要視しています。日々の業務がどのように貢献に繋がるのか、そしてそれがどのようにお客様の笑顔を生み出すのかを常に意識してもらいたいと考えています。私自身、この理念を伝え、共有することに努めています。

    また、社員のスキルアップを促進するために、資格取得を奨励しています。各々が必要とされるスキルを身に付けることで、社員個人の成長はもちろん、チーム全体の能力向上にも繋がります。資格取得を奨励するだけでなく、資格取得お祝い金の支給など、より具体的な支援も行っています。

    重要なのは、資格を取ること自体ではなく、その資格を通じてどのように会社や社会に貢献できるかを考えることです。社員一人ひとりが自分のスキルアップがどのようにチームや社会に役立つのかを理解し、それを動機づけに成長を続けることを期待しています。

    藤原様ご自身がCPM®(米国IREM公認不動産経営管理士)の資格取得を決めたきっかけは何だったのでしょうか?

    実は、公認不動産コンサルティングマスターの資格も取得しているのですが、日本の不動産収支計算に関しては、多くのソフトウェアやツールが存在するものの、決定的なものがないと感じていました。CPM®のプログラムでは、その点を深く学べると考え、資格取得に踏み切りました。

    私が特に重視したのは、アメリカを含むグローバルな視点からの不動産投資と管理手法の学びです。不動産および金融分野において、アメリカは先進的な手法を持っています。そのため、アメリカの投資手法や管理のアプローチを身に付けることが、今後の日本の業務においても非常に重要だと感じていました。

    加えて、グローバルスタンダードに沿った収支の計算方法や管理手法を学ぶことは、海外のオーナー様を取り込む上で重要になってきます。また、日本の投資家やオーナー様の海外投資をバックアップする上でも必要不可欠です。

    更なる会社の発展を成し遂げ、より多くの方に価値を提供する。

    スカイコート株式会社の将来の展望と、社長としてのビジョンについて教えてください。

    スカイコートとしてのビジョンは、投資マンションの会社から、総合不動産会社へと成長させることを目指しています。投資マンションだけでなく、居住用マンション、オフィスビル、都市開発など幅広い不動産サービスを展開し、より多くの方に不動産を所有する価値を提供していきたいです。

    あと私のビジョンとして、投資マンションの融資環境改善に取り組んでいきたいと考えています。投資マンションの課題として、居住用の不動産と比較すると融資環境が厳しいという側面があります。実際に住む家としての不動産と、投資としての不動産は、収支やリスクの観点から全く異なる評価を受けている部分があります。投資マンションは、適切に運用されれば安定した収益を生み出すことが可能であり、居住用の不動産よりもリスクが低いのではないかということは多くあります。

    確かに実需と事業物件という側面から金融機関の判断が異なるのは理解出来ますので簡単なことではありませんが、こういった投資環境の改善をし、既存オーナー様や新たなオーナー様のためにより良い融資環境を構築することも出来ないものかと模索しています。

    まとめ

    オーナー様と従業員、そして社会全体への貢献を目指し、スカイコート株式会社は様々なチャレンジを行っています。社員一人ひとりが自分の仕事の社会的意義を理解し、全員で「みんなの笑顔をつくる」という企業理念を体現していくことに重きを置く姿勢には、深い感銘を受けました。スカイコート学生プランニングコンペティションなど、次世代への投資も忘れず、持続可能な成長と社会への貢献を目指す姿は、多くの企業にとって見習うべき模範でしょう。

    本記事取材のインタビュイー様

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

    スカイコート株式会社 代表取締役社長 兼 CEO
    藤原 茂 氏

    1965年埼玉県浦和市(現さいたま市)生まれ。埼玉県立大宮高等学校卒業。東京理科大学工学部第一部建築学科卒業、東京理科大学大学院工学研究科建築学専攻修了。その後、オフィスビル・マンションデベロッパーの秀和株式会社、積水ハウス株式会社、吉岡環境開発株式会社を経て、1998年にデザイン住宅を自社開発・設計・施工・分譲するアイテック都市設計株式会社を設立。これまでに手掛けたデザイン住宅は400棟を超える。2015年7月よりスカイコート株式会社の経営に参画し、2019年10月より取締役副社長。2023年7月より現職。

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