2023.10.23 RELEASE
AIやDXの導入で顧客とのコミュニケーションに割く時間が増加。GMO賃貸DXで「お客様ファースト」がますます進化・深化。
- オーナーアプリ
- 入居者アプリ
兵庫県神戸市を拠点とするシティネットグループの企業として、主に同市や西宮市、尼崎市における賃貸住宅の管理業務に携わる株式会社ジョイテック。AIと従業員が一緒になって家賃を設定するなど業務の効率化を進める中、さらに顧客とのコミュニケーションを重視して「GMO賃貸DX」を導入しました。その結果、社命に掲げた「お客様ファースト」がさらに進化・深化しているようです。
入居率は平均98.33%をキープ。オーナーと入居者の目線を併せ持つことで、両者からもハウスメーカーからも選ばれる管理会社に
初めに、賃貸管理の特徴や運営体制について教えてください。
柳様:まず私たちは「お客様ファースト」を社命に掲げています。この言葉を柱とし、オーナー様、入居者様、そしてGMO ReTechをはじめとする取引業者様などのステークホルダーに対して、より良いサービスを提供し続けることを基盤としている会社です。
賃貸管理もこの考えに基づき「オーナー様の利益最大化」を最大の使命としていて、いかに収入を増やして支出を抑えるかを大切にしています。また、入居者様に長く住んでいただき、結果的にオーナー様の資産が最大化するよう、パッケージ化された管理商品を充実させているのも特徴です。
KPIにおいても入居率を設定されているのでしょうか?
柳様:その通りで、弊社ではKPIで入居率98%を最低ラインとしています。実際に2017年から半年ごとに割り出しているデータでは、平均して98.33%をキープしていますね。退去が発生しても、すぐに部屋が埋まるような状況です。
また、私たちは家賃の査定方法も独特です。例えば、空いている部屋の家賃を月5万円に設定して埋まったとしたら、おそらく9割近い他の管理会社は、その1年後も5万円に設定すると思います。ところが弊社では「同じ5万円に設定している他の部屋はどんな動きを見せているのか」「1年間で周辺環境はどう変化したのか」といった要素も踏まえながら、スタッフとAIが一緒になって適正な家賃を決めています。おそらく、他社にはない強みの一つでしょう。
AIの働きぶりはいかがですか?
柳様:およそ750万戸のデータを学習しているため、なかなか優秀です。私自身も仲介経験があるため、自ら計算した家賃と照合しましたが、誤差はたった3000円以内で信憑性があると確信しました。しかも、私のほうが安く算出していたので「オーナー様の収支を上げるためにAIの提案は有効だろう」と判断し、活用しています。
仲介業者様との関係はいかがでしょうか?
柳様:自社の客付け店舗が多いことがメリットです。兵庫県内であらゆる大手ハウスメーカーの直接代理店になっているのは弊社だけです。2社や3社の代理店になっている管理会社はいくつもありますが、入居率を一定に保たなければすぐに代理店の枠から外れてしまうため、私たちのようなポジションを築くまでには至っていません。代理店契約の多さではなく、高い水準で契約を継続できることを重要視しています。
また、私たちは社宅代行における上位3社の直接代理店でもあります。先ほどと同じく、成績が悪いと、この立ち位置にはいられません。良い部屋を見いだせることも強みで、阪神間でこの大手3社の直接代理店になっているのは弊社だけです。
このように、オーナー様と入居者様という、双方の立場になって実績を出していることがジョイテックの特長だと自負しています。
「早期客付けの実績」「低価格な原状回復工事」もまた、大きな強みになっていますね。
柳様:メンバーにはいつも、弊社目線にならないよう伝えています。自分たちが楽することを目的とせず話し相手である、「オーナー様や入居者様が、何を、どう見ているのか」という点に目を向けるよう努めてもらっています。だからこそ弊社では、価格を抑えた原状回復工事の提供や、早期客付けにつながる査定が可能になっているのだと思います。
こうした目線の社内での統一は難しくありませんか?
柳様:最も苦労する部分ですが、私が繰り返し伝えてきたこともあるのか、今では「お客様ファースト」が社内の合言葉になっています。例えば、私がメンバーに「この件、どう思う?」と尋ねたら、彼らは「誰の目線で考えればいいのか、問われているのだろう」と察してくれるまでになりましたね。
でも、私があまりにもしつこくて、しかも口調がぶっきらぼうなので、よく「冷たいですね」と言われます。それこそ「逆に“従業員目線”も持ってくださいよ」って指摘されますね(笑)。
業務負担の偏りを減らしつつ、コミュニケーションをオープンにしようと「GMO賃貸DX オーナーアプリ」を導入
どのような課題を解決するために「GMO賃貸DX オーナーアプリ」を導入されたのか、当時の課題をお聞かせください。
柳様:最も大きな課題は、社内で情報を共有できていなかったことです。メンバーは毎日のようにオーナー様や入居者様と連絡を取っていますが、個人の社用スマートフォンや、コミュニケーションアプリを使ったやり取りまでは把握できずにいました。
当然ながら「仕事ができる人」「オーナー様の評価が高い人」ほど案件が集中し、パンク状態になることがたびたびありましたね。もちろん、オーナー様や入居者様にも迷惑をかけてしまいました。
一部の方への負担を減らし、さらにノウハウを共有しようと導入を考えたわけですね。
柳様:特にチャット機能では、各自のお客様とのやり取りを全メンバーに共有できます。いずれの社用スマホにも「GMO賃貸DX オーナーアプリ」をインストールしているので「なるほど。お客様にこう言われたら、こう返せばいいのか」と、誰でも理解できますよね。あえて勉強会を開かなくてもリアルタイムで感じられるようになったことが、大きなメリットだと思います。
また、お客様から連絡があった際にメイン担当者が休みでも、サブ担当者が会話の流れを理解しているので、すぐに状況を読み取って対応できます。本当に役に立っていますね。
「オーナー様とのやり取りを管理されたくない」という現場からの声はございませんか?
柳様:ありますが、口を酸っぱくして諭しています。やはり、お客様とのつながりを抱え込んでしまうのは、良い意味でも悪い意味でも避けてほしいものです。
各自の負担を減らすと共に、コミュニケーションがオープンになれば、ミスを隠してトラブルが大きくなるケースも防げますよね。また、弊社のリアクションが早いので、オーナー様にも「情報が共有されている組織」と認識していただけると思います。
アプリ導入に際し、懸念材料などはございましたか?
柳様:弊社のオーナー様は、地主系で年配の方々が多数を占めています。やはり紙に慣れているので、当初はアプリへの移行が不安でしたね。「紙とアプリのダブルスタンダードがずっと続くのでは」「弊社の基幹システムとうまく連携できるのか」と心配でした。
でも杞憂に終わり、その際にサポートしてくれたGMO ReTechのカスタマーサクセスの動きは「素晴らしい」のひと言に尽きます。
連絡手段を統一させようと「GMO賃貸DX 入居者アプリ」を選択。張り紙による周知でインストール率が上がった
一方で「GMO賃貸DX 入居者アプリ」の導入前には、どんな課題がありましたか?
柳様:連絡手段が電話、メール、FAXなどバラバラで、私たちの対応も統一されていませんでした。この点を改善しようと「GMO賃貸DX 入居者アプリ」を導入しました。
さらに、入居時にいただくチェックシートが紙ベースで、提出率が非常に低かったですね。退去時の問題にもつながるので、現在は入居に合わせてアプリのインストールをアナウンスし、改善につなげています。
また、例えば不具合の連絡なども以前より細かく受けられているので、いい意味で入居者様との関係が密になったと実感しています。
導入時、障壁になったことはございましたか?
柳様:高齢の入居者様が操作できるのか気になりましたが、オーナーアプリよりもさらに導入時のハードルは低かったです。
また、巡回時に張り紙をしたり、ポストにチラシを入れたりしているうちに、既存の入居者様のアプリインストール率も上がりました。特に張り紙が速攻で効果を出し、物件をGMO ReTechに登録する前からインストール、ログインしている方もいましたね。
「GMO賃貸DX オーナーアプリ」も「GMO賃貸DX 入居者アプリ」も、オーナー様と入居者様との連絡ツールというか、情報のプラットフォームのようなイメージです。
管理会社視点と、アフターフォローの充実度が「GMO賃貸DX」を選んだ決め手
数あるアプリの中で「GMO賃貸DX」を選んでいただいた理由をお聞かせください。
柳様:以前は他社のアプリを使用していましたが、提供側の意向が強いと感じました。一方で「GMO賃貸DX」は「こんな機能が欲しい」「あんな使い方をしたい」という要望に対し、管理会社視点で意見を汲み取っていただけると感じました。だから導入を決意できましたね。
さらに、今後の開発に関して「私たちと進む方向が一緒だ」と弊社が重要視している「視点」がGMO ReTechと近く感じられたことも大きなポイントでした。
他社商品と比較して、導入に至ったのですね。
柳様:すでに「GMO賃貸DX」を導入している他の管理会社も同様だと思いますが、社内の情報共有やプラットフォーム化はもちろん、やはりアフターフォローの“濃さ”が魅力です。カスタマーサクセスの体制や開発スピード。これが「GMO賃貸DX」でなければならない理由ですね。
「COSOJI(こそーじ)」「GMO賃貸DX」の連携により、紙や人のコストを削減
「COSOJI」は共用部の清掃を依頼したい管理会社様と、働きたい方とのマッチングサービスです。「GMO賃貸DX」との連携により、どんな効果を感じましたか?
「COSOJI」とは、不動産の管理における、工程管理、受発注の仕組みやデータ管理に加え、全国各地の工務店や作業員への発注までをワンストップで行えるサービスです。アウトソーシングにおいては、各地域及び依頼者に分散された業務を「COSOJI」に集約・最適化後、再度現場に依頼することで、「安く」・「早く」・「適切」な「COSOJI」独自の取引を実現しています。
柳様:金銭的な効果として、約370棟の巡回報告書を統一できた結果、各棟で毎月約5万円のコスト減になりました。紙、印刷、郵送費などをカットできただけでなく、何よりも「プリントして、紙を折って、封入する」という業務コストの削減につながりました。
メンバーの労働時間も、一人当たりで月20時間以上も減りましたね。その分を入居者様対応に充てることができ、問い合わせへのレスポンスが速くなるなど、結果を出せて助かっています。
「COSOJI」「GMO賃貸DX」の連携によってお客様対応の時間を増やすことができ、どんな変化が起きたのでしょうか?
柳様:弊社では、入居者様からの電話はまずコールセンターで受け、各担当者が折り返しています。返事までに要する時間や、関連業者を手配するまでにかかっていた時間が短縮されましたね。原状回復などの諸連絡もスムーズになりました。
AIやアプリに一部業務を任せたことで、メンバーは人間同士のコミュニケーションに集中できるようになった
改めて「GMO賃貸DX」導入時に大変だったことを教えてください。
柳様:最初は私が全ての窓口になっていたので、使い方の共有やレクチャーの実施、質問への回答など、何でも担当していました。毎日のように何らかの対応に追われたので、そのフォローが大変でしたね。実際に今でも窓口を務めていますが、メンバーの理解度が進み、問い合わせも相当に減っています。あくまで個人的に苦労しただけです。
メンバーからの質問は機能に関することがほとんどで「こんなこともできますか」「オーナー様からこんな要望が届いていますが、どう対応しましょうか」といった内容が中心です。操作はシンプルなので、社内ルールを策定してしまえば推進していくのも苦労することはありませんでした。
実際に使ってみて便利に思うことは何ですか?
柳様:管理会社目線になると、便利なことだらけです。例えば「書類をウェブ上に保存できる」「全ての履歴を確認できる」「それを社内で共有できる」といった機能が重宝しますね。オーナー様の目線になっても、各種報告書や建物の巡回記録が残るので、とても役立っていることと思います。
オーナー様や入居者様からはどのような感想が届いていますか?
柳様:そもそも、入居者様から感謝の声が届くような商売ではないので、逆にネガティブな意見や声があがらないことを前向きに捉えています。また、オーナー様からも、操作性などで不満の声は頂いたことはありませんね。
「GMO賃貸DX」を導入したことで、どのような効果が得られましたか?
柳様:「COSOJI」との連携に限らず、社内の全体的な工数が減っています。そしてAIやDXでは補えない、オーナー様や入居者様、各業者様とのコミュニケーションを今まで以上に大切にできるようになり、皆さまの満足度が上がっていると実感しています。冒頭で話した「お客様ファースト」という社命に、かなり則していますね。
導入前に予想していなかった、意外なメリットなどはございましたか?
柳様:チャットの既読機能です。私たちから伝えたことがオーナー様や入居者様の目に留まったのか、メールや留守番電話だと確認が難しいものです。「言った・言わない」を防ぐこともできるので、この機能は意外と重要ですね。
社内の皆様はどのような反応を示しているのでしょうか?
柳様:非常に好評です。彼らはオーナー様の目線を大事にしつつも、やはり自らモチベーションが上がるのは、給料が上がったり、仕事の工数が減ったりした時ですよね。
「GMO賃貸DX」は工数削減にかなり貢献してくれるので「導入してくれて良かった」という声をよく耳にします。日頃から使っているメンバーはもちろん、契約に携わっている者や、入居対応している部門も同様の意見です。
私自身も管理営業に携わる中で、受託してくれたオーナー様には必ず勧めていますね。
今後の「GMO賃貸DX」に期待することは何ですか?
柳様:入居者様とオーナー様の満足度向上をさらに追求してほしいです。例えば、最近のスマートキーなどと連動してくれたら面白いかもしれません。
鍵は毎日使うものなので、アプリを開く回数が必然的に増え、弊社からのお知らせがより届きやすくなると思います。オーナー様は日を追うごとに「GMO賃貸DX オーナーアプリ」に慣れ親しんでいるので、さらなる提案が可能になると思います。
「阪神間ではジョイテックしかない」と言われる会社を目指して。自社の効率化よりも、まずは顧客に何を提供できるのか追求を
今後「GMO賃貸DX」のアプリを活用し、どのような賃貸管理・資産運用を実現していきたいとお考えですか?
柳様:まずはオーナー様の利益を追求し、携わる全ての皆様に満足していただける企業になりたいです。もちろん入居者様に対しても同様で「阪神間ではジョイテックしかない」と言われるようなポジションを目指していきます。
「GMO賃貸DX」のような不動産プラットフォームや、アプリ導入を考えている皆様にアドバイスをお願いします。
柳様:導入することで「自社が便利になりそう」「楽になりそう」という期待を持つのも分かりますが、それよりも「お客様に何を提供したいのか」という芯の部分を構築することが不可欠です。組織の業務効率化もさることながら、オーナー様や入居者様に「何をもたらしたいのか」と考えることを忘れてはなりません。
そのためにどんな情報を集め、組み合わせていくのか。基幹システムの連携も含めて念入りに打ち合わせてから導入を決めたほうが良いでしょう。そうすれば後から問題が生じることも最小限に抑えられ、ひたすら利便性が上がっていくことに満足できるはずです。
■会社名
株式会社ジョイテック
http://www.joytech.jp/
■所在地
〒650-0001 兵庫県神戸市中央区加納町4丁目3-5 三宮御幸ビル4F
電話番号:078-322-2122
■事業内容
賃貸住宅、店舗の管理
損害保険の代理店
リフォーム関連事業
(店舗・住宅の内装および外壁工事・設計施工)