2024.12.19 RELEASE

デジタル化で進化する不動産管理。9,000戸超の物件を支える「GMO賃貸DX」の活用戦略。

  • オーナーアプリ
  • 入居者アプリ

都心のワンルーム・単身者向けマンションを中心に、9,000戸超、約4,300名のオーナー様の物件を管理する株式会社クレアスレント。

土地の仕入れから開発・分譲まで手掛けるクレアスライフ、中古マンションの買取り・再販・売買仲介の事業を手掛けるクレアスパートナーズ、建物管理を担当するクレアスコミュニティーなどのグループ会社と連携し、高い入居率と迅速な対応を実現しています。

収支明細の発送業務や入居者とのコミュニケーションの効率化を目指し、「GMO賃貸DX オーナーアプリ」と「GMO賃貸DX 入居者アプリ」の両アプリを導入。業務のデジタル化を推進する同社に、アプリ導入の経緯や効果、今後のビジョンについてお話を伺いました。

グループ内連携による総合デベロッパーの強み

まずは貴社の特徴や運営体制について教えてください。

▲株式会社クレアスレント PM事業本部 執行役員  岡本 卓也氏

岡本様:当社の主な特徴は、都心のワンルーム、単身者向けマンションを中心に取り扱っている点です。物件の立地は駅から徒歩10分以内がほとんどで、山手線の内側またはその周辺に位置しています。

事業としては賃貸管理を担っており、直営店舗でも賃貸仲介事業を行っています。さらに、マンスリーマンションの運営やトランクルームの運営など、多岐にわたるサービスを展開しています。

賃貸管理と建物管理が同じグループ内で連携し、さらに店舗も持つ管理会社は業界内でも極めて少ないと思います。また、当社は管理戸数が9,000戸超、オーナー数が約4,300名と、区分マンションをメインに扱う管理会社としては珍しい規模です。これだけの管理戸数とオーナー数を細かく対応するのはとても難しいですが、それが当社の強みでもあります。

入居率99%を実現されている背景についてお聞かせください。

岡本様:入居率の高さには複数の要因がありますが、まず立地と物件のグレードが重要だと考えています。駅から徒歩2分という好立地であっても、古い木造アパートでは競争力が低いため、当社の管理物件は鉄筋コンクリート造などの高水準な建物を管理しています。またマーケット調査を徹底し、適正な価格設定を行うことで、入居者様に選ばれる物件を提供しています。

さらに、当社は管理戸数の80%以上が集金代行契約を結んでおり、募集条件や修繕などの決定権はオーナー様にあります。これらの調整を迅速に行うことで、退去から次の入居までの期間を短縮しています。極端な例ではありますが、条件が整えば申し込みがはいった翌日に、契約締結を行うこともあります。同業種から転職してきた社員も、このスピード感には驚いています。

当社では縦割りの業務体制を敷いており、物件案内、申し込み審査、契約締結、契約更新、解約手続きをそれぞれ別の担当者が行い、各段階で迅速にバトンタッチすることで、スムーズな業務連携を実現しています。退去後の原状回復工事を1日でも早く完工させ、すぐに次の入居者様を斡旋し契約を締結することで空室期間を1日でも少なくすることを目指しています。そして、どうしてもこの日から住みたいという入居者様からのリクエストにも、可能な限り対応できる体制を整えています。

明細書発送業務からの解放がもたらした業務改革

「GMO賃貸DX オーナーアプリ」導入前に業務の中で抱えていた「課題」や「悩み」はありましたか?また導入後にそれらの課題は解決されましたか?

▲株式会社クレアスレント PM事業本部 事務管理課 課長 諸橋 良和氏

諸橋様:最も大きな課題は収支明細郵送業務でした。毎月約500通、年初には約3,500通の年次収支報告書を20年ほど発送し続けていました。肉体的な負担も大きかったのですが、それ以上に誤封入や誤発送を防ぐための精神的なプレッシャーが大きかったです。

特に年次では、賃貸収支明細とグループ会社の建物管理会社からの建物管理費.修繕積立金の明細を合わせてオーナー様に提供する必要があり、この作業が非常に大変でした。会議室にこもって10日間ほど作業を続けていましたが、アプリ導入によって昨年からこの作業がなくなったので本当に良かったと感じています。

現在でも約1割のオーナー様は紙での受け取りを希望されていますが、その作業も半日程度で終わるようになりました。導入前は残業も多かったので、大きな業務改善につながりました。

岡本様:他の管理会社ではあまり行っていない、区分の建物管理の管理費と修繕積立金の明細も含めており、これが特に大変でした。グループ会社からの資料を部屋ごとに組み合わせて発送する作業は非常に手間がかかりました。

また、お客様のコード番号もグループ会社ごとに異なるため、まずはコード合わせから始める必要があり、同姓同名の方もいらっしゃるため非常に大変な作業でした。そのストレスから解放され、本当に良かったと思います。

アプリ導入にあたって、何か障壁や懸念点はありましたか?

諸橋様:約20年近く郵送していた紙の明細が、突然デジタルデータになることへの理解が得られるかが大きな懸念でした。若い方もいらっしゃいますが、ご高齢の方も多く、使いこなせるのか心配でした。全てのお客様にご理解いただくことは難しいかもしれないと考え、郵送を有料で継続する方法を取りました。

岡本様:今まで無料で収支明細を郵送していたので、それが有料化されることへの抵抗感は予想していました。一方で、オーナーアプリは無料で提供しているので、そのバランスをどう説明するかが課題でした。年次が550円、毎月希望される方には1通550円で、年間6,600円という料金設定にしました。

不動産管理の業務でいただく限られた手数料の中でやりくりするのは非常に大変です。原価や人件費が上がる中、管理手数料を上げるとオーナー様の利回りが下がり、販売にも影響が出る悪循環になります。創意工夫を重ねないと勝ち残れない状況です。

他社商品と比較して、「GMO賃貸DX オーナーアプリ」導入の決め手は何でしたか?

岡本様:海外のオーナー様向けに利用しているオーナーアプリがありますが、管理画面にストレスを感じる部分がありました。一方、「GMO賃貸DX」は視認性が高く、使い勝手が良いと感じました。使い勝手が悪いと社員やお客様もストレスを感じ、利用しなくなる可能性が高いので、「GMO賃貸DX」を最終的に選びました。

諸橋様:収支報告書の見やすさが「GMO賃貸DX」の方が優れていました。また、既に基幹の賃貸管理システムと連携していたことも決め手でした。

「GMO賃貸DX 入居者アプリ」についてはいかがでしょうか?

岡本様:オーナーアプリ導入当初、入居者アプリも同時に導入することも検討していましたが、まずはオーナー様を優先するという判断でオーナーアプリから導入しました。とはいえ、更新手続きが電子化されておらず、入居者様との連絡手段も電話、メール、手紙など多岐にわたり、情報の集約が困難な上に郵送コストも大きな課題でした。そこで「GMO賃貸DX 入居者アプリ」のバージョンアップを知り、導入に踏み切りました。2024年10月の郵送料値上げも導入を決める後押しになりました。

実際に使用されてみて、どのような感想をお持ちでしょうか?

諸橋様:紙で送る場合、発送から到着までに時間がかかりますが、「GMO賃貸DX」ではアップロードした瞬間に確認が可能です。スピード感が圧倒的に違うので、そこが非常に良かったですね。

岡本様:具体的な数値効果を挙げるのは難しいですが、会社全体としてDX化が進んだ実感があります。「GMO賃貸DX」を導入したことで、1歩ではなく2歩進んだ感覚があります。導入のスピード感や進捗を感じられる点は大きいですね。

入居者アプリに関しては、FAQの統計データを確認できる機能を見て驚きました。これは非常に活用できそうだと思います。FAQだけでなく、さまざまなデータを見られる機能が便利です。例えば、ホーム画面に掲載しているカルーセル型広告のクリック数などを見ることで、「入居者様が何に興味を持っているのか」「どういう商品構成が適しているのか」が分かります。それを応用すれば、ヒートマップのような分析も可能です。

入居者様の興味関心を把握し、賃貸管理にとどまらず次の展開を見出すきっかけになる可能性がありますね。

弊社のCS担当者についてどのような印象を受けましたか?

諸橋様:非常にフランクで話しやすく、フットワークも軽いと感じました。他社と比べるとレスポンスが本当に早くて助かりました。さまざまな要望をお伝えしましたが、可能な限り応えていただき、とても感謝しています。

岡本様:これまでお付き合いしてきたシステム開発会社では、「これしかできない」「それは無理です」と言われ、相談してもなかなか先に進まないことが多かったです。特に、コミュニケーションが取りづらいと感じることもありました。システム開発において重要なのは、技術力だけではなくお客様と話す能力、つまり営業力だと感じます。GMO ReTechの場合、私たちの要望をしっかり聞いて、それに応える姿勢があり、対話やコミュニケーションの取りやすさが非常に良かったです。お世辞抜きで本当に感謝しています。

オーナーアプリの利用率向上への課題

今後の「GMO賃貸DX」に期待する機能や改善点があれば教えてください。

諸橋様:グループ全体で販売、売買仲介、賃貸管理、建物管理といった各カテゴリーで利用できると良いなと思っています。現在は「GMO賃貸DX」という形ですが、そういった展開が可能であればさらに便利になると感じます。また、明細書を別ファイルで送る作業がもっと簡易的になる方法があれば良いなとも思います。

さらに収支情報が更新されたタイミングで、オーナー様に通知が行く仕組みが欲しいです。新しい情報が登録されたときや大きな変更があったときだけ通知が行くようになると便利だと思います。基本は月1回の送金ですが、その間に何かが変わったときに通知が行く仕組みがあれば良いですね。

岡本様:入居者アプリに関しては、展開方法や活用のイメージがつきやすいです。例えば、IoTの活用なども含めて、実用化が進められる策がいくつか思い浮かびます。ただ、オーナーアプリに関しては課題が多く、ログイン率をどう上げるかが問題です。

ただし、「GMO賃貸DX」は会社にとって確実にプラスになっています。売上や利益に貢献しており、賃貸だけで終わらせずに、さらなる活用を目指したいです。

グループ連携を加速させる基盤としてのアプリ活用

最後に今後のビジョンを教えて下さい。

岡本様:電話対応を出来る限りなくしたいですね。とくに入居中の対応をどうにかしたいと思っています。FAQである程度カバーできると考えていますが、現状では電話を完全に止めることはできません。最終的には電話対応からアプリを利用した対応に移行したいです。また、金融機関の入金処理もDX化したいですね。現状は、信託物件の口座で入金状況を確認するためには、口座ごとに人が目視する必要があり、これを効率化できればと思います。

アプリを活用することで、賃貸管理全体がより効率的になり、オーナー様や入居者様へのサービス向上にもつながると考えています。クレアスレントの賃貸管理にとどまらず、クレアスライフでの物件購入や、売却を希望するオーナー様がいればクレアスパートナーズといったグループ会社と連携し販売や買取りに繋げていきたいと考えています。「GMO賃貸DX」が、その足がかりになれば良いと思います。

これからは「アプリで完結させる」というビジョンを掲げています。オーナー様とのやり取りも、入居者様とのやり取りも、アプリの中で完結できるようになれば、従業員が会社にいなくても業務が可能になります。これが「新しい働き方」を実現する第一歩になると考えています。時代の流れとしてもそれを目指すべきであり、新しい働き方をつくることで「当社で働きたい」と社員が思ってくれるような会社を目指しています。

アプリ導入を検討している管理会社様に向けて、アプリ選びにおいての注意点やアドバイスがあれば教えてください。

諸橋様:デジタル化の波は避けられないので、勇気を持って一歩踏み出すことが大事だと思います。この流れに乗らないと、企業として生き残れない時代が来ると思います。ぜひ挑戦してみてください。

岡本様:導入後はログイン率を上げる努力が必要ですが、取り組めば成果は得られます。アプリを導入すれば、必ず使いこなせる方法が見つかります。私たちもやってみてそれを実感しました。導入して損はないのでぜひチャレンジしてみてほしいです。

会社紹介

株式会社クレアスレントは、都心のワンルーム・単身者向けマンションを中心に9,000戸超、約4,300名のオーナー様の物件を管理する不動産管理会社です。グループ会社には土地仕入れから開発・分譲までを手掛けるクレアスライフ、中古マンションの買取り・再販・売買仲介の事業を手掛けるクレアスパートナーズ、建物管理を担当するクレアスコミュニティーを持ち、総合デベロッパーとして多角的な事業展開を行っています。高い入居率や迅速な対応を実現し、さらなる業務効率化を目指して「GMO賃貸DX オーナーアプリ」と「GMO賃貸DX 入居者アプリ」の両アプリを導入。アプリを活用したDX戦略で、次世代の不動産管理モデルの構築に取り組んでいます。

■会社名
株式会社クレアスレント
https://www.clearth-rent.co.jp/

■所在地
〒105-0003
東京都港区西新橋2丁目39-3 SVAX西新橋ビルディング2F

■電話番号
03-6824-9530 

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