【リーダーインタビュー】佐々木 正勝様|心が通う”人的管理”で、人も地域も守りたい。管理業で大切なのは「人間力」。
不動産業界はどう変わり、どこへ進んでいくのか?高い視座から業界全体を見渡し、明確なビジョンで業界をけん引しているリーダーに今後の不動産業界が進むべき道を示してもらう企画「リーダーインタビュー」。
今回お話を伺ったのは、一般社団法人 全国賃貸不動産管理業協会(以下、全宅管理)会長であり、宮城県・仙台市で第一建物株式会社を営まれている、佐々木 正勝様です。賃貸管理業の誕生から成長を支え続けてこられた”管理の先駆者”として、業界の課題や未来、そして全宅管理の会長として管理業者へ伝えたい想いなどをお話しいただきました。
- 1東日本大震災が、管理業者の在り方や”人的管理”の大切さを見つめ直す契機に。
- 1まずは、この業界に入られた経緯からお聞かせください。
- 1東日本大震災でのご経験が、佐々木会長、ひいては全宅管理に大きな影響を与えていると伺いました。詳しくお聞きしても宜しいでしょうか。
- 1震災時に活きた”人的管理”とは、どのようなものですか?
- 2コロナ禍で変化する家の構造・間取り。アフターコロナの暮らしとは。
- 2長引くコロナ禍でさまざまな業界が影響を受けていますが、管理業界はいかがでしょうか。
- 2リモートワークの普及で、「都市部の狭い家」から「郊外の広い家」へ需要が変化していると耳にしました。このあたりのご実感もありますか?
- 2ちなみに、リモートワークの風潮はアフターコロナにおいても続くと思われますか?
- 3“住まう”に寄り添う「全宅管理」。管理業者は、人間力を高めることが大切。
- 3続いて全宅管理が設立された経緯をお聞かせください。
- 3改めて、全宅管理の取り組み等をお聞かせください。
- 3全宅管理の掲げるスローガン『「住まう」に、寄りそう。』には、どのような想いが込められているのでしょうか?
- 4管理業の適正化で、皆が守られる。社会的責任を果たせるよう尽力したい。
- 4全宅管理は、2011~2021年の10年を「賃貸不動産管理業の適正化・標準化へ」と位置付けています。ここに関して、これまでの流れや考えをお聞かせください。
- 4「宅地建物取引業者による人の死の告知に対するガイドライン」とは、どのようなものですか?
- 5貸主・借主の夢を守るため、これからの管理業は「金融工学の知識」が必需。
- 5全宅管理は、新たに「賃貸不動産管理業 次の10年へ」という特設サイトを作成されています。管理業界の”次の10年”についても、お話いただけますか?
- 5非常に興味深いお話です。住まい方と管理の将来を、着実に見定めていらっしゃいますね。
- 6不動産DXは、リアルとオンラインの融合が課題に。
- 6近年”不動産テック”が注目を集めており、電子契約なども来年の法改正でさらなる普及が見込まれています。このテック化の流れについては、どう見ていらっしゃいますか?
- 7管理業は、暮らしを支える”影の主役”。誇りをもって取り組んで欲しい。
- 7最後に、会員の方や入会を検討している方へメッセージをお願いいたします。
- 8まとめ
- 9本記事取材のインタビュイー様
東日本大震災が、管理業者の在り方や”人的管理”の大切さを見つめ直す契機に。
まずは、この業界に入られた経緯からお聞かせください。
私はもともと団体職員(非営利組織で働く人)で、不動産業界とは関わりがありませんでした。
しかし、ある時出張で東京に来た際に田中角栄元首相の講演を聞く機会に恵まれ、彼の「都市部と地方との格差を是正し、一億総中流社会を創りたい」「『日本人に生まれて良かった』と思える世の中を実現したい」という熱弁に強く感銘を受けたのです。
そのような世の中をつくるために貢献したい、もっと人の人生・命に関わる仕事に就きたいと考えるようになり、人の人生を支える”不動産業”に興味を持ちました。そこで、ゼロから不動産の勉強を始め、まずは個人で不動産事業をスタートしたのちに会社を興しました。それが24歳の頃です。
今思えば、田中角栄氏の講演が私の人生の大きな転機でした。どんな方の人生にも必ず転機はあるはずですが、“人生を変える方々との出会い”をしっかりと捉えられているか。これが、大切なのかもしれません。
東日本大震災でのご経験が、佐々木会長、ひいては全宅管理に大きな影響を与えていると伺いました。詳しくお聞きしても宜しいでしょうか。
東日本大震災では、私自身も被災しましたし身内も数名亡くなっています。
もちろん、管理業者として、”命の次に大切なくらいの資産をお預かりしている”という認識は常にありました。しかし、惨状を目の当たりにし、これまで取り組んできたリスクマネジメントはまだまだ自然界の脅威には及ばない、と慚愧(ざんぎ)に堪えない思いでした。
この経験により、改めてプロの管理業者として、そして人としての在り方を見つめ直せたように感じます。
一方で、「我々が”軸”としてきたことは間違いなかったのだ」とも実感しました。現在、管理業界は機械化・IT化が進んでいます。しかし、全宅管理は常に、人と人との触れあいを大切にする、いわば“人的管理”を旨としてきました。まさにこの“人的管理”が、震災現場で活きたのです。
震災時に活きた”人的管理”とは、どのようなものですか?
社員総出で震災発生と同時に全ての管理物件を入居者の安否確認や物件の被害確認に不眠不休で取り組みました。地震でアパートの壁にヒビが入り入居者様が怖がっていたら、「この建物は耐震基準を満たしているのでご安心ください」という通知や、避難先の情報を共用部に張り出す。また、各物件に簡易ポストを取り付けて毎日手紙を入れ、安否確認や困りごとのヒアリングを行う。
これらが人的管理です。災害時は通信を含むインフラが全て遮断されますから、機械に頼らない管理をなくすわけにはいきません。 震災時にこのような人的管理を行い、入居者様・オーナー様とより強固な信頼関係を築くことができました。そして結果的に、新たなビジネスにも繋がっています。
管理業者は”暮らしを守る存在”。だからこそ、災害時には真っ先に入居者様のもとへ駆けつけるという姿勢・信念が求められるのだと思います。
コロナ禍で変化する家の構造・間取り。アフターコロナの暮らしとは。
長引くコロナ禍でさまざまな業界が影響を受けていますが、管理業界はいかがでしょうか。
自粛の日々が続くことにより、近隣トラブルはこれまでの数十倍になり、DVや児童虐待などの痛ましい出来事も増えています。
そんな中で、我々は調整役としてソフトランディングをさせたり、時には被害者の救済をしたりと日々動いていますから、コロナ禍の影響は想定よりありませんね。
リモートワークの普及で、「都市部の狭い家」から「郊外の広い家」へ需要が変化していると耳にしました。このあたりのご実感もありますか?
実は、あまりありません。郊外へ向かう動きは、マーケットで言うと20~30%程度の話だと思います。首都圏ではそのような傾向があるのでしょうが、地方都市ではそもそも中心地から田舎まで距離がなく、車で30分も走れば着いてしまいますから。
ただ、家での過ごし方が変わったことにより、家の構造・間取りにおいては変化が出てきています。その最たるものが、”リモートワーク空間”です。
引用元:第一建物株式会社
第一建物でも、リノベーションや新築を手掛ける際はリモートワーク空間の設計に力を入れています。空間を区切ることで、コロナ禍における家庭問題の解決の一助にもなり、ご好評をいただいています。
ちなみに、リモートワークの風潮はアフターコロナにおいても続くと思われますか?
恐らく、今後10年は現在の状態が続くと思いますし、完全に元通りにはならないのではないかと考えています。
とはいえ、郊外に移住された方がだんだんと都市部に戻ってくる可能性もあるでしょうね。年齢を重ねて健康問題が出てくると、やはり病院などにも通いやすい、利便性の良い場所へ戻りたくなるものです。
もちろん、新たなライフスタイルに満足しており、「都市部には戻りたくない」という方も一定数いると考えます。
“住まう”に寄り添う「全宅管理」。管理業者は、人間力を高めることが大切。
続いて全宅管理が設立された経緯をお聞かせください。
全宅管理の前身である賃貸不動産管理業協会が設立されたのは、今からちょうど20年前です。当時は不景気が影を落とし始めており、さらに大手フランチャイズが業界を席巻していました。いわゆる中小・零細の不動産業者は、大きな不安を抱えていたわけです。
同時に世の中では、大量に生産・消費する”フロー型”から、資産の蓄積を図る”ストック型”社会への転換が叫ばれ始めていました。そこで、宅建業者がすべきことは何かと考えた時に、「建物を未来に繋げる管理・メンテナンス」だろうと。
当時はまだ管理業という概念がなく、賃貸住宅のあっせんがほとんど。しかし、一過性の仕事である賃貸あっせんから、エンドレスに循環する”循環型産業”である管理業に切り替えない限り、将来は厳しくなると感じました。
そこで、不動産管理業の発展・確立を目指しつつ、中小・零細企業を支援すべく、全国賃貸不動産管理業協会が設立されたという次第です。
改めて、全宅管理の取り組み等をお聞かせください。
不動産管理業の健全な発達に寄与するため、管理業に関する各種研修の実施・業界最新情報の提供・業務支援ツールの提供などを通じて会員の業務をサポートしています。
より噛み砕いて言えば、会員に向けて“エンドレスに循環する仕事”や”地域に信頼される仕事”をするために必要な知識・情報などを幅広くご提供し、なおかつ賃貸管理業の素晴らしさを発信しているのです。
賃貸管理業の報酬は、決して高くはありません。しかし、日々きちんと管理を続けていけば周囲からの“信頼”が得られます。そして、その先には想像を超えるような世界(ビッグビジネス)が待ち構えている素晴らしい仕事です。
ですから会員の皆様には、未来を見据えながらもまずはしっかりと足元を固めて、社会から認められる・家族から尊敬される仕事をしていただきたい。そのための教育や情報提供を、徹底して行っています。
全宅管理の掲げるスローガン『「住まう」に、寄りそう。』には、どのような想いが込められているのでしょうか?
このスローガンには、物件は「住まい」だけではなく、そこに住む人々の日常の「住まう」に寄り添い、さらには地域社会全体に寄り添うという我々の姿勢・想いが込められています。
管理業者が貸主・借主・地域の方々の目線に立つことで、皆が心地良く暮らせる街がつくれる。そしてこのような街が増えれば、社会全体が素晴らしいものとなるはずです。
さらに言うと、住まうに寄り添いながらプロとしてきちんと知見を蓄積し資産管理ノウハウを提供していくことで、「この管理業者は我が社・我が家になくてはならない」と思っていただけます。そのようなホームドクター的な存在になることができれば、管理業者は、末永く生き残ることができると考えています。
いずれにしても、管理業者は単なる”利益追求集団”になってはならないというのが、我々の考えの根本です。もちろん利益は重要ですが、結果としてついてくるもの。まずはプロとしてきちんと人・建物・地域を守ることで、謝礼=報酬をいただく。その積み重ねにより、利益も生まれる。この順番を見誤ってはいけないと感じています。
要は、人として・管理業者としてやるべきことをしっかりとやればいい。「人間力」を高めていけばいいのです。
管理業の適正化で、皆が守られる。社会的責任を果たせるよう尽力したい。
全宅管理は、2011~2021年の10年を「賃貸不動産管理業の適正化・標準化へ」と位置付けています。ここに関して、これまでの流れや考えをお聞かせください。
2021年6月に「賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律」が全面施行されましたが、これは我々が“適正化のガイドライン”を独自に作り上げ、国土交通省に提言したのが始まりです。
これまで不動産管理業は”業”として確立されているとは言い難く、特に近年はモラルハザードが目に余る状況でした。管理業者によっては必要な入居者様のケアが行えていない、さらには貸主・借主の中にも基本的な義務を果たせていない方もいたりします。
この管理業者・貸主・借主の三者が各々の責務を果たせば、それぞれが守られて快適になるはずです。さらに、その物件の立地エリアにまで好影響は広がり、地域の価値が高まります。
この”正の連鎖”を叶えるために、我々は一貫して「管理業の適正化を法にすべきだ」と訴え続けてきました。そして、今ようやく法制化が実現し、これまで裏方だった管理業は表舞台に出られたと思っています。
とはいえ法制化は、今までを遥かに上回る社会的責任が課せられた、という事実も忘れてはいけません。我々は、この管理業の社会的責任とは、心が通い合う”人的管理”だと捉えています。だからこそ、会員の皆様には人的管理の必要性を発信していくとともに、役立つツール・情報を幅広くご提供して参ります。
なお、2021年10月には「宅地建物取引業者による人の死の告知に対するガイドライン」も制定されました。これについても、広く周知させたいと考えています。
「宅地建物取引業者による人の死の告知に対するガイドライン」とは、どのようなものですか?
これは、過去に人の死が生じた物件、通称「事故物件」の取り扱いに関するガイドラインです。今まで曖昧だった”事故物件の定義・告知が必要な期間”等が明確化されました。
安心・安全な不動産取引に寄与するのはもちろん、何よりも亡くなった方の尊厳を守ることに繋がります。「事故物件だ」という噂だけが独り歩きし、根拠のない情報が拡散されてしまうのを防げますから。我々はこのガイドラインについて広く啓発することで、”人の死”を嫌悪する風潮をなくしたいのです。
貸主・借主の夢を守るため、これからの管理業は「金融工学の知識」が必需。
全宅管理は、新たに「賃貸不動産管理業 次の10年へ」という特設サイトを作成されています。管理業界の”次の10年”についても、お話いただけますか?
引用元:全国賃貸不動産管理業協会「賃貸不動産管理業 次の10年へ│記念サイト」
まず、貸主・借主を含めた”コロナで打撃を受けた方々”のケアが目下の課題であると考えています。そしてその先の課題は、より”管理の本質を捉えたプロ”になること。これからの管理業者は、物件ではなく資産を管理しなければならないのです。
例えば、特に地方の都市部では、若い頃に郊外へ移住した方々が都市部に回帰し始めています。そうすると管理業者には、郊外に残された資産の活用・相続等に関する資産コンサルティング力が今まで以上に求められるでしょう。
また、これから高齢化が加速するにあたり、高齢の借主に対するセーフティネットを張り巡らしつつも、認知症を抱える借主への対応策の策定なども欠かせません。認知症の借主は、今後ますます増えていくと考えられます。
これらのことを踏まえると、今後管理業者に必要なのは“金融工学”の正しい知識を身につけて、管理業に織り込んでいくことではないでしょうか。数学的に体系化された理論をもとに、リスクをコントロールしながら失敗しない賃貸経営に導く。これが、”選ばれる管理業者”の必須要件になっていくと思います。
非常に興味深いお話です。住まい方と管理の将来を、着実に見定めていらっしゃいますね。
そうですね。なお、特設サイトでは10年と区切らせていただきましたが、何十年と時が流れて世の中が変化しても、「住まい」の重要性は変わりません。現に、これまで生活の三大要素には「衣・食・住」が挙げられていましたが、コロナ禍を契機に「医・職・住」がより重要視されるようになりました。つまり、「住まい」だけは変わらず枢要であるわけです。
「住まい」をきちんと維持しながら、「この家に住んでよかった」「またこの街に住みたい」と思っていただけるような“安心して暮らせる環境”をご提供する。そして借主・貸主それぞれが描く”夢のある生活”を守る。
このような家づくり・街づくりは管理業の根幹であり、全宅管理の主たる目的です。そのための補完体制をどう構築するか、あるいは必要な情報をどう入手するか。こういったことにも、引き続き取り組んでいきます。
不動産DXは、リアルとオンラインの融合が課題に。
近年”不動産テック”が注目を集めており、電子契約なども来年の法改正でさらなる普及が見込まれています。このテック化の流れについては、どう見ていらっしゃいますか?
不動産テック・DXは、この業界に必要な流れであることは言うまでもありません。
ただし、不動産は唯一無二の資産であり、非常に高額です。なおかつ賃貸も売買も、一生のうちに数えるほどしか経験できません。そんな不動産を扱うにあたり、DXツールだけで貸主・借主に100%ご満足いただくのは難しいだろうと個人的には感じています。
電子申込・契約などは、DXツールで効率化を図れば良い。しかし、そこに至るまでのプロセスはまた別の話です。例えば、DXツールを活用すれば間取り・内装等はよりリアルに伝えられますが、街や住人の雰囲気などはなかなか伝えられません。
住まいは自分の命を預ける場所ですから、周辺環境も含めた物件情報はあらかじめ十二分にご理解いただく必要があります。しかし、これはDXだけでは不可能です。したがって、リアルとオンラインの融合が、不動産DXの大きな課題になると捉えています。
管理業は、暮らしを支える”影の主役”。誇りをもって取り組んで欲しい。
最後に、会員の方や入会を検討している方へメッセージをお願いいたします。
まず申し上げたいのが、管理業界は決してマイナーな業界ではありません。一見すると花形には見えないかもしれませんが、皆様の暮らしを支える”影の主役”です。
管理業者はゴミ屋敷・入居者の死なども少なからず経験するはずですし、キレイな仕事とは言い切れません。しかし、そういった出来事にも真摯に向き合い、一つひとつ解決に導いた先には、先ほどお話したように素晴らしい未来が待ち受けています。積み重ねた信頼関係が、大きなビジネスのチャンスを生むのです。
ですから、この仕事を「やらされている」とは思わず、未来への希望を胸に”管理業者として・人としてすべきこと”に取り組み続けてください。そして是非、「自分はこんなに凄い仕事をしているんだよ」と家族や周りの人を仕事現場に連れて行ってほしいですね。
そういった姿勢を社会はきちんと見ていますし、評価もしてくれます。いつの間にか、数えきれないほどの方々が”あなたのファン”になっているはずです。そしてそう遠くない未来に、「この仕事に就いて本当に良かった」と体感できます。
繰り返しになりますが、管理業は社会に不可欠であり、こんなに良い仕事はありません。管理業者の皆様には、ぜひ誇りを持っていただきたいと願っています。
そして全宅管理も引き続き、賃貸不動産管理業の高みを目指して精進していく所存です。
まとめ
管理業界のさらなる発展に向け、「取り組むべき課題はまだまだ山積です」と語る佐々木様。その強い志、そして何より根底にある“人を支えたい・守りたい”というあたたかな想いは、これからも管理業界の未来を明るく照らし続けることでしょう。
本記事取材のインタビュイー様
第一建物株式会社 代表取締役社長
一般社団法人 全国賃貸不動産管理業協会 会長
故・田中角栄元首相の講演に感銘を受け、「より人の人生・命にかかわる仕事に就きたい」とゼロから不動産の勉強を始める。1979年、第一建物株式会社を設立。
東日本大震災での被災経験を経て“人的管理”の大切さを痛感し、建物を未来に繋げる管理・メンテナンスを実行に移すべく、全宅管理会長に就任。「『住まう』に、寄りそう。」をスローガンに、物件管理から資産管理、そして「地域価値共創」を目指し、不動産管理業界を牽引。不動産管理業の適正化ガイドラインを策定し、法制化に尽力。会員への情報や支援ツールを意欲的に提供し、“暮らし”を支える賃貸管理業の魅力を発信し続けている。
2016年、黄綬褒章受章。