2025.12.19 RELEASE
収支報告の手間を大幅削減!地域密着の小浜土地建物が「GMO賃貸DX」で働き方を改革
- オーナーアプリ
神奈川県・湘南エリアで30年にわたり地域密着の不動産管理を手がける株式会社小浜土地建物。
代表の方針に基づく地域貢献の取り組みやオーナーとの信頼関係が強みの同社は、業務効率化と将来の世代交代を見据え、「GMO賃貸DX」を導入。その背景、成果、そして今後の展望について今井様と野田様にお話を伺いました。
地域に根ざした管理体制と小浜土地建物の強み
まずは貴社の事業内容や特徴について教えてください。

▲株式会社小浜土地建物 経理総務部 総務課 今井 紘子氏(左)・管理事業部 管理課 野田 知子氏(右)
当社は、東海道線・辻堂駅周辺の茅ヶ崎市・藤沢市エリアを中心に物件を取り扱っている管理会社です。賃貸管理だけでなく、売買や相続対策のご相談など、あらゆる不動産に関するご要望・ご質問にお応えしています。
管理体制としては、賃貸管理の募集は賃貸仲介課が担当し、入居後の対応は管理事業課が担当しています。修繕などのご連絡は当社に直接いただくか、入居者様向けの24時間サポート窓口を設けており、その窓口経由でも当社に連絡が入ります。
管理受託はオーナー様からの口コミによる紹介や社長の人脈によるご依頼が中心です。一般仲介物件として取引を重ねるうちに「そろそろ賃貸管理もお願いしたい」という流れでお任せいただくケースも多くあります。
「地域のまちづくりに貢献する仕事」をモットーとして掲げられていますが、普段の業務で心がけていることはありますか?

社長の理念に基づき、本店周辺の清掃活動に力を入れています。
毎朝、店舗の掃除だけでなく、周辺の道路や少し離れたところにあるコインパーキングの周辺まで清掃し、少しでも地域に貢献できるようにしています。小さな活動からでも、後々大きなことにつながることがあるので、継続しています。
小浜土地建物30周年記念の取り組み
今年で設立30周年という節目ですが、何か記念として取り組まれることはありますか?

【住まいと暮らしのコンシェルジュ】ブログ:小浜土地建物は30周年を迎えることが出来ました!2025年4月13日
4月、取引先・同業者・オーナー様をお招きし、30周年記念レセプションを開催しました。
その後、8月に来期に向けた発表会「テイクオフミーティング」を実施しました。社長はラグビー経験者でありながら、趣味のパラグライダーから着想を得て、あえて「キックオフ」ではなく「テイクオフ」と名付けています。
あわせて、4月から9月末まで「コンテナ新規契約キャンペーン」を実施し、賃料・管理料を4か月無料(※月額保証料のみご負担)としました。住み替えや相続準備などに伴い、一時保管の需要が高まっている実感があり、まずは実際にご利用いただくためのハードルを下げる狙いでした。
法令・規制強化により設置余地はやや縮小傾向にあるものの、需要は引き続き見込めると考えています。辻堂では、サーフィン道具の保管や着替え場所としてのニーズも根強く、地域特性に合ったサービスとして、今後もさらなる改善を重ねてまいります。
「GMO賃貸DX」導入前に直面していた業務課題
契約する前は、賃貸管理業務にどのような課題がありましたか?

収支報告書は作成できても、その後の印刷・封入・封入ミス確認・郵送までの一連の作業が最も大きな負担でした。解消に向けた第一歩として『GMO賃貸DX オーナーアプリ』の導入に踏み切りました。
収支報告書の郵送以外にも課題はあったのでしょうか?
電話のみの運用では、オーナー様と連絡が取りづらく、音声は残っても文字記録が残らないこと、また個人携帯でのやり取りは履歴検索ができないことが課題でした。
賃貸管理のDX検討を始めたきっかけについて教えてください。
DX導入のきっかけは、社長からのトップダウンでの指示でした。
管理事業部における休日出勤や残業の多さを課題として捉えており、デジタル化によって少しでも業務負荷を軽減しなければ、従業員が疲弊してしまうという危機感が背景にありました。
そのため、アプリの導入によって作業や業務時間を削減できるのであれば、積極的に検討したいという方針のもと、「アプリを探してほしい」という指示が出されました。
普段から残業や休日出勤が多かったということですが、根本的な原因は何でしょうか?
収支報告業務では、送金日までに全データを確定し、報告書の作成・封入を終える必要があり、月初は休みが取りづらい状況でした。
また、手続きの負担が特定の担当者に偏っていました。当時は月15日前後まで残業が続き、休日出勤前提のスケジュールになっていました。1回の収支報告で200件以上を2名で4日かけて処理していましたが、並行する他業務もあるため、全体としては月半ばまで要する状況でした。
現在は、入居者の家賃入金確認やオーナーへの送金を別担当が前倒しで進め、データ加工に集中できる体制へ移行しました。結果として、残業・休日出勤は当時の半分以下に減少しました。
導入前は不動産管理業務のDXにどのような印象をお持ちでしたか?
高齢のオーナー様にとって、新しい仕組みの導入は踏み切りづらい面がありました。「使い方がわからない」「文字が小さい」「見えづらい」などの理由から、「紙のほうがよい」という声も一定数あり、課題でした。
一方で、認知症のあるオーナー様もおり、郵送物を紛失・誤置してしまうケースがまれにあります。アカウント情報を共有できればご家族も閲覧できるため、その環境を整えることはいずれ必要になると考えていました。
「GMO賃貸DX」導入の決め手と運用体制
「GMO賃貸DX」以外のサービスとも比較されたと思いますが、最終的に選んだ理由は何でしょう?

最大の理由は、1つのアカウントで複数物件を横断閲覧できる点です。地主様は複数物件の所有が一般的なため、物件ごとの切り替えが必要だと現場は煩雑になります。オーナー様単位でひも付けて、「この建物はどうなっている?」と横断的に確認できる点に魅力を感じました。
また、過度に売り込まない営業姿勢も好印象でした。強く売り込まれるとこちらも警戒してしまいますが、「寄り添う」姿勢が伝わり、導入後も親身に相談に乗ってもらえるとの期待が持てました。
さらに、改善スピードの速さも決め手でした。サポートサイトで毎月の改善内容が公開されており、このスピード感なら課題も順次解消されると期待できました。
導入に際して社内での障壁や懸念点はありましたか?
最大の懸念は、基幹システムから必要なデータを出力し、欠落なく正確に連携できるかでした。導入前は「必要なデータを基幹システムから出力できるか」を検証する作業に苦労しました。
もう一点は、従業員が十分に操作を理解できるかです。私たちが理解していないと、オーナー様からの質問に回答できません。社内でどう習得・定着させるかが課題でした。
導入準備で大変だった作業があれば教えてください。
基幹システムからのデータ出力と、必要データの出力元を把握する作業です。標準出力だけでは不足する項目があり、追加で何をどこから出力するかの特定に時間を要しました。
これを解決するために、基幹システムの標準出力を「GMO賃貸DX」で利用可能な形式へ変換するツールを作成しました。
あわせて、項目対応表を整備し、「このデータを出力し、ここへアップロードする」という手順を明確化しました。どのデータが必要で、どこから取得できるかは明確になりましたが、担当者への手順周知までの準備に時間を要しました。
導入後に実感した業務改善と副次的効果
オーナー様へのアカウント付与を実施してから約10ヶ月が経過しましたがリアクションはいかがですか?

最初は一部の高齢のオーナー様から「絶対に嫌だ、紙のままにしてください」という声もありました。ですが、タブレットをお持ちの方も意外と多く、「見てみたい」という声も上がり、強い拒否感一色というわけではありませんでした。
チャット機能を積極的に使ってくださるオーナー様が数名いらっしゃり、コミュニケーションツールとして活用いただいています。これは当社としても想定外の良い効果でした。
特にお気に入りの機能や頻繁に使っている機能があれば教えてください。
特に効果を実感したのが、セミナー告知におけるプッシュ通知機能です。
初めてセミナーのお知らせを配信した際、その反応の違いを実感しました。2025年7月に開催したセミナーでは、配信前と比べて参加者が3〜4組増加し、Web経由や電話での問い合わせ数も増えました。結果を受け、「もっと早くから定期的に配信しておけばよかった」と感じています。
これまでは、電話や訪問によって一からご案内するケースが多くありましたが、プッシュ通知であれば1〜2クリックで手軽に配信できます。実際に営業訪問をした際にも、「アプリを見ました。こうした取り組みをされているのですね」といった会話につながる場面が増えています。今後は、さらに積極的に活用していきたいと考えています。
残業の改善については効果が見られましたか?
残業時間が減りました。まだオーナー様への収支報告書の郵送は完全廃止できておりませんが、「紙はもういらない」というオーナー様も多数いらっしゃいます。
目標としては、年内をめどに収支報告書の郵送を完全廃止し、来年からは紙での郵送を希望される方には有料対応とする方針です。
アプリ導入当初は予想していなかった効果や気づきはありますか?
当社は規模に対してデータ量が多いこともあり、見落としていた不備がオーナー様の収支報告確認をきっかけに判明することがありました。例えば「入居率0%になっているが、実際は満室」といった指摘です。確認すると、基幹システム側の問題で、紙面では正しい数値でもアプリ側に反映されていないケースがありました。
これを機にデータ整備が進み、社内としてもデータクレンジングのとても良い機会になりました。また、チャットを通じてオーナー様が要望を送ったり報告したりできるため、時間の節約になるだけでなく、文字で記録が残り後から見返せる点も強みだと感じています。
弊社カスタマーサクセス担当者についてはどのような印象をお持ちでしょうか?
導入時には本当に大変お世話になりました。こちらから「この部分に不具合があるのですが、どう対処すればよいでしょうか?」という相談をする一方で、GMO ReTechさんからも「このデータが必要なのですが、御社のシステムから出力できますか?」といった具体的な要望をいただきました。
その要望をもとに基幹システムの会社へ問い合わせを行うなど、双方向でのやり取りを通じて導入を進めることができました。GMO ReTechさんのサポートがなければ、スムーズな導入は実現できなかったと思います。そのやり取りを踏まえ、基幹システム会社への問い合わせや設定の見直しを双方向で進め、導入を前に進めることができました。
カスタマーサクセス担当者に期待したいことがあれば教えてください。
社内勉強会の充実ですね。日常業務が忙しく、なかなかアプリを触って慣れる時間を確保できないのが現状です。全員が同じレベルで操作できるようになってほしいのですが、実現が難しい状況です。「事前に動画を見ておいてください」と指示しても、自発的に学習する人は限られているため、これが大きな課題となっています。
簡単な習熟度テストのような仕組みがあると状況が変わるかもしれません。「この習熟度テストで○点以上取得しないと業務に従事できない」といった明確な基準を設けることで、学習へのモチベーションが向上する可能性があります。
今後の活用展望とさらなるDX推進への期待
『GMO賃貸DXオーナーアプリ』を活用して、今後どのような賃貸管理を実現していきたいですか?

目指すのは、オーナー・税理士・社内が同じ情報にいつでもアクセスでき、紙と電話への依存を最小化した“待たせない・間違えない”運用です。年間収支報告書については、毎年決まった日に一斉配信する運用に揃え、税理士・会計士の方にも閲覧権限をご案内して申告準備を前倒しにします。これにより、問い合わせ時期のばらつきを抑え、オーナー様の資産管理と社内事務の平準化を両立させたいと考えています。
導入率の引き上げも重視しています。ご家族が集まりやすいゴールデンウィーク/お盆/年末年始のタイミングに合わせてご案内を強化し、初回ログインから通知受信、チャット開始までを丁寧に伴走します。日々のコミュニケーションはプッシュ通知とチャットに集約し、記録を残すことで検索性と引き継ぎのしやすさを高めます。
現場運用では、巡回点検の記録・写真アップロード・承認・配信までをアプリ内で完結できるよう改善を要望しています。報告のリードタイムを短縮し、二度手間をなくすのが狙いです。あわせて、収支報告書の郵送は年内に廃止し、来期以降は紙郵送は希望者のみ有料対応とする方針です。こうした取り組みを通じて、オーナー体験の一貫性を高めつつ、社内の残業と問い合わせ対応の負荷をさらに下げていきます。
その他、今後の業務の中で効率化していきたい部分はありますか?
現在、巡回点検報告書は収支報告書に同封してお渡ししていますが、まずはここをデジタル化したいと考えています。従来ソフトに比べて「いつ・どこを巡回したか」の記録が十分に残せない点が課題です。
物件によっては毎月1回の巡回もあれば2回必要なところもあり、訪問状況を正確に記録したいのですが、現行アプリの機能でカバーしきれず、別ツールで補完しています。
今使っている管理ツールは、巡回済・未巡回が人目で分かれて非常に便利です。こうした記録機能がアプリにも追加されれば、より効率的に活用できると思います。さらに、巡回担当者が当日に写真をアップロードし、その後に別担当が内容を確認して報告として配信できる運用が実現できれば、作業の流れが一段とスムーズになると感じています。
検討フェーズに入っている不動産管理会社さんに向けて、「GMO賃貸DX」を選ぶメリットがあればお聞かせください。
まず、コスト面のメリットが大きい点です。小規模~中堅規模の管理会社でも物件数の増加に柔軟に対応できました。他社は初期費用が高額で検討段階で断念した例もありましたが、初期導入費用と月額利用料の両面で、「GMO賃貸DX」はコストバランスに優れており、費用対効果を重視する会社に特におすすめできます。
また、サポート体制や要望に対する具体事例の提示も分かりやすく工夫されています。デモンストレーションをご体験いただくと、資料だけでは伝わりにくい使いやすさを実感いただけると思いますので、ぜひ一度お試しください。

会社紹介
株式会社小浜土地建物は、神奈川県茅ヶ崎市浜竹に本社を構え、周辺エリアを中心に不動産業を展開する地域密着企業です。1995年の創業以来、賃貸管理・売買仲介だけでなく、土地活用や相続コンサルティング、分譲開発、駐車場運営など、幅広い不動産ソリューションをワンストップで提供。代表をはじめとする社員一同は、「地域の街づくりに貢献する仕事を!」をモットーに日々の清掃活動など地域貢献にも積極的に取り組んでおり、オーナー様・入居者様双方に対して質の高いサービス提供を継続しています。
■会社名
株式会社小浜土地建物
https://www.kohama.jp/
■所在地
〒253-0021
神奈川県茅ヶ崎市浜竹3-3-37 アスール湘南1F


