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「まずはやってみる」でアナログ環境を脱却。連絡手段の一本化、承認フローの簡潔化、人的ミスの削減を叶える「GMO賃貸DX」

静岡県浜松市を拠点に、マンションやアパート、オフィスなどの管理を担う株式会社丸八アセットマネージメント。県内トップクラスの約1万4000室を委託されている同社が、バックオフィスのアナログ業務を改善しようと「GMO賃貸DX」を導入しました。チャット機能でオーナー様との連絡が一本化し、ワークフロー機能で書類の承認が円滑になるなど、得られたメリットについて伺いました。

目次

    大切にしているのは「建物の寿命よりも長いお付き合い」。相続や事業承継も支援できる体制。

    まずは貴社の賃貸管理について教えてください。

    ▲株式会社丸八アセットマネージメント 管理事業部本社PM課 課長 後藤浩也氏

    後藤様:弊社は10年以上も前から「建物管理会社ではなく、資産管理会社としてオーナー様の役に立とう」と努めてきました。結果的に現在は、静岡県内ナンバーワンを誇る約1万4000室を管理し、お預かりしている資産も1000億円以上に達します。

    日本の税制上、資産の形成や運用においては不動産を選ぶとメリットが多いため、お客様にマンションやアパートの建築を提案しています。場合によっては物件の売却や新規購入、不動産以外の資産運用を勧めるなど、資産の組み換えを提案することもあります。社内には公認会計士やFP(ファイナンシャル・プランナー)もいるため、保険商品や株による節税の他、相続や事業承継も支援できます。

    その中で最も大事にしているのは「建物の寿命よりも長いお付き合い」をさせていただくということです。オーナー様とは30年、50年といった長期的なお付き合いをさせていただく中で、「当社を選んで良かった」と思っていただけるような資産運用をさせていただくことが使命だと考えています。

    長い付き合いをしていくために大切にされていることはございますか?

    後藤様:「インサイドセールスが成り立っている」「公認会計士がいる」の2点です。

    顧問契約している公認会計士がいることで、スムーズな事業継承を実現しています。管理替えのタイミングでも相続をサポートすることができるのも特長です。

    貴社の特徴と運営体制についてはいかがでしょうか?

    後藤様:大きく3つ挙げられます。まず入居者様には「MSフルサポート」という弊社独自のプランに加入していただき、入居者様への安心を提供しております。24時間365日受付の緊急駆けつけや、自然災害や火災、盗難、水漏れなどに対する補償がセットになったもので、安心を提供できる上に家賃契約の更新忘れも防げます。

    2つ目は不動産管理業務のDX化です。インサイドセールスを強化していく目的で、リーシング事業部では「GMO賃貸DX」を導入するなど、時代に合ったシステムやプラットフォームを取り入れています。社内の業務の効率化や最適化を進めることで、オーナー様に優れた情報管理やサービスを提供しております。

    そして最後はPM(プロパティマネジメント/不動産経営の管理業務)とBM(ビルマネジメント/物件の管理業務)の分業です。弊社が展開する静岡県西部は車社会であり、あらゆる移動に時間を要します。正確かつ迅速に対応するため「PMはオーナー様」「BMは建物」と業務を分けることにしました。

    なお、弊社は定休日を設けておらず「いつでも連絡できる」と喜ばれていますね。

    さらに私たちは「丸八不動産グループ」の一員であり、系列会社は10の仲介店舗を直営していたり、プロパンガス事業を手掛けたりしています。オーナー様が抱える課題をワンストップで解決できるよう取り組んでおります。

    「GMO賃貸DX」以外に導入しているシステムやツールはございますか?

    ▲株式会社丸八アセットマネージメント リーシング事業部 賃貸事務課/契約管理課/リーシング課 課長 鈴木清人氏

    鈴木様:エクセルでの作業をクラウドサービスに移行したり、電子契約を取り入れたりしています。ただし、あくまでも導入をゴールとせず、導入した後でいかに活用するかを重視しています。

    システムでもツールでも、取り入れてメリットがあるのか、あらかじめ見いだす必要があります。その中で、先行者利益が見込める業務に優先してITやデジタルを導入し、最適な仕組みを構築していくのが私たちのスタンスです。

    設備の人気トレンドも先取りして他社との差別化を図り、満室経営を実現されていると感じます。そのために大切にしていることをお聞かせください。

    後藤様:まずはマーケティングです。多くの管理会社ではポータルサイトと比較した家賃相場などを取り上げると思いますが、弊社には「1万4000室の管理」という巨大で強力な、しかもリアルなデータがあります。

    そのため、無料のインターネット環境や宅配ボックスなどを設置している物件と、そうでない物件の入居率を項目別に算出し、定量的な違いをオーナー様に提示できます。業界ではこれまで定性的な提案が主流でしたが、私たちは数字で事実をお伝えすることを非常に大切にしており、信頼され満室経営に繋げるために取り組んでいます。

    また、現実の数字を出した上で、仲介店から「どんな設備があるのか。今後の導入予定はどうか」などの質問を受けたらオーナー様に伝えています。入居者様にもアンケートを実施し、設備に対する要望を伺った上で報告しています。こうした“声”を定性的にお届けすることも大切にしています。

    社内連携の特徴はいかがでしょうか?

    後藤様:例えばリーシング事業部に入居率などを尋ねると、瞬時に答えが返ってきます。他社の多くはまだアナログで、集計に時間がかかっていると聞きますが、おかげで弊社の営業担当はスムーズに活動できています。

    そのため分業制にしても、一緒になって目標に向かっているという意識が持てます。それぞれがチームになって、大きな資産を管理している点も強みでしょう。

    鈴木様:私たちがいる浜松の事務所は一部を除いてワンフロアのため、誰が何をしているのか、みんながどんな状況にあるのかが一目瞭然です。互いの顔を見ながらコミュニケーションを取れることが大きな魅力ですね。

    家賃精算書を人が作る、封入する、郵送するため、どうしてもミスを避けられなかった。

    「GMO賃貸DX オーナーアプリ」の導入前に、業務で抱えていた「課題」や「悩み」はいかがでしたか?

    後藤様:確定申告の時期になると、家賃精算書の再発行を希望されるオーナー様もいます。「1年分を欲しい」「3月と5月分だけ」など依頼内容が多種多様な上に、人が封筒に入れて郵送するため、どうしてもミスが避けられませんでした。

    それでも時間をかけて注意深く取り組んできましたが、やがて配達を依頼している郵便局で働き方改革が進み、書類の到着までに日数がかかるようになりました。逆算すると封入作業の時間を短縮させなければならず、アナログ環境から脱却しようとDX化を進めた次第です。

    現在、家賃精算書は紙の書類と「GMO賃貸DX オーナーアプリ」によるレポートを併用しています。前者はパート従業員が封入作業を担当していますが、同封する別書類の完成を待つ時などは負担を感じているようですね。この作業がアプリに移行すれば、人的ミスもストレスも減り、郵送や紙、印刷のコストも抑えられると見込んでいます。

    アプリを導入するにあたり、障壁や懸念点はございましたか?

    後藤様:オーナー様の年齢層ごとに価値観が異なることが念頭にあると思います。「スマートフォンを所有しているか」「チャットを使ったことがあるか」「SNSを知っているか」など、いわゆるデジタルに移行している背景を説明し、アプリをインストールするきっかけを提供しましたが、当初は断られることも多く、導入率も2割や3割程度でした。

    そこから7割ほどまで伸ばしてきたわけですが、例えば現オーナー様との話し合いに、お子様などの次世代オーナー様も同席してもらい「アプリを入れて、電話での“言った言わない”を無くしませんか」など働きかけました。こうして理解が深まっていきましたね。

    導入理由は秀逸なインターフェースとトップの熱量。「まずはやってみる」という社風も後押し。

    数あるアプリの中で「GMO賃貸DX」を選んだ理由をお聞かせいただけますか?

    鈴木様:1番はGMO ReTechの鈴木社長から感じた熱意です。多くの商談において、トップの方がわざわざ浜松まで足を運んでくれることはありませんが、鈴木社長は何度もお越しになりました。感謝するとともに、実際に話を伺っても熱量がすごかったです。

    またCS担当者の方も親身でしたね。他社からも同じようなアプリを提案されましたが、ドライな対応が不安だったりして、もちろんトップの方にお会いしたこともありませんでした。

    新たなアプリを導入するにあたり、やはり当事者の現状を理解してくれるほうが障壁を下げやすいですよね。この点でGMO ReTechは理解力があり、私たちの要望を引き出しながらうまく誘導してくれました。

    他社商品と比較して、導入の決め手となったものは何ですか?

    鈴木様:先進的なデザインで使い勝手が悪いアプリと、ビジュアルよりも操作性を優先させているアプリでは、長い目で見ると後者が選ばれますよね。

    そもそも、私たちが使いにくいと感じたアプリをオーナー様に勧めるわけがありません。やはり理想的なインターフェースが決め手になったと感じています。

    読者の中には、アプリ導入を検討しているフェーズの不動産管理会社様も多いと思います。その方々に向けて「GMO賃貸DX」を選択するメリットをお聞かせください。

    鈴木様:「まずはやってみる」です。例えばコールセンター業務の内製化を進めるとして、起こり得る問題点が浮き彫りになったら、外注を選べますよね。その後、外注先のノウハウを得たところで内製化に戻すことも可能です。つまり「まずはやってみる」で何かが変わると思うのです。その発想で弊社は「GMO賃貸DX」を導入しました。

    私たちはアイデアを行動に移すまでの“時間”にこだわっています。オフィスにも「今やる、すぐやる、速くやる」という標語が貼られていて、先代の社長もよく「速度感を意識しよう」と口にしていました。だから、とにかく始めてみることですね。

    チャットで連絡手段を一本化し、情報整理が簡潔に。ワークフロー機能は書類の共有で重宝している

    導入時に大変だったことを教えてください。

    後藤様:メンバーにアプリを使ってもらうには「業務がこれだけ楽になる」と、目に見えて分かるように教える必要があります。この説明の仕方が難しかったですね。当初は「家賃精算書が電子化される」というイメージしか伝えられなかった気がします。連絡手段を電話やメールから一本化できる点など、具体的な業務効率化の例を示したほうがアプリ利用のモチベーションや、オーナー様への提案意欲を高められると思いました。

    一方でオーナー様の中には、先ほども話した通りスマホ世代ではない方もいます。スムーズに進んだのは3割程度で、その他の方々にはインストール方法やアプリの使い方を教える必要がありました。また、説明の場に次世代オーナー様も同席してもらおうと日程調整を繰り返すなど、とにかく時間がかかりましたね。

    鈴木様:社内の話に戻ると、社長の平野が私たちをサポートし、全体朝礼などで「会社の仕組みとして使っていこう」と話してくれました。だから浸透するのはスピーディだったように思います。

    平野が就任してから、社内の文化が大きく変わりましたね。新しいものを取り入れるための予算がより認められやすくなり、社員も新たな仕組みを積極的に受け入れるようになりました。「自分たちがいいと思ったことはやってみよう」という雰囲気で、チャレンジに対する失敗を責められることもありません。だから、柔軟に変化できる組織になっているのだと思います。

    次世代オーナー様と連携していくために、工夫していることを教えてください。

    後藤様:銀行などの金融機関でも、いわゆる“ご子息・ご令嬢”と呼ばれる相続人の意思を重視するように、私たちも次世代オーナー様との接点を増やすよう努めています。

    例えば、現オーナー様と話す中で「家賃の入金を確認するのが大変」「自分では手に負えなくなってきた」といった本音を伺ったら、まずは次世代オーナー様に相談するよう勧めています。

    私たちも中継役になり、現オーナー様の思いを次世代オーナー様に伝えていくと、やがて「それなら管理会社の話を聞いてみよう」と振り向いてくれるようになります。このきっかけ作りは何度も繰り返し、相当な熱量で臨んでいますね。

    アプリの使用感はいかがでしょうか?

    後藤様:アプリもブラウザも非常に使い勝手が良く、特にチャット機能によって連絡ツールを一本化できたことが助かっています。レスポンスが改善され、Gmailでも通知が届き、さらにアラート機能が付いている点もいいですね。

    あとはワークフロー機能です。見積書に対する上席の承認など、従来はファイルをGoogleドライブ経由でやり取りしていましたが、こうした手間も省けるようになりました。

    また、家賃精算書の確認もスムーズになり「この物件の手残りはいくらか。現在の管理費はどのくらいか」などの情報も現場で把握できるため、オーナー様よりも現状を知った上で面談に臨めます。リフォームに充てられる資金も分かるので、提案の幅も広がっています。 

    チャットやワークフローの他に、今後活用したい機能を教えてください。

    後藤様:定休日の無い弊社だけに、アプリで担当者ごとの勤務日時や休日を設定できたらいいですね。鈴木や私のようなポジションは業界としても業務量が多く、DXを進めて時間外労働の削減を図りたいものです。また、あえて自分のシフトをオーナー様に伝えるのは気が引けますよね。だから、あらかじめアプリ内で出勤日時を設定できれば、休日対応の課題も緩和される気がします。

    とはいえ、定休日無しという弊社ならではのサービスの質が低下してはなりません。「GMO賃貸DX」が優れているのは、担当者が休みの場合は出勤中の人間にチャットを飛ばせることです。実際にオーナー様も、別途設けてある専用ダイヤルに電話するよりもチャットのほうが気軽に連絡できるようです。緊急の場合もフォローできるので、アプリに休日を設定してもサービスの質が落ちるとは考えにくいです。

    次世代オーナー様はチャットを使いこなせるので、こうしたサービスのある管理会社が他には無いと分かれば、大きな強みになるでしょうね。加えて、現在は建物診断報告書を郵送しているので、アプリの「建物診断レポート機能」も活用し、業務をより効率化させたいです。

    鈴木様:例えば弊社主催のイベントを告知するのに、郵送だと手間がかかっていましたが、アプリの通知機能を利用すれば1カ月前、1週間前、3日前などと細かくリマインドできます。こちらも活用したいですね。

    オーナー様からのアプリ導入に対する反応はいかがでしょうか?

    後藤様:オーナー様からも、総合的に「とてもいい!」という反応です。最初は抵抗があっても、いざ使ってみると弊社とのやり取りを過去にさかのぼって閲覧できる点が魅力的なようです。また、見積書の内容も区分けでき、先日も「分かりやすくて便利だよ」という感想を伺いました。

    「GMO賃貸DX」を導入したことで、どのような効果が得られましたか?

    後藤様:営業からすると、やはり連絡ツールの一本化によって担当者のレスポンスが改善され、現時点ではGmailとショートメッセージサービス(SMS)に差が出ています。弊社が大切にしている「今やる、すぐやる、速くやる」に通ずることですよね。

    また、物件ごとの家賃明細をその場で確認できることから、例えば移動の車中などでも、オーナー様への提案についてゴールやプロセスを決めて準備することができます。こちらも実際に効果を感じている部分です。

    鈴木様:こうして現場での確認が可能になったことから、営業担当から私たちへの問い合わせも全体的に減っていますね。ざっと計算したところ、メンバー2人分ほどの作業量が削減されています。とにかく、営業担当がアプリをオーナー様とのコミュニケーションに生かせているようなので本当に良かったです。

    使い始めてまだ日が浅く、今まさにインストール率を上げているところですが、例えば家賃精算書に関するオーナー様からの問い合わせも減っているように思います。

    実際に使ってみて感じられたメリットはございますか?

    後藤様:意外な効果として、オーナー様に見積もりを承認いただくスピードが上がっています。対面だと値引き交渉の話がうまく進まないこともありますが、アプリ経由だと「これで構わないよ」と、すんなり認めてくれる気がします。

    鈴木様:こちらは要望になりますが、物件の退居が生じた場合、次の家賃査定も含めてオーナー様への提案を考えてくれる機能が誕生したら理想的ですね。

    現在、弊社のオーナー様担当は新たな家賃を決めるにあたり、近隣の相場を調べるなどの作業が発生しています。この調査をAIなどが担い、自動的に提案内容を作ってくれて、チャットで伝えられるようになると展開がもっとスピーディになるでしょう。

    あとは後藤の話にも関連しますが、入居申し込みも紙から電子に移行したところ、入居者様からの値引き交渉が減ったように思います。

    後藤様:加えて、これまでは一つの物件に対し、メールにいくつものスレッドが立ち上がっていました。現在は「GMO賃貸DX」のおかげで、退去、リフォームの見積もり、新たな入居までの流れを1つのスレッドで確認できるので、振り返る時に楽ですね。オーナー様にとっても分かりやすくなったはずです。

    なお、社内では今後、クレーム対応をBMの部署が担当するようになります。発生した日時の記録や進捗、解決したかどうかも簡潔に把握できるので、案件管理という面からも優秀なチャット機能だと感じています。

    「こんな機能が追加されたらいい」など、今後の「GMO賃貸DX」に期待することをお聞かせください。

    後藤様:ワークフロー機能を応用して各種見積もりを作れたらいいですね。社内にはすでに複数のシステムが入っているものの「GMO賃貸DX」と連動していない場合は、ファイルのダウンロードやアップロードに手間がかかるので、解消してくれると助かります。

    鈴木様:私が思うに、不動産関連のシステムやアプリの種類があまりにも多く、業界全体の混沌とした状況を打破する必要があります。この点に関して「GMO ReTech」にうまくまとめてほしいですね。各社でやり方も違えば呼び方も違うという、本当にバラバラな状態です。

    最終的には一気通貫が理想で、各管理会社が協業するのもいいですよね。弊社とA社が連携を始めたというニュースが出るのも面白いと思うので、ぜひDXでつなげてほしいものです。ECをはじめ、他業界に比べたら圧倒的に顧客数が少ないにもかかわらず、鈴木社長があれだけ熱心なので「本気なんだな」と感じさせられます。

    後藤様:いろいろと希望することを話しましたが、次々と叶えてくれたら、うちのメンバーのモチベーションはますます上がると思います。

    DXでオールマイティに活躍できる人材を輩出する。若者の「自分らしい働き方」を実現させる。

    今後、効率化・削減したい業務や、ビジネスの発展につなげていきたい業務はございますか? また、それに伴い実現したいことがあればお聞かせください。

    鈴木様:まだまだ業界内では数少ないDX化をいち早く進め、社会貢献につなげていきたいです。弊社のビジョンはインサイドセールスの強化に直結するため、余計なコストを削減し、注力できるようにしたいですね。

    後藤様:アナログな仕事を減らせば、メンバーの力を他の業務に回せます。もっと人間がやるべきことを強化していきたいですね。県内トップクラスの管理戸数をさらに増やすために、管理取得に向けて人員を集中させていきたいものです。

    今後の不動産業界はどのように変化し、それに対して貴社はどんなビジョンを描いているのでしょうか?

    後藤様:人口減少と少子高齢化で市場規模が縮小しています。地価暴落のリスクも高まる中、弊社は業界の中でもチャレンジ精神が旺盛なので、失敗を恐れずに試行錯誤を続けます。

    お客様に寄り添いながら、必要とするサービスを提供するマーケットインの発想が重要であり、ニーズの変化に適応するためにも生産性の向上が不可欠です。言葉だけでなく本気で取り組み、積極的に実践することが世の中への貢献につながると考えています。

    また、社長の平野はよく「会社の求める人間は、能力は問わず、向上心も格段に備わっていなくて構いません。普通に働くだけでも十分に社会貢献できるからです」などと口にします。採用においても、あらゆる能力が100の人もいれば、平均70の人もいて、大きくばらついている人もいます。また、不動産の売買と賃貸の双方を経験した人もいれば、賃貸の業務しか知らない人もいるわけです。

    弊社が大切にしたいのは「GMO賃貸DX」のような仕組みを用いることで、社員の全能力を80や90にすることです。オールマイティな働き方を可能にすることをビジョンとして掲げています。

    「GMO賃貸DX」のような不動産プラットフォームやアプリ導入を考えている皆様へアドバイスをお願いします。

    鈴木様: 私たちはITリテラシーが高いわけではありませんが、それでもスタートを切りました。DXの専門部署も立ち上げておらず、それでもGMO ReTechのCS担当の方が分かりやすく噛み砕いて教えてくださり、ここまで来ることができました。

    丁寧にこちらの要望を聞き、近しい回答を用意してくれるので、ぜひ「アプリ」とか「DX」という言葉を難しく思わず、前向きに取り組んでほしいと思います。

    やはり「まずはやってみる」ですね。大変なのは0を1にすることですが、それなら0から0.5や0.8でも構いません。すると、その先にある2や3や4にすぐ到達し「こんなこともできるよね」が増えていくでしょう。

    この業界は労働集約型で人材が集まりにくいかもしれません。「仕事でクレームを受けますよね」「家賃の督促がありますよね」というイメージもありますが、積極的にDX化を進め、リクルートでも有利になるよう工夫したいです。

    実際に採用面接で「休めますか」「残業はありますか」といった質問を受けることがあります。ひと昔前は「どうすれば給料を上げられますか」などの野心的な内容が多かったのですが、やはり今は「自分らしい働き方」がトレンドなのだと感じています。

    この意識に合わせることが人材確保につながるので、そのためにもDXを取り入れることは必須だと思いますね。

    ■会社名
    株式会社丸八アセットマネージメント
    http://www.08group.jp/

    ■所在地
    〒430-0944 静岡県浜松市中区田町223-21-2F

    ■電話番号
    053-450-0083

    ■事業内容
    賃貸住宅管理業
    建設業
    宅地建物取引業
    リフォーム業務
    コインパーキング業務
    損害保険代理業

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