2023.06.23 RELEASE
「GMO賃貸DX」で毎月の収支報告書をデータ化し、顧客とのコミュニケーションもより“マメ”に
- オーナーアプリ
緑豊かな金沢市もりの里で44年。金沢大学周辺はまさに「のうか不動産」のエリア
まず、貴社の賃貸管理の特長や運営体制について教えてください。
竹内様:弊社の特長は、オーナー様の賃貸経営を支援する専任担当者を配し、最新のニーズに対応した物件づくりを提案できることです。
中でも石川県内の各大学との提携関係づくりや自社の賃貸情報サイトの充実などにより、集客の仕組みを整備し、管理物件の入居率は年間を通じて95%以上をキープしています。また、物件の大半が集中する金沢大学周辺では、弊社の本社が位置することも手伝い、商圏内のシェアが70%を超えています。そのため従業員には「のうか不動産のエリア」という自負があり、家賃の相場にも弊社の影響が表れています。
賃貸管理の運営体制としては、まず、入居者様の困り事には24時間・365日対応でサポートしています。また、入居者様が家賃を滞納した場合は、弊社で立て替え、オーナー様に支払う保証制度を設けています。
建物設備のメンテナンスにおいては、信頼できる専門会社と提携しています。この地で44年にわたり営業を続けているため、信頼できる建物や設備のメンテナンスを任せることができ、まるでファミリーのような関係を築いています。例えば弊社が繁忙期で人手不足の際には、専門会社の方がそれこそスーツを着て、私と一緒にお部屋紹介を手伝ってくれますね。金沢大学の学生さんや専門会社の方たちと良い関係を築くことができています。
なお、弊社のロゴはエンドウマメで「日本一マメな不動産会社を目指そう」との思いから生まれました。エンドウマメの花言葉は「必ずくる幸せ」です。花が咲いた後には必ず実がなることが由来とされています。本社所在地である「金沢市もりの里」という緑豊かな場所にもマッチしたデザインですね。
さらに、管理物件に入居する学生のために通学バスを無料で運行したり、朝食をサービスしたりと、次々と湧いてくる社長のアイデアをスタッフが形にしています。コロナ以前は留学生との交流会も盛んで、国対抗のサッカー大会を開催したこともありました。「やってみて成功したら続ける。ダメならやめる」という社風です。
印刷、封入、ダブルチェック……紙の収支報告書を送るのに毎月の負担が大きかった
アプリの導入前に業務で抱えていた「課題」や「悩み」はございましたか?
南様:現在も収支報告書の明細を紙媒体でオーナー様に送っていて、アプリと紙で並行稼働しています 。収支報告書の郵送作業は非常に大切な業務ですが、人員・労力が大きく割かれ、本来注力すべきお客さまの満足を生むために時間を使うことができません。「何とかして時間を捻出できないものか……」と、よく頭を抱えていました。
竹内様:いつも月初から10日頃までは、誰もが収支報告書関連の業務に追われています。封筒に入れたり、のり付けをしたり、ひたすら流れ作業が続きました。
南様:郵送する際は入れ間違いがあってはならないので、ダブルチェックが欠かせません。印刷から発送まで、4、5人の従業員が専任で3、4日かけて完了させています。
アプリ導入という選択に障壁や懸念点はございましたか?
竹内様:まずは既存の基幹システムとデータが連携できるのか不安でした。また、収支報告書を紙からアプリに変えてオーナー様が対応できるのか、理解を得られるかという懸念もありましたね。加えて、アプリ導入のコストがどの程度になるのかも心配でした。
関わる人間の人柄やサポート体制、開発スピードなどが採用の決め手に
数ある中で「GMO賃貸DX」を選ばれた理由をお聞かせいただけますか?
南様:GMO ReTechの社長やCS※担当の方をはじめ、接する方々の人柄やサポート体制、開発スピードが魅力で選びました。「あれをしたい。これをしたい。こんな機能を持たせられないか?」と、いつも無理な相談をしていましたが「それなら、この方法があります」と迅速に対応してくれ、安心してお付き合いを始められました。
私は収支報告書作成の主担当なので、オーナー様へ問題なくご覧いただけるよう本当に細部までこだわります。例えば「家賃や共益費の表示方法」「メモ欄に弊社からのメッセージを表記させる」といった要望にも、本当に丁寧に応じてくれましたね。
他社サービスもいくつか検討しましたが、やはりGMO ReTechの体制や皆さんの人間性が決め手になりました。
※「CS」とは、カスタマーサクセスのこと。「お客様の成功を達成する」という考え方や、活用支援と契約継続を担う部門。
読者の中にはアプリ導入を検討しているフェーズの不動産管理会社様も多いかと思います。その方々に向けて「GMO賃貸DX」を選択するメリットをお聞かせください。
竹内様:やはり収支報告書をデータで送信でき、紙媒体から脱却できることが一番のメリットでしょう。
これからオーナー様向けアプリの導入率を上げていくために、巡回点検報告の機能も役立ちそうですね。「巡回点検報告書は『GMO賃貸DX オーナーアプリ』でご覧いただけます」と、導入を促すきっかけにもなると思います。実現すれば相当な業務効率化とコストダウンが期待できるので楽しみです。
「入居状況が確認しやすい」と好評。他アプリとの使い分けでコミュニケーションがより円滑に
アプリの導入に際して大変だったことを教えてください。
南様:オーナー様が快適にアプリを利用できるよう、GMO ReTechのCS担当の方と収支報告書の形式について「これはできますか? あれはできますか? できなければ代わりの機能はありますか?」などと細かく調整していく作業はすこし大変だったかもしれません。
竹内様:現在、オーナー様のアプリ導入率は約50%です。順調に浸透していますが、それでも「IDを忘れたので教えてほしい」「パスワードが分からなくなった」「IDもパスワードも書き留めてあるが、入力方法が不明」との理由で来店される方がいます。この地域は年配の地主様も多く、他の要件もあってわざわざ名古屋からお越しになったオーナー様もいます。
一方でまだアプリを導入していないオーナー様には、より積極的にアポイントメントを取るなど工夫を凝らし、何とかして2023年度内に導入率80%を達成したいと考えています。
実際にアプリに触れて使用感はいかがですか?
南様:大きな問題も無く、直感的に操作できています。アプリ導入後も分からないことがあればGMO ReTechのCS担当の方に電話で聞いていますが、そもそもマニュアルが秀逸なので読めばほとんどの疑問が解決できますね。
竹内様:アプリを導入した当初、弊社の会議室でCS担当の方が勉強会を開いてくれました。後日、参加したスタッフに話を聞くと、管理会社WEB版のチャット機能を使うとパソコンから容量の大きい資料を送信できるので相当に助かっているようです。
あとはオーナー様や業者の皆さん、入居者様とLINEで連絡を取り合うと内容が入り混じってしまいます。対して「GMO賃貸DX」は、少なくともオーナー様とのやり取りが埋もれることなく、一目で分かりやすいとの声も届いています。
アプリ導入に際して、他にオーナー様からの反応はいかがでしたか?
竹内様:年配のオーナー様の中には、紙の収支報告書が廃止されるのを不安に思う方もいます。収支報告書の確認を紙からアプリへ完全に切り替えたとき、何人のオーナー様が紙媒体での継続を希望されるのか予測する必要がありますね。紙の場合は有料化も視野に入れつつ、それでも受け入れられるのか見極めなければなりません。
また、先ほども話した通り、ログイン関連の問い合わせも多いです。アプリをインストールした後、あまり使わない方は時間が経つと分からなくなるのでしょう。それに対して、しっかり活用しているオーナー様からは「入居状況が確認しやすい」と好評です。そういった方は、チャットでの連絡も頻繁な上、ログイン回数も多いですね。
もう一つ面白かったのが、仕事の話はチャット機能で、それ以外の話はLINEで、と使い分けるオーナー様がいることです。担当者の話では、例えば見積もりの件はチャットで話し「金沢に行くから食事に行きましょう」といった連絡はLINEで届くようです。
しかしLINEだと、例えば半年前のメッセージは流れてしまい、何を話したのか忘れてしまいますよね。一方で「GMO賃貸DX オーナーアプリ」のチャットは題目ごとに分けられるため「この物件の、あの部屋の話だ」と思い出せるから便利です。
こうした使い分けは導入前に予想していなかったので、コミュニケーションを円滑にする上で意外なメリットになりました。
アプリを導入したことで、どのような効果が得られましたか?
竹内様:プラットフォームの運用は始めたものの、実際の効果を感じられるのはこれからです。とはいえ、かなり期待しています。
中でも収支報告書の通知など、オーナー様へのお知らせを一斉送信する機能はすでに活躍しています。今後は弊社新商品の紹介でも役立つことでしょう。やはり、タイムリーに情報を届けられる機能には非常にメリットを感じます。
また、先ほども触れましたが、巡回点検報告の機能を活用すればコストダウンが見込めます。現在は専門会社に依頼し、全ての建物を点検して報告書の作成も任せています。報告書は必要に応じて弊社で修正し、印刷して収支報告書にまとめていますが、これでは費用も時間もかかってしまいますよね。
コストダウンとは、どの部分で見込めるとお考えでしょうか?
弊社では複数の清掃会社と取引しています。彼らの繁忙期は毎年1月から3月までで、その他に弊社から仕事を依頼するのは入居者様の退去時と建物の定期清掃時のみです。他社の業務を受けるなどして対応しているようですが、閑散期にも私たちから仕事を依頼できれば、より関係性を深めることが可能になり、他の専門会社と比べて2/3以下の料金で引き受けていただけます。
運用を開始されて社内の皆様の反応はいかがでしょうか?
竹内様:オーナー様の場合と同じく、抵抗感のある人はアプリを利用せず、柔軟な発想を持っている人は活用しています。まずは前者の意識を変える必要がありますね。
私たちはオーナー様のアプリ導入率で80%を目指していますが、そもそも各担当者が機能や使い方を理解していなければ、ご案内時のQ&Aが成立しません。だから便利な活用法なども覚え、利用を促せるよう説明してほしいものです。
「こういう機能が追加されたらいい」「ここをもっと使いやすくしてほしい」など、今後の「GMO賃貸DX」に期待する点を教えてください。
南様:敷金の預り金の残高が分かると助かりますね。現在、入居者様から頂いた敷金は弊社からオーナー様に送っていますが、例えば確定申告が必要な場合、あるいはオーナー様が法人のケースでは、物件ごとの敷金の残高を決算時に把握しておく必要があります。
そのため「残高を一覧にしてほしい」との依頼も多く、この機能が加わることでオーナー様の負担も、より軽減されると思います。中には「明日までに残高を知りたい」という問い合わせもあるのでアプリを利用して即答できるようになりたいですね。
竹内様:あとは解約通知の機能も欲しいです。解約の事実を、電話連絡するようご依頼いただくオーナー様もいらっしゃるのですが、スタッフが伝えることをためらうことがあるためです。また、繁忙期には管理物件が空室になったのを見逃すこともあり、連絡の遅れはクレームにつながります。だからアプリ経由で自動的に解約を通知できたらうれしいですね。
もちろん解約だけでなく、契約の成立や更新など、オーナー様が求める最新情報をある程度の間隔でお届けできるようになると期待しています。私たちサポート担当からすると、やはりお客様とのコミュニケーションが重要であり、電話連絡や訪問を続けるのと並行してオートマティックな情報発信はアプリに任せたいと考えています。
さらに今後は「建物診断レポート機能」の活用も重要になりますね。スタッフの意識が変わり、これまでよりも大規模修繕工事の受注が増えるのではないかと期待しています。
「最後に成功すれば失敗ではない。成功への過程に過ぎない」の視点で、まず第一歩を
今後アプリを活用して、どのような賃貸管理・資産運用を実現していきたいとお考えですか?
南様:賃貸料の上昇を含め、世の中が大きく変わってきています。その流れに適応するためにも、オーナー様への新商品のご案内など気軽に交流できる関係を築き、いろいろな課題を一緒に解決できる点を打ち出していきたいですね。
不動産プラットフォームやアプリ導入を考えている皆様にアドバイスを頂けますか?
南様:あらゆるサービスに共通すると思いますが「誰のためか」「目的は何か」を追求する中、不動産プラットフォームやアプリの導入にメリットもデメリットも見い出すことになると思います。
私自身も新しいものを苦手とするタイプですが、それでも今回の件は「まずやってみよう」とトライしたことが結果につながりました。検討して終わりではなく、まずは一歩を踏み出してほしいですね。
竹内様:冒頭で話した弊社の「やってみて成功したら続ける。ダメならやめる」のスタンスと同じで、始めてみなければ何も進まず、何も変わりません。慎重になるほど行動に移せなくなるのは分かりますが「最後に成功すれば失敗ではない。成功への過程に過ぎない」との視点が後押しになるのではないでしょうか。
今後も専門会社との委託や連携について前向きに取り組んでいく方針でしょうか?
竹内様:弊社は「どんなことでも一番初めに取り組みたい会社」です。特に石川県内においては「他社の二番煎じになりたくない」との思いが強いです。
だから今後も、良質で先進的なサービスはどんどん導入します。積極的に他社の皆さんの力を借りていきたいですね。
■会社名
株式会社のうか不動産
https://www.noka.co.jp/company/
■所在地
【本社】〒920-1167 石川県金沢市もりの里2-21
TEL.0120-36-3335
■事業内容
アパート・マンション・駐車場等の賃貸仲介/賃貸管理
土地・建物の売買仲介
ウィークリー・マンスリーマンションの運営
賃貸経営、相続対策、不動産活用のコンサルティング
コインパーキング・レンタル倉庫の運営
保険代理店事業他、上記事業に付随する業務一切