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【リーダーインタビュー】田中 準二様|「熱意」×「専門知識」でお客様の課題を解決。コンサルティング能力を高め、お客様の満足度向上を実現。

不動産業界はどう変わり、どこへ進んでいくのか?高い視座から業界全体を見渡し、明確なビジョンで業界をけん引しているリーダーに今後の不動産業界が進むべき道を示してもらう企画「リーダーインタビュー」。

今回インタビューを行ったのは、イー・コネクション株式会社の代表取締役社長である田中 準二様です。2006年の創業以来、ワンルームマンションを中心とした不動産投資コンサルティングを展開し、独自の営業スタイルと高いコンサルティング能力で成長を続ける同社。現在の営業スタイルに至った背景や社会貢献活動に対する想いなど、多岐にわたるテーマについて語っていただきました。

目次

     

    仕入れから販売まで一連の業務を全て経験をできたことが大きな財産。自身の実力を試すために起業を決意。

    不動産業界を選ばれたきっかけなど、ご自身の歩まれてきたキャリアについてお聞かせください。

    私は18歳で不動産業界に足を踏み入れました。私が就職をした頃は今の時代と比べると情報も少なく、現代のように多くの選択肢があったわけではありませんでした。良い大学に入って、一流企業に勤めるというのが規定路線だったのですが、私はその道が自分に合わないと感じ、せっかく仕事をするのであれば、一番高い商材を取り扱いたいと考え、不動産業界に飛び込みました。

    不動産業界に入ってからは、売買の仲介業務を中心に、賃貸仲介・管理、土地の仕入れと幅広い分野で経験を積みました。大手企業では特定のセクションだけを担当するということが多いと思いますが、一連の業務を全て経験できたことは私の大きな財産となっており、起業する上でも大いに役立ちました。

    どういった経緯があり起業されたのでしょうか?

    私が起業した大きな理由は、自分の実力を試してみたいというチャレンジ精神です。会社で働いていると、失敗やトラブルを起こしたとしても最終的には必ず、「会社に責任がある」とされます。私自身、会社に何か責任を取ってもらうということは仕事を始めてから一度もありませんでしたし、責任を取ってもらうということが、借りを作っているようでとても嫌だったのです。

    起業すれば全てが自己完結し、責任は全て自分にあります。誰にも負い目を感じることなく、自分の思うようにやっていきたいという強い想いがあり、起業しました。

     お客様の満足度を高めることが何よりも重要。課題を解決するために、「熱意」だけではなく、「専門知識」に基づいた提案を行えるプロフェッショナル集団を目指す。

    貴社はワンルームマンションに特化した不動産投資のコンサルティングサービスを提供されていますが、ワンルームマンションに特化した背景についてお聞かせください。

    当社がワンルームマンションに特化した背景には、いくつかの要因があります。まず、私自身が不動産の仕入れに精通していたこと、そして一緒に起業をした専務がワンルームマンションの販売に豊富な経験を持っていたことです。専務はワンルームマンションを販売していたメンバーとの繋がりがあり、経験者が2名入社してくれました。

    当社は2006年11月に創業しましたが、その約2年後の2008年にリーマンショックが起こり、不動産市場は非常に混沌としていました。多くのデベロッパーは資金が回収されてしまうこともあり、どんな価格でも物件を売ってくれるような状態に追い込まれていました。こうした背景もあり、小さな会社で営業力のある当社は、逆に成長しやすい環境だったのです。

    一方、在庫を抱えている企業は、融資のリスケジュールもリファイナンスもできず、倒産する企業も多く見られました。このような厳しい市場環境を経験したことで、不動産市場の現実を痛感し、当社にとってはワンルームマンションに特化することが最も効率的で効果的だと判断しました。こうして、ワンルームマンションに特化した不動産投資のコンサルティングサービスを提供していくことに至りました。

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

    引用:イー・コネクション

    貴社の強みをお聞かせください。

    当社の強みは、何よりもコンサルティング能力の高さにあります。多くの不動産会社ではプロダクトセールスが主流で、物件の魅力を伝え販売することに終始しがちです。しかし、当社はお客様の潜在的なニーズを顕在化させ、そのニーズに基づいた個別の課題を一緒に抽出し、不動産投資を通じてその課題を解決することを重視しています。

    例えば、お客様が長期的な資産形成を目指している場合、その目標を達成するためのライフプラン・ライフソリューションの提案をさせていただきます。単なる販売ではなく、お客様一人ひとりの状況に合わせた最適なソリューションを提供することで、お客様満足度を高め、信頼関係を築いています。

    貴社は資格取得に積極的に取り組んでおり、宅地建物取引士資格保有率100%を目指しています。また、資格の保有率も公開し、情報をオープンにされています。このような資格取得推進と情報公開の背景についてお聞かせください。

    当社では、社員が高い専門知識を持つプロフェッショナルとして成長することを非常に重視しています。私自身、不動産の専門知識を深めるため、米国の不動産経営管理士や不動産コンサルティングマスター、宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士、ファイナンシャルプランナーなど、多くの資格を取得しました。これにより、単なる熱意だけでなく、知識に基づいたロジカルな提案ができるようになりました。

    私自身が体現してきたように、全ての社員が高い専門知識を持ち、お客様に対して信頼性のあるサービスを提供できるようにしています。資格取得を奨励し、その保有率を公開することで、お客様に対する透明性と信頼性を高めることができると考えています。社員がプロフェッショナルとして成長することが、最終的にはお客様満足度の向上に繋がると確信しています。

    お客様の満足度を高め、信頼関係を築く営業スタイルは起業当初から取り組まれていたのでしょうか?

    起業当初から取り組めていたわけではありません。当初は電話営業をメインで行っていました。しかし、その後、営業スタイルに大きな変化が訪れます。電話営業を続けていた時期に、法律の厳格化などで電話営業が厳しく取り締まられるようになり、このままのスタイルで続けて良いのか疑問を感じていました。そんな中で、プルデンシャル生命保険の方と出会い、その方の営業スタイルに衝撃を受けました。

    その方の営業スタイルは、お客様の満足度を高めることで自然に紹介が生まれるというものでした。紹介してもらえないセールスはありえないとし、押し付けるようなプッシュ型の営業ではなく、お客様の課題を解決し満足度を高めることで、自然にお客様が紹介してくれるというものです。この考え方に非常に衝撃を受け、「そんな営業方法があるのか」と驚きました。紹介営業という概念は理解していましたが、紹介で不動産が売れるという発想は全くなかったのです。

    この新しいスタイルを取り入れるため、私は週一回の頻度で横浜に通い、その方からヒントを得ながら自社の営業スタイルを転換していきました。お客様の満足度を重視し、プッシュ型の営業から課題解決型の営業にシフトしたのです。その結果、電話営業を行っていたメンバーの多くが辞めてしまいました。辞めたメンバーは「気でも触れたか」と思っていたかもしれませんが(笑)私はこのスタイルが正しいと信じていました。この変化により、お客様とより強固な信頼関係を築くことができ、満足度を高めることに成功することができました。

    実はこのプルデンシャルの方はその後私のお客様となり今は弊社グループ会社の代表をしております。
    その時の出会いで会社の方向性が変わりここまでの深い関係になるとは当時は想像もしておりませんでした。
    縁で人生が変わるのを体感しましたね。

    社会貢献活動ができるのもお客様のおかげ。社会貢献活動を通して新たな感謝を生み出していく。

    「プロ野球選手とのふれあいの会」への協賛や「すみだ水族館」の未来をつくるプロジェクト「AQTION!(アクション)」のサポーター活動など、積極的に社会貢献活動を行っています。これらの取り組みを積極的に行う背景や、社会貢献活動に対する想いについてお聞かせください。

    2011年の震災の際、ボランティア活動をしている仲間と一緒に福島県に訪れた経験が、私の中で大きな気付きとなりました。現地で困っている方々に直接支援させていただき、その感謝の気持ちを肌で感じることで、社会貢献の重要性を強く実感し、企業として利益が出た際は、その一部を社会に還元することが重要だと感じたのです。

    こうした経験から、当社が何をすべきかを考えた結果、お客様からいただいた感謝をさらに広げ、多くの人々に届けることが重要だと感じました。お客様に選んでいただいたからこそ、社会貢献活動が可能であり、社会貢献を通じて新たな感謝を生むことができるのです。社会貢献活動に取り組むことができるのはお客様のおかげですので、間接的にお客様の満足にも繋がると信じています。

    不動産マーケットには未知の可能性がまだまだある。不動産業界の発展にはリアルタイムでの情報可視化が鍵。

    社内でIT化、あるいはDX化を進めていることはございますか?また、今後の方針があればお聞かせください。

    ▲インタビュアー:GMO ReTech株式会社 代表取締役社長 鈴木明人

    現在の契約手続きでは、紙の書類とペーパーレスを併用している状態です。この状況を改善し、最終的には契約手続き全てをペーパーレス化することで、お客様の手間を大幅に削減したいと考えています。現状では、契約書類が非常に多く、お客様が何度もサインする必要があるため、大変な手間がかかっています。特に複数の書類にサインを求められる場合、お客様が不快に感じることも多いです。

    こういったことを解決するために、電子契約を導入しており、お客様の手間の削減だけでなく、印紙代が不要になるなどの明確なメリットがあります。ですが、金融機関や登記の手続きなど、まだ紙の書類は多く存在しています。

    また、賃貸管理のDX化にも注力しており、「GMO賃貸DX オーナーアプリ」の活用により、お客様がスマートフォンで情報をリアルタイムに確認できるようになりました。情報源のメインがスマートフォンとなった現在では、スマートフォンで情報が確認できることで、多くのお客様から高い評価をいただいていますし、業務の効率化が進んでいることも実感しています。今後もこの方向でさらに進化し、業務のデジタル化を推進し続けることが私たちの目標です。私も自分自身の保有物件をGMO賃貸DXオーナーアプリで収支確認させてもらっております!お世辞抜きで本当に見やすくとても使いやすいです。これから検討されてる会社さんも是非利用してもらいたいです。圧倒的に顧客満足度が変わります。

    現在の不動産マーケットについてはどのように捉えていらっしゃいますか?

    年々価格が上昇している不動産マーケットについては、従来のバブルという見方だけでは捉えきれない要素が多く存在しています。現在は、円安やインバウンドの影響で、日本が世界的に注目される状況となっています。日本はインフラの整備が進んでいるだけでなく、治安の良さや素晴らしい食事、時間に正確な交通機関など、多くの利点があります。

    さらに、インターネットの発達により、世界が繋がっているため、海外からの投資も増えており、これが市場に大きな影響を与えています。国内だけで見ると不動産価格が下落に向かう可能性もありましたが、海外からの投資の流入によって、市場はまだ成長の余地を持っています。このように、様々な要因が複雑に絡み合っており、現在の不動産マーケットには未知の可能性が広がっていると感じています。

    不動産業界の今後の発展のために、業界全体で取り組んでいくべきこと、方向性などについてどのようにお考えかお聞かせください。

    不動産業界全体の発展のためには、リアルタイムでの情報可視化が不可欠です。現在、ローンや固定資産税の支払いデータなどは、不動産会社ではなく、オーナー様側で保有されており、手動での入力や管理が多くなっています。そういったデータもリアルタイムで連携され、最新のシミュレーションが確認できるようになるのが理想だと思います。

    オーナーアプリの普及により、年次の収支表などは簡単に出力や連携ができるようになりましたが、不動産に関するデータはまだまだ点在してしまっているのも実態です。これを解決するために、不動産業界全体でデジタル化を一層推進し、データの連携と一元管理を進めることが必要です。このような取り組みを進めることで、不動産業界全体の信頼性と効率性を高め、より良いサービスを提供できるようになると考えています。

    内製化した教育プログラムのおかげで、宅地建物取引士の保有率は約80%。資格取得は自信にも繋がり、仕事のパフォーマンスも向上。

    他社とは違った教育方法や採用方法があれば教えてください。

    当社の採用の工夫として、学生に対して宅地建物取引士を取得するサポートを提供しています。一般的には、専門スクールに通い、多額の費用をかけて試験を受けることになりますが、当社では内製化した教育プログラムがあり、試験に合格した社員が次世代の社員に指導する体制を整えています。その結果、社内の宅地建物取引士の保有率は約80%を誇っています。

    具体的には、毎日の学習進捗を管理し、必要なサポートを提供することで、目標を達成できるようにしています。このような取り組みにより、学生時代に宅建を取得する社員も増え、入社前から即戦力として活躍できる人材を育成しています。

    宅地建物取引士の取得サポートに力を入れている背景をお聞かせください。

    宅地建物取引士の資格は非常に重要です。不動産に関わる基礎知識が詰まっています。自分自身や家族が家を借りる、買う、売る、または相続するなどをする際に必要な知識も網羅されているので、自身のためにもなります。資格を取得するためには約300時間の学習が必要ですが、その過程で得られる知識と経験は、自信やスキルの向上にも大きく寄与します。資格を取得した社員は、やり抜く力と責任感を得ることができ、仕事のパフォーマンスも向上します。

    当社では、宅建士の資格を取得した社員に対して毎月3万円の補助を支給しており、これは収入アップにも繋がります。この補助は、努力に対する対価として、社員のモチベーションを高める要素となっています。宅建士の資格は努力をすれば取得できるため、自分の価値を高めるための大きな一歩です。資格取得を通じて、社員一人一人が成長し、全体の競争力を高めることができます。

    不動産投資をより身近なものとし、多くの方へ投資機会を提供したい。その想いを実現するためにチャレンジし続ける。

    田中様、またイー・コネクション株式会社として、今後のビジョンや想いをお聞かせください。

    不動産投資は金融サービスに非常に近く、投資対象が株などではなく不動産というだけです。当社は単なる不動産会社ではなく、金融サービスの一環として不動産を扱い、お客様に投資機会を提供しています。

    今後のビジョンとして、より多くの方に不動産投資ができる環境を提供したいと考えています。そのために、クラウドファンディングの導入を進めており、現在、免許取得に向けて動いています。免許の取得は時間がかかりますが、クラウドファンディングを通じて、多くのお客様が不動産投資にチャレンジできる環境を早期に提供することを目指しています。

    また、当社は、区分所有のワンルームマンションだけでなく、一棟マンションの開発や分譲も行っています。クラウドファンディングを活用すれば、資金をより集めやすくなり、開発を加速させることが可能です。クラウドファンディングで小口化することで、多くの方に不動産投資を身近に感じてもらえるように取り組んでいきます。

    まとめ

    田中様とのインタビューを通じて、イー・コネクション株式会社の企業理念「全てはお客様の笑顔のために」が如何に深く根付いているかを強く感じました。田中様は、自身の経験と信念を基に、不動産投資の正しい在り方を追求し、お客様満足度を高めることに注力しています。また、社会全体への貢献を目指す姿勢に深い感銘を受けました。クラウドファンディングを通じてより多くの人々に不動産投資の機会を提供することを目指している同社。イー・コネクション株式会社の今後の展開が非常に楽しみです。

    本記事取材のインタビュイー様

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

    イー・コネクション株式会社 代表取締役社長
    田中 準二 氏

    1976年生まれ。

    不動産関連保有資格
    ★不動産コンサルティングマスター★宅地建物取引士★米国公認不動産経営管理士 CPM
    ★賃貸不動産経営管理士★AFP(日本FP協会認定)★住宅ローンアドバイザー

    会社紹介

    イー・コネクション株式会社HP:https://www.e-conexion.co.jp/

    イー・コネクション株式会社は、2006年に設立され、ワンルームマンションに特化した不動産投資コンサルティングを提供する企業です。東京都豊島区に本社を構え、豊富な経験を持つプロフェッショナル集団が在籍しています。田中準二社長のリーダーシップのもと、クラウドファンディングやDX化を推進し、より多くの方々に不動産投資の機会を提供することを目指しています。企業理念「全てはお客様の笑顔のために」を掲げ、お客様満足度の向上を目指すだけでなく、社会貢献にも努めています。

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